わたしの職場である保健所では、井戸水や水道水の検査が、毎週行われている。
その依頼や問い合わせが、先週あたりから、格段に増えた。
今まで使わなかった井戸水を、災害時に飲料水として使えるかどうか、
また、放射能に汚染していないかどうかを、調べて欲しいといったものがほとんどである。
ここで行われる検査は、簡易検査なので、調べられるのは、あくまでも
基本的な項目についてだけである。
それらがすべて陰性だからと言って、飲料水として使えることを保証するものではない。
ましてや、放射能汚染の有無などは、調べられるものではない。
そのことを繰り返し説明するのだが、みんながみんな、納得するわけではない。
税金払ってるのだから、役所としては、納得するような答えを出してくれて当然と
いう思いをお持ちの方も多い。
納得するような答えというのは、つまり、自分たちの不安感を鎮めてくれるような
回答である。
そのニーズにこたえてくれないのは、不本意なのである。
地震が起きる前は、鳥が大量に死んでいるといった、
鳥インフルエンザ関連の通報が多かった。
もちろん、そうした電話は、今も続く。
「白い粉が降ってきた。放射能ではないか」と、わざわざビニール袋に入れて、お持ちになる
方もいる。
(これが実際、放射性物質だったら、触らない方がいいと思うんですケド)。
安全だと思っていたものが、実は、そうではなかった。
わたしたちの生活は、実は、不安定な地盤の上に成り立っているにすぎなかった。
そうしたことが、今回の災害で、わかってしまった。
それが、地震や放射能とは、直接関係のないことに対する、不安感までも、助長しているようでもある。
NHK以外の民法各社は、徐々に、普段のバラエティー番組を流し始めた。
地震が起きた直後、日本広告機構の提供するコマーシャルが、繰り返し流された。
仁科明子さんが、ガンであったことは、よくわかった。
確かに検診も大事である。
脳梗塞の兆候も理解したし、思いは見えないけど、思いやりは見えることも
なるほど、何度も見せてもらうことで、良~く見えた。
わたしたちが今、振り回されているのは、電力や放射能といった、まさに「見えないもの」である。
一番の関心ごとは、売られている野菜は、本当に安全なのか、今コップに汲んだ水は、
飲んでも大丈夫なのか、ということである。
被災者の必要とするものは、さらに痛切で、ひっ迫したものである。
席を譲ったり、検診受けたりするのは、生活が安定していないと、できるものではない。
むやみに不安感を煽られるばかりで、テレビから伝わってくるものが、現実とはずいぶんと
かけ離れたように思えた。
被災地の今の様子や、福島原発での作業を伝えるニュース、各地で検出される
放射性物質の話題、計画電力のニュース……。
一方では、日テレのチャリティー番組『24時間テレビ』のような風潮が、日本中に広まっている。
刻々と、それこそ津波のように、流れ込んでくる情報を前に、それらとの距離の取り方がわからなくなってくる。
その依頼や問い合わせが、先週あたりから、格段に増えた。
今まで使わなかった井戸水を、災害時に飲料水として使えるかどうか、
また、放射能に汚染していないかどうかを、調べて欲しいといったものがほとんどである。
ここで行われる検査は、簡易検査なので、調べられるのは、あくまでも
基本的な項目についてだけである。
それらがすべて陰性だからと言って、飲料水として使えることを保証するものではない。
ましてや、放射能汚染の有無などは、調べられるものではない。
そのことを繰り返し説明するのだが、みんながみんな、納得するわけではない。
税金払ってるのだから、役所としては、納得するような答えを出してくれて当然と
いう思いをお持ちの方も多い。
納得するような答えというのは、つまり、自分たちの不安感を鎮めてくれるような
回答である。
そのニーズにこたえてくれないのは、不本意なのである。
地震が起きる前は、鳥が大量に死んでいるといった、
鳥インフルエンザ関連の通報が多かった。
もちろん、そうした電話は、今も続く。
「白い粉が降ってきた。放射能ではないか」と、わざわざビニール袋に入れて、お持ちになる
方もいる。
(これが実際、放射性物質だったら、触らない方がいいと思うんですケド)。
安全だと思っていたものが、実は、そうではなかった。
わたしたちの生活は、実は、不安定な地盤の上に成り立っているにすぎなかった。
そうしたことが、今回の災害で、わかってしまった。
それが、地震や放射能とは、直接関係のないことに対する、不安感までも、助長しているようでもある。
NHK以外の民法各社は、徐々に、普段のバラエティー番組を流し始めた。
地震が起きた直後、日本広告機構の提供するコマーシャルが、繰り返し流された。
仁科明子さんが、ガンであったことは、よくわかった。
確かに検診も大事である。
脳梗塞の兆候も理解したし、思いは見えないけど、思いやりは見えることも
なるほど、何度も見せてもらうことで、良~く見えた。
わたしたちが今、振り回されているのは、電力や放射能といった、まさに「見えないもの」である。
一番の関心ごとは、売られている野菜は、本当に安全なのか、今コップに汲んだ水は、
飲んでも大丈夫なのか、ということである。
被災者の必要とするものは、さらに痛切で、ひっ迫したものである。
席を譲ったり、検診受けたりするのは、生活が安定していないと、できるものではない。
むやみに不安感を煽られるばかりで、テレビから伝わってくるものが、現実とはずいぶんと
かけ離れたように思えた。
被災地の今の様子や、福島原発での作業を伝えるニュース、各地で検出される
放射性物質の話題、計画電力のニュース……。
一方では、日テレのチャリティー番組『24時間テレビ』のような風潮が、日本中に広まっている。
刻々と、それこそ津波のように、流れ込んでくる情報を前に、それらとの距離の取り方がわからなくなってくる。