運転手さんへの飛沫感染を防ぐためか、長らく閉鎖となっていたバスの1番前の席が解禁となった。
わたしはこの席が好きである。
タイヤの上にあるので、ほかの席よりも一段高く、見晴らしがよい。
背の小さいわたしが上から周囲を見下ろせる数少ない機会でもある。
1,2段階段をのぼらなくてはならないので、お年寄りとお子様は御遠慮ください、と表示がある場合もある。
先日、この席が空いていたので座ろうと、手をかけた。
と、以前は易々と腰を掛けることができたのに、どうも難儀である。
体全体が重い。両手で手すりをぎゅっと握り、足を踏みしめて、体をよっこらさと押し上げて、ようやく席にたどりつくといったような……。
「よじ登る」という表現がふさわしい。
なんと3年半のうちに、足腰が衰えていたのだ。
そのうち、「おばあちゃん、そこ、危ないから後ろに座って!」と運転手さんにマイク越しにでっかい声で、注意されるようになるのかもしれない。
ちなみに、電車がホームにすべりこんでくる、その先頭車両を見るのもワクワクと気持ちが高揚する。
こちらのほうは、線路に身を乗り出し過ぎなければ、安全でひそかな楽しみとして長らくとっておけそうである。
わたしはこの席が好きである。
タイヤの上にあるので、ほかの席よりも一段高く、見晴らしがよい。
背の小さいわたしが上から周囲を見下ろせる数少ない機会でもある。
1,2段階段をのぼらなくてはならないので、お年寄りとお子様は御遠慮ください、と表示がある場合もある。
先日、この席が空いていたので座ろうと、手をかけた。
と、以前は易々と腰を掛けることができたのに、どうも難儀である。
体全体が重い。両手で手すりをぎゅっと握り、足を踏みしめて、体をよっこらさと押し上げて、ようやく席にたどりつくといったような……。
「よじ登る」という表現がふさわしい。
なんと3年半のうちに、足腰が衰えていたのだ。
そのうち、「おばあちゃん、そこ、危ないから後ろに座って!」と運転手さんにマイク越しにでっかい声で、注意されるようになるのかもしれない。
ちなみに、電車がホームにすべりこんでくる、その先頭車両を見るのもワクワクと気持ちが高揚する。
こちらのほうは、線路に身を乗り出し過ぎなければ、安全でひそかな楽しみとして長らくとっておけそうである。