TOMATOの手帖

日々の生活の中で出会う滑稽なこと、葛藤、違和感、喪失感……などをとりとめもなく綴っていけたらと思っています。

「縁会」、再び

2018年06月23日 | インポート
『中島みゆき 劇場版LIVEセレクション 縁会2012-2013』を海老名まで観に行く。
数年前、たまたま同じものをほかの映画館で観て、みごとに彼女にはまったのだった。
今回は朝1回きりの上映。
幸いさほど混んでもなく、席は選び放題。ど真ん中を指定。

前回は、『風の笛』の伴奏のときに、彼女が実際に笛を取り出して
吹く姿がとても印象に残ったのだったが、今日は泣けた。

彼女の歌は、聴いたその時々の心境で染みる部分が違う。

約2時間の上映後、字幕スーパーが流れ終わると、数人が拍手していた。
ナマのコンサートのように……。

上映もこれが最後かもしれないと思い、DVDを近所のレコード店に注文した。
これで好きなときにお会いできますね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

与えるものは救われる!?

2018年06月09日 | インポート
珈琲館へ行く。
レジのところで女性がふたりもめている。

「ここはわたしに払わせて」
「ダメダメ、あなた、そんなの」
「ほら、だって、この間の○○の時に××してくださったじゃないの」
「あらあれは△△だったじゃないの。別の話よ」
「いいからいいから。お願い」
「ええ、でもそんなの悪いわ」
「今回だけだから」
「そうお?じゃ、ごちそうさま」払ってもらったほうはごちそうさまと言いつつ、不服そうに財布をひっこめる。
借りができちゃったとばかりにどこか悔しそうである。
レジのところでこうした場面を繰り広げているのは、たいてい中高年の女性である。
女性は、与える立場に身をおくことでおさまりがつくらしい。
そのためには、この間の○○が十年前のできごとであろうと、××が、今回のことに全く関係がなくてもかまわないのである。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お役所言葉

2018年06月04日 | インポート
役所には特有の言葉がある。
長男を保育園に預けたときのことだ。
説明会があり、園長先生が園での生活について話し始めた。
「『ごすい』は、1時半からになっております」。
「ごすい?」聞き慣れない言葉だった。
とっさに頭の中で漢字変換することができない。
誰も質問しないので、わざわざ手をあげて聞くようなことでもないのかもしれないと、黙っていた。
説明会が終わり、出口に向かって歩いていると、廊下に面した部屋に掛けられた札に目が留まった。
「午睡室」――。ごすいとは、昼寝のことだったのだ。
文字で追えば想像がつく。
しかしお母さんたちに説明するのに、「おひるね」と言わないだろうか。
公立の保育園である。役所としての権威を見せたかったのだろうか。
説明会のはじまりに、保育園で預かることを措置、とさらりと言ってのけたのにも違和感が残った。
卒園式はあったが、幼稚園ではないので卒園証書は発行されず、
代わりに『よい子のしるし』というのをいただいた。
手作り感があふれた温かみのある式で、感慨深いものがあったが、
制度の違いとか、壁、みたいな事情が見え隠れした。

あれから四半世紀。
今では保育園の数が足らず(正確には保育士の数が足りないようだが)、
「保活」などといって、預けるのにもそうとうな苦労があるらしい。
ゼロ歳児枠に余裕があると聞けば、そのために出産の日を調整したりもするそうだ。
もはや、言葉遣いなんかにこだわっている場合ではないのかもしれない。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

美容院、再び

2018年06月03日 | インポート
美容院へ行く。
引っ越しをしたあとの一大イベントは医療機関と美容院探しである。
とりあえず、表の看板に表示されていた値段が安いところを選んでみた。
最初の判断材料はそれしかない。多少気に入らなくても安ければあきらめがつく。
切り過ぎても髪の毛はまた伸びるのだし。
おばちゃんがふたりでやっている店だった。今のところ予約はとらず来院順だ。
次から次へとやってくる客をどんどん中にいれるもんだから、カットやカラーの途中で中断する。
ふたりのスタッフがドタドタと走り回って忙しそうなのだが、その割には先に進まず、なんだか効率が悪い。

が、いいところもあった。
なにしろおばちゃんはおしゃべり好きだ。
お客さんもおばちゃんだから話がはずむ。
先日聞こえた打ち上げ花火の場所からはじまって、その席料の高いことだの、
近所の公園のアジサイ祭りの話など、引っ越してきたばかりの身には、
こうした地域情報はとてもありがたい。
加えて、カラー+カットコースは長丁場だ。
自らの経験と客の年齢層を配慮して、
「お手洗いは大丈夫ですか?」と聞いてくれるのはありがたい。
これが男性スタッフだと口に出しづらい。
水分を控えてきても、水だのお茶だのをふるまわれるとつい飲んでしまい、
仕上げの長さをチェックするのも気がそぞろとなる。
仕上がりもまあまあ。
前髪を切り過ぎない、というわたしの最低限の必要条件もクリアしている。

かくして、行きつけの美容院は決まった。
8月から予約制にするということだから、もう少し効率的にこなしてもらえることを期待したい。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする