先日WOWOWで放送したのを録画したぶんを見る。
レギュラードラマのスペシャル版。
何が懐かしいかというと、昔々、日テレ土曜深夜にやっていた「
超人ハルク」本放送を、俺は
夜更かしして見ていたのであった。ハルクが終わってニュースの次に「ジョン&パンチ」だった。
丸井のビサルノのCMが妙に記憶に残っている。
当時、こっそり深夜まで起きてテレビを見る、という行為には、いけないことをしているような
楽しみがあり、なんだか「オトナ」になったような気になれた。その後、テレ朝やテレ東などで
再放送されたことがあったと思う。この作品はアメコミが原作だが、ドラマ版とはキャラが
共通である以外別作品だととらえたほうがいい。ドラマ版は圧倒的にウェットな内容で、「TVのチカラ」の
テーマに似たメロディのピアノ曲からして哀愁たっぷり。内容はいわゆる「逃亡者」パターン。
実験の副作用で緑色の巨人ハルクに変身する力を持ってしまったバナー博士が、しつこい新聞記者
マクギーや警察などから逃れつつ全米を放浪。その先々での出会いと別れの合間に事件に巻き込まれ、
ハルクに変身して暴れてピンチを脱出する… というのがフォーマット。ハルクは何も考えず
暴れまくるだけなのだが、バナーは善人であり、バナーの危機回避のためにハルクが戦う相手は悪者だ。
スペシャル版は、同じアメコミ世界(マーヴル)のヒーロー、デアデビルが登場。タイトルだけ
見ると、デアデビルがハルク捕獲のために罠を仕掛けるという印象だが、特殊能力を持つ者として
同じような境遇にある二人が協力して悪の一味と戦う「マジンガーZ対デビルマン」な話。
最近の映画でのデアデビルはクリムゾンのスーツを着ているが、こちらは黒一色のチープな衣装。
格闘技も使うが、メインムーブは器械体操がベース。今の感覚からすると全体的にチャチだが、
手作り感がまろやかでよろしい。バナーが理不尽な目にあって怒る→ハルクに変身→理不尽な
対象をやっつける、というのはとても爽快である。バナー役の故ビル・ビクスビーは、奇術師が
その技術と知識を使って事件を解決する「
ザ・マジシャン」にも出ていた。ダスティン・ホフマン系の雰囲気。