土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

光明寺、噂どおりの鐘楼門。

2018年02月08日 | 奈良の古寺巡り





(2018.02.03訪問) 


世に光明寺や観音寺という名称のお寺は数多くあり、光明寺はこの宇陀近辺でも2〜3カ寺あるそうで、これから訪ねる光明寺も
その一つ。大願寺からR166線を北へ戻ること約10分、遍照山光明寺に着きます。このお寺素晴らしい山門を構えているんです。
檜皮葺きで重層楼門いわゆる上層に梵鐘を吊るす鐘楼門。「近くへ行ったら是非寄るべし」寺友Nの情報は○もあれば×もあり、
今日は○を期待して訪ねてみることにしたんです。





            ▼寺号標。







            [ 光明寺 ]
            ●山号 遍照山 (へんしょうざん)
            ●院号 朝徳院 (ちょうとくいん)
            ●寺号 光明寺 (こうみょうじ) 正称 遍照山朝徳院光明寺
            ●宗派 融通念仏宗 (ゆうずうねんぶつしゅう)
            ●開基 詳細不詳
            ●開創 詳細不詳
            ●中興 永欣上人 応永十年(1403年)
            ●再興 法俊上人 天正十四年 (1586年)
            ●本尊 阿弥陀如来坐像
            ▲拝観料 境内自由 朱印無料
            ▲奈良県宇陀市大宇陀西山121 Tel.0745-83-0254 
            ▲近鉄大阪線「榛原駅」から奈良交通大宇陀行きバスで15分、西山下車、徒歩5分
             名阪国道針ICから国道369線、370号線経由約20分





▼檜皮葺きの鐘楼門。檜皮葺山門は比較的珍しく、門構えも袖塀を備えた堂々とした構成を見せていますネ。カッコいい山門です。
 重層、一間一戸、入母屋造。江戸初期の慶安から寛文年間の建立。







光明寺縁起
創建は第五十九代宇多天皇の頃と伝えられるも詳細は不祥。その後応永十年(1403年)大念仏宗本山恵観浄善の弟子永欣が中興、
天正十四年(1586年) 法俊上人が再興。現在の本堂は、寛政五年(1793年)の建立。内陣に藤原時代の本尊阿弥陀如来立像、多聞
天立像、八幡大菩薩、大日如来、永欣和尚坐像などを安置。境内の観音堂には十一面観音像を安置しています。





▼久し振りに目にしました、莫山さん書の山号扁額。







▼斜めからのショットもカッコいい。







▼振り返ってみてもカッコいい。







▼境内は決して広くはないですが、参道以外は砂が敷きつめられ、お庭の植栽も古木が時代を添えて綺麗な境内です。







▼言い訳ですが、写真の撮りようがない本堂。寛政五年 (1793年) 建立。







▼院号が書かれた扁額。







▼本堂前面です。正面障子戸の両脇から入堂します。







▼僅か10cm足らずの隙間を埋める向拝彫刻、相当細かい彫技です。







▼本堂内陣の荘厳。







▼須弥壇奥の本尊、ほとんど拝する事が出来ませんでした。







▼内陣の扁額。ここは寺号が書かれています。







▼一般的な堂内構成。椅子席が外陣、畳が中陣、須弥壇以奥が内陣ですネ。







▼見上げると大屋根に飛翔寸前の鷺。







            ▼十三重の石塔。苔むす見栄えに歴史を感じます。
             塔高約400Cm、花崗岩、南北朝時代中期。
             初層軸部に金剛界四仏の薬研彫りされ阿弥陀が刻まれています。







            ▼こんな石灯籠も。







▼境内。







▼本堂左前の観音堂。本尊十一面観音菩薩。







▼宇陀西国一番札所のご詠歌が扁額代わりか。

             





▼宝蔵か経蔵か。

               





▼近年建て替えられた庫裡。こちらでご朱印を頂きます。







▼大玄関。







▼今ご朱印をお願い中、手前の椅子で待ってます。







▼丸く刈り込みがなされたツツジ (だと思いますが) の中に、直径30cmくらいのこれ何だと思います?
 中は氷が張って、しかも手が届きません。ハテなんでしょう? 判りません。 







▼ご朱印です。







先の大願寺に輪をかけて情報が少ないお寺でした。ご住職「当寺は観光寺院ではないのでお寺パンフは作っておりません」とのこ
とで、入山者はあまり有り難くない様子。入山料もなく、通常ご朱印は300円ですが、それすら受け取られません。と云って境内
や本堂入堂を拒否する訳でもなく「どうぞごゆっくり」の言葉まで頂戴、お言葉に甘えて境内くまなく廻ったのは云うまでもあり
ません。

これにて光明寺 オ シ マ イ





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