TOMATOの手帖

日々の生活の中で出会う滑稽なこと、葛藤、違和感、喪失感……などをとりとめもなく綴っていけたらと思っています。

在宅勤務を申請してみました

2020年05月20日 | インポート
在宅勤務。コロナ騒ぎで、推奨されるようになった働き方だ。
出勤しなくても働けるとわかり、オフィスの賃貸契約を解除したという話も聞く。
東京あたりの人出が、この働き方のおかげでずいぶん抑えられているという。
あたりまえのように浸透してきた働き方のようだ。
感染の第1波がおさまりはじめ、来月には緊急事態宣言も解除されれば、学校が再開され、通勤電車がこみあうことは避けられない。
そこでわたしも、在宅勤務を申請してみた。
第一段階の申請書の記入は、紙ベースで難なく終了。
折しも、昨年末にモバイルパソコンが各自に一台ずつ配備されたばかり。当初は、画面もキーボードも小さくて使いづらいわあ、と思っていたが、そうか、こういう時に役に立つのね、とガッテンがいった。
これを家に持って帰れば同僚とのやりとりもできるし、メールの受信もできる……と実に簡単に考えていたわたし。
さっそく、『パソコンを外部に持ち出すための準備』というマニュアルに目を通すと、1ぺージ目からいきなり壁がたちはだかった。
セキュリティを厳重にするためか、暗号の設定やら、基本情報の確認やら、持ち出すための準備作業のなんと煩雑で多いことか。しかも、パソコン画面をそのままコピーしたマニュアルは文字がぼやけて、ただでさえ小さい文字の見づらい目にはなんとも辛い。追い打ちをかけるように、カタカナの専門用語。
こんなにタイヘンなら出勤したほうが楽なんじゃないかと気持ちが萎える。
 あっちでもこっちでも、テレワーク、テレワークと気軽な感じで言っているけど、実際、そうしたものにすんなり馴染んでいくには、もはやお年を召しているということか。

そういえば、軽症者が自宅やホテルで療養しながら、毎日の体温や体調を報告する方法も、スマホのラインだそうだ。(もちろん電話でもいいのだけど)
スーパーのレジで支払いをしようとすると、決まったように、「アプリはよろしいでしょうか」と聞かれる。
人と人との直接の接触を避けるために、支払いはキャッシュレス決済のみ、というお土産物屋さんが登場したらしい。
10万円の給付金を受けるためのオンライン申請に伴うトラブルは周知のとおり。
これからは情報機器をスムーズに使いこなせないと、命だけでなく生活の利便性も守れなくなってきそうである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今年のことば

2020年05月02日 | インポート
5連休の初日。帰省自粛の動きをうけて、県内ではあるものの、今回は帰省しないことにした。
自分がひょっとして、”無症状感染者”なのではないかと思うと、足がすくむ。
帰省して、ますます老いて心もとなくなった両親の姿を目の当たりにするほうが、よほど不安である。
「たよりがないのはいい知らせ」は、最近身に染みて思うことだ。

さて、ここ2、3か月の間に、新しい言葉に出会うことが増えた。
無観客。今はありふれてきたが、大相撲が史上初めて無観客で行われると聞いた時、普段はほとんど見ない大相撲にチャンネルを合わせた。力士の息遣いまで聞こえてきて、それはそれで厳粛な雰囲気だった。
自粛。自主的な行動を表すはずが、日をおうごとに、半強制的なニュアンスを帯びてきている。中には、自粛を強制させるような嫌がらせもある。
アベノマスク。皮肉交じりで、なんとも言い得て妙……。小池さんの大きくておしゃれなマスクが評判を呼べば呼ぶほど、アベさんは、あの小さな「給食マスク」を自らつけて、アピールしようとしている、ようにも見える。
オーバーシュート。なぜかバスケットボールをイメージしてしまう。ボールが大きくゴールをはずれて飛んで行ってしまうような。
ソーシャルディスタンス。「寄るな触るな!」とあからさまに言うよりも、拒否感が薄く、やんわりと人を遠ざける感じが受け入れやすい。
食事中はマスクをつけられない。昼休みの雑談も苦手。このソーシャルディスタンスを“口実”に、開放された会議室で、ひとりもそもそと食事をしております。
エッセンシャルワーク。出勤やむおえない仕事を指すらしいが、いまひとつしっくりこない。なにやら化粧水とかシャンプーのたぐいみたい。
そのほかにも、クラスター、ロックダウン、ピークアウト、テレワーク……、ずいぶんと横文字が多い。
「要請」と「指示」の違いなど、言い回しの違いにも敏感になった。

今年の10大ニュースはほぼ想像がつく。
それでは、今年の流行語大賞や、漢字一文字はいったいどんな言葉がノミネートされるだろう。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする