「東京新聞」2022年2月18日
【北京=白山泉】北京冬季五輪のスキー競技の会場は大半が人工雪だ。競技会場の北京と河北省は降水量が少なく、会場の整備には大量の造雪機を使用した。北京五輪組織委は「安定的な雪質を維持し、競技の公平性を保てる」というが、雪を造るためには大量の水が必要。「持続可能な五輪」との整合性に疑問が残る。
スキーの競技会場となる河北省張家口市はゴビ砂漠の東端で乾燥する。13日こそ雪が降ったが、それ以前は、ノルディックスキー距離の競技場も一歩外に出ると、土や枯れ草が目立った。北京五輪組織委は会見で「人工雪の使用率は90%」と説明する。
中国メディアなどによると、北京市延慶区のアルペンスキー競技場では計200台の造雪機を用い、雪を造るのに100万立方メートル以上の水を使ったという。
人工雪について、アルペン競技のコースを設計した国際スキー連盟(FIS)のベルンハルト・ルッシ氏は会見で「雪質が安定するため、アルペン競技の選手にとって最高な雪だ」と述べた。
日本選手団の原田雅彦総監督は「人工雪は同じ状況を保てる面で有効だが、バーンが硬くなって危険も伴う。これを攻略して結果を残すのもスキー競技。情報を集め、パフォーマンスを高めるために強化している」と話す。
中国メディアによると、降雪量を増やすために1月21日には張家口の地元気象当局が55発の降雪ミサイルも発射した。当局の副局長は「雪が少なく、冬季五輪の開催のために行った」と明かした。
英ラフバラー大の研究者はリポートで「乾燥した北京では、人工雪に依存することは誰もが知っていた」と指摘する。人工雪は1980年から使われるが、過去には農薬や雪を固めるため、添加物を加えたこともあり、環境への影響も懸念される。また、「人工雪でハーフパイプを作ると、硬い垂直の氷の壁のようになる。死亡例もある」と選手への危険性についても述べている。
地球温暖化が進み、雪不足は北京に限らず世界的な課題となっている。カナダ・ウォータールー大を中心とする研究チームは、温室効果ガスの削減が行われなければ、今世紀末にはこれまでの21の冬季五輪開催地のうち、再び開催できるのは札幌市だけとする報告をまとめた。
それは困ります。温暖化対策、待ったなしの状況です。そんな期間だけでも「中止」したらいいのではないでしょうか!このためにどれだけの飛行機が飛んだのでしょう?コロナのおかげで無観客でよかった。
また雪が降っています。北海道の雪、きれいです。世界自然遺産に登録すべきような雪です。世界に誇れる雪です。守ってください。
北海道の雪はきれいですね!
人工雪で怪我をしたり亡くなったりするのは、本末転倒です。
命がけでスポーツをするなんて……と思ってしまいます。
環境のことを考えずに、経済大国になろうとどの国もするなら、
地球全体に害を及ぼすと思います。
それと、羽生結弦さんは怪我を押して練習をしているということですが、心配です。