先日、足をくじいた。
ドトールコーヒーで2時間を過ごし、さて店を出ようとトレイとかばんを手に立ち上がった途端、
しびれをきらしていた左足に力が入らず、両膝を床についた。
その時に、左の足首を外側にねじったのである。
手にしていたトレイには、飲みさしのアイスコーヒーのはいったコップと皿が乗っていたが、奇跡的に無事。
おばさんがいきなり、垂直にひざまずいたので、周りにいた人はぎょっとしたようだったが、
トレイごとぶちまけたわけでもなく、本人は、照れ笑いをしている。
こんな時は、「大丈夫ですか」などと駆け寄ったりせずに、「無視」してあげるのが礼儀というもの。
私のほうも、何事もなかったかのように、すぐに立ち上あがり店を出た。
それからである。
段々と足が痛くなってくる。
先日同僚が足をくじき、ちょっと医者に行ってくると言って戻ってきたときには、
松葉づえをしていたというできごとがあったばかり。
大事にならんうちにと近くの整形外科に行くと、たまたま学会とやらで休診。
間が悪いとはこういうこと。
自転車で10分ほどの接骨院に行ってみる。
外科系の災難にあったことがほとんどないためか、接骨院は初めてである。
子供の頃、「ほねつぎ」という看板が近所に出ていたが、どんなところなのかわからずに、
ずっと無縁で、過ごしてきたのである。
恐る恐るドアをあける。
すると、ずらりと並んだベッドに人々が横たわり、マッサージを受けている。
マッサージを施していたすべてのスタッフが一斉にこちらを向いて、
「こんにちは!!!」と勢いよく、挨拶をしてくる。
皆さん、男性である。
あまりの威勢のよさに、寿司屋ののれんをくぐったかのようである。
たじろぎながらも受け付けの女性に
「あの、捻挫って見てもらえますか?」と聞くと、奥のスタッフに聞きに行っている。
この段階で、場違いなところに来たようないたたまれなさは、頂点に達し、
保険証を忘れたので取りに戻って来ますとか何とか、言い訳をして、外に出た。
さて、これからどうする。
足の痛みは相変わらず。あまりの暑さで、思考も停止状態。
そこで、最後の手段とばかり、すがるような気分で、あらかじめネットで調べておいた駅近くの、
別の接骨院に行ってみる。
そこは、落ち着いた雰囲気である。女性の患者もいる。
きびきびした兄ちゃんが、お出迎え。
待つこと数分。超音波検査で、足の中身を調べ、テーピングと湿布をして、また翌日の来院ということになった。
ネットのお陰で、いろいろな情報を得ることができるようになった。
この接骨院を知ったのも、ネット検索のお陰である。
しかし、その情報の多さが、逆に不安感をあおることもある。
帰宅してから何気なく、捻挫のことや、接骨院と整形外科の違いのことなどをYAHOO知恵袋で調べていたら、
接骨院は、医療機関ではないので、初診の場合は、まず整形外科に行ったほうがいいとのご意見が多い。
スタッフは医師ではないので、処方したりレントゲンを撮ったりすることができないらしい。
それでも、骨折や捻挫治療の医療行為は許されている。
そもそも、レントゲンを撮れないのに、どうやって骨折と捻挫の違いを見分けるのだろう?
骨が折れているかどうかは、レントゲンをとらないとわからないのではないだろうか?
と、あとからあとから、疑問と不安が湧きあがる。
とはいえ、受けた処置は、テーピングと、冷却湿布。捻挫の治療としては、申し分ないようである。
改めて整形外科に行くべきか否か。
骨折していても、痛みがさほどではない場合もあるとのご意見まで書いてある。うーむ。
果たして折れているのかいないのか……。
さて、こんなふうにぐじぐじと思いつつ、今日は、くじいてから3日目である。
長い3日間である。
せっかく通い始めた場所を、はっきりとした根拠もないのに途中で変更するというのは、勇気がいるもの。
結局、くだんの接骨院に通い続け、今はほとんど痛みがない。
どう考えても、骨折しているふうではない。
それなのに、いまひとつ、自分の感覚を信じきれない自分がいる。
自分のあやふやな感覚よりも、権威、つまり医師のひとことの方を信じたがるのである。
レントゲンといったって、あれは一種の被爆。できれば余計な検査など受けないほうがいいのである。
医師免許をとるか、自分の感覚をとるか―。
捻挫の痛みよりも、こんなことで、いつまでもぐずぐずと、悩んでしまうのである。
ドトールコーヒーで2時間を過ごし、さて店を出ようとトレイとかばんを手に立ち上がった途端、
しびれをきらしていた左足に力が入らず、両膝を床についた。
その時に、左の足首を外側にねじったのである。
手にしていたトレイには、飲みさしのアイスコーヒーのはいったコップと皿が乗っていたが、奇跡的に無事。
おばさんがいきなり、垂直にひざまずいたので、周りにいた人はぎょっとしたようだったが、
トレイごとぶちまけたわけでもなく、本人は、照れ笑いをしている。
こんな時は、「大丈夫ですか」などと駆け寄ったりせずに、「無視」してあげるのが礼儀というもの。
私のほうも、何事もなかったかのように、すぐに立ち上あがり店を出た。
それからである。
段々と足が痛くなってくる。
先日同僚が足をくじき、ちょっと医者に行ってくると言って戻ってきたときには、
松葉づえをしていたというできごとがあったばかり。
大事にならんうちにと近くの整形外科に行くと、たまたま学会とやらで休診。
間が悪いとはこういうこと。
自転車で10分ほどの接骨院に行ってみる。
外科系の災難にあったことがほとんどないためか、接骨院は初めてである。
子供の頃、「ほねつぎ」という看板が近所に出ていたが、どんなところなのかわからずに、
ずっと無縁で、過ごしてきたのである。
恐る恐るドアをあける。
すると、ずらりと並んだベッドに人々が横たわり、マッサージを受けている。
マッサージを施していたすべてのスタッフが一斉にこちらを向いて、
「こんにちは!!!」と勢いよく、挨拶をしてくる。
皆さん、男性である。
あまりの威勢のよさに、寿司屋ののれんをくぐったかのようである。
たじろぎながらも受け付けの女性に
「あの、捻挫って見てもらえますか?」と聞くと、奥のスタッフに聞きに行っている。
この段階で、場違いなところに来たようないたたまれなさは、頂点に達し、
保険証を忘れたので取りに戻って来ますとか何とか、言い訳をして、外に出た。
さて、これからどうする。
足の痛みは相変わらず。あまりの暑さで、思考も停止状態。
そこで、最後の手段とばかり、すがるような気分で、あらかじめネットで調べておいた駅近くの、
別の接骨院に行ってみる。
そこは、落ち着いた雰囲気である。女性の患者もいる。
きびきびした兄ちゃんが、お出迎え。
待つこと数分。超音波検査で、足の中身を調べ、テーピングと湿布をして、また翌日の来院ということになった。
ネットのお陰で、いろいろな情報を得ることができるようになった。
この接骨院を知ったのも、ネット検索のお陰である。
しかし、その情報の多さが、逆に不安感をあおることもある。
帰宅してから何気なく、捻挫のことや、接骨院と整形外科の違いのことなどをYAHOO知恵袋で調べていたら、
接骨院は、医療機関ではないので、初診の場合は、まず整形外科に行ったほうがいいとのご意見が多い。
スタッフは医師ではないので、処方したりレントゲンを撮ったりすることができないらしい。
それでも、骨折や捻挫治療の医療行為は許されている。
そもそも、レントゲンを撮れないのに、どうやって骨折と捻挫の違いを見分けるのだろう?
骨が折れているかどうかは、レントゲンをとらないとわからないのではないだろうか?
と、あとからあとから、疑問と不安が湧きあがる。
とはいえ、受けた処置は、テーピングと、冷却湿布。捻挫の治療としては、申し分ないようである。
改めて整形外科に行くべきか否か。
骨折していても、痛みがさほどではない場合もあるとのご意見まで書いてある。うーむ。
果たして折れているのかいないのか……。
さて、こんなふうにぐじぐじと思いつつ、今日は、くじいてから3日目である。
長い3日間である。
せっかく通い始めた場所を、はっきりとした根拠もないのに途中で変更するというのは、勇気がいるもの。
結局、くだんの接骨院に通い続け、今はほとんど痛みがない。
どう考えても、骨折しているふうではない。
それなのに、いまひとつ、自分の感覚を信じきれない自分がいる。
自分のあやふやな感覚よりも、権威、つまり医師のひとことの方を信じたがるのである。
レントゲンといったって、あれは一種の被爆。できれば余計な検査など受けないほうがいいのである。
医師免許をとるか、自分の感覚をとるか―。
捻挫の痛みよりも、こんなことで、いつまでもぐずぐずと、悩んでしまうのである。