職場が近くなったのにかかわらず、相変わらず5時15分、終業の鐘とともにご帰還の日々を送っている。
ひとつ、不都合なことがある。
副所長もまた、”定時にサッサ主義”らしく、事務所を出る時間がわたしと重なるのである。
彼は、駅までの道のりは徒歩である。
わたしは自転車。
彼のほうが、わたしよりも微妙に、出発が早いため、どうしたって、途中で追い抜くことになる。
追い越しざまに、「お先に失礼します」と言うのも、何だか、「ふふふ~ん」といった感じだし、
(ふふふ~んといった感じってどういうものなのか、説明するのは難しいが)、
そうかと言って、気づかぬフリして一気に追い越すのも、それはそれで完全に存在無視しているみたいで失礼。
前の職場で、地元から自転車で通っている職員が、駅までスタスタ歩いているわたしを追い抜くときに恐縮して、
「スイマセン、なんか追い抜いちゃって」とかなんとか、もごもご言っていた気持ちがよくわかる。
(わびるようなことではないのだが、何となく悪い気がするのである)。
同僚ならば、このように、あとから言い訳らしく言うことができるが、相手は、一応副所長である。
そうした気軽な関係ではない。
かと言って、時間をずらすべく、わざわざ残業する気もない。
それならば仕方ない。
事務所を出た時点で、先方が、こちら側の歩道を歩いていれば、あちら側に渡り、
あちら側に姿があれば、こちらの歩道をかっ飛ばし、なんとか接近を避けるという工夫を試みることにした。
そうした陰の努力にかかわらず、先日、コンビニで注文した惣菜を取りに、店を出たとたん、
くだんの副所長に、ばたりと出くわしたことがある。
わたしが店でもたついている間に、追いついたのである。
悪いことしていたわけでもないのに、なんとなく気まずい。
動じぬフリして、さりげなく頭をさげようとしたら、先方、本当に気づかなかったのか、
それとも、気づかぬフリをしたのか、目が、遠く、あっちのほうを見据えていたので、
わたしのほうも何となく、無視。
お辞儀も中途半端なものになり、なんとも後味の悪い思いがした。
ずいぶん前にも、彼とは同じ職場だったことがあり、その時に1度苦手意識を持ってしまったので、余計気になるのだろう。
できれば避けたいという相手とは、どういう因縁か、このように、接近してしまうものかもしれない。
ひとつ、不都合なことがある。
副所長もまた、”定時にサッサ主義”らしく、事務所を出る時間がわたしと重なるのである。
彼は、駅までの道のりは徒歩である。
わたしは自転車。
彼のほうが、わたしよりも微妙に、出発が早いため、どうしたって、途中で追い抜くことになる。
追い越しざまに、「お先に失礼します」と言うのも、何だか、「ふふふ~ん」といった感じだし、
(ふふふ~んといった感じってどういうものなのか、説明するのは難しいが)、
そうかと言って、気づかぬフリして一気に追い越すのも、それはそれで完全に存在無視しているみたいで失礼。
前の職場で、地元から自転車で通っている職員が、駅までスタスタ歩いているわたしを追い抜くときに恐縮して、
「スイマセン、なんか追い抜いちゃって」とかなんとか、もごもご言っていた気持ちがよくわかる。
(わびるようなことではないのだが、何となく悪い気がするのである)。
同僚ならば、このように、あとから言い訳らしく言うことができるが、相手は、一応副所長である。
そうした気軽な関係ではない。
かと言って、時間をずらすべく、わざわざ残業する気もない。
それならば仕方ない。
事務所を出た時点で、先方が、こちら側の歩道を歩いていれば、あちら側に渡り、
あちら側に姿があれば、こちらの歩道をかっ飛ばし、なんとか接近を避けるという工夫を試みることにした。
そうした陰の努力にかかわらず、先日、コンビニで注文した惣菜を取りに、店を出たとたん、
くだんの副所長に、ばたりと出くわしたことがある。
わたしが店でもたついている間に、追いついたのである。
悪いことしていたわけでもないのに、なんとなく気まずい。
動じぬフリして、さりげなく頭をさげようとしたら、先方、本当に気づかなかったのか、
それとも、気づかぬフリをしたのか、目が、遠く、あっちのほうを見据えていたので、
わたしのほうも何となく、無視。
お辞儀も中途半端なものになり、なんとも後味の悪い思いがした。
ずいぶん前にも、彼とは同じ職場だったことがあり、その時に1度苦手意識を持ってしまったので、余計気になるのだろう。
できれば避けたいという相手とは、どういう因縁か、このように、接近してしまうものかもしれない。