(2014.10.04訪問)
迷車大和路号は近江路を軽快に走っています。台風十八号が近づいていますが、天候は悪くはありません、
けど良くもありません。近江平野の稲はほとんど刈り取られ、田んぼ焼きの煙が辺りを漂い、秋いよいよ本
番の香りが近づいて来ているようです。最近札所巡りが増えていますが、今日は滋賀県は近江八幡市の西国
三十一番札所、長命寺を目指しています。実はこのお寺、琵琶湖直近の姨綺耶山(いきやさん)の中腹にあ
り、八百八段の石段参道が控えているそうで、当初ビビリまくりましたが、山門直下までクルマで行ける事
を知り、さっそく向かいました。大和路号快調で~す。
▼三重塔。
[ 長命寺 ]
●山号 姨綺耶山 (いきやさん)
●寺号 長命寺 (ちょうめいじ)
●開基 聖徳太子 (しょうとくたいし)
●開創 推古天皇二十七年(619年)
●宗派 天台宗単立
●本尊 十一面千手千眼観世音菩薩立像
▲拝観料 無料 朱印300円 山麓駐車場 山上駐車場共無料
▲拝観時間 8:00~17:00
▲西国三十三カ所第三十一番札所
▲滋賀県近江八幡市長命寺町157 Tel. 0748-33-0031
▲JR琵琶湖線「近江八幡駅」下車 バス「長命寺」下車、徒歩20分
名神竜王ICより約30分
▼八百八段参道。結構コワイもの知らずの老若男女がいました。
長命寺縁起 (長命寺HPより抄出)
長命寺は西国三十一番札所で、景行天皇二十年、長寿の大臣武内宿彌(たけのうちすくね)当山に登り「寿
命長遠諸願成就」の文字を柳の巨木に記し、長寿を祈り三百歳以上も長寿を保ち、六代の天皇に仕えられた
のであります。その後聖徳太子が諸国歴訪、当山に来臨、柳の巨木に「寿命長遠諸願成就」の文字と観世音
菩薩の御影を拝されていると、白髪の老翁現われ、「此の霊木で千手十一面聖観音三尊一体の聖像を刻み、
伽藍を建立すれば武内大臣も大いに喜び、諸国万人等しく崇拝する寺となるであろう」と告げられました。
太子は尊像を刻まれ伽藍を建立、武内宿彌長寿霊験の因縁をもって「長命寺」と名付けたのであります。
▼山上駐車場に亀の背に乗る長命寺寺標。
▼もうちょっと、山門が見えてきました。
▼冠木門でしょうか、いささか趣の違う山門です。
▼手水舎。
▼書院です。
▼まだ石段が続きます。それでは伽藍エリアへ行きましょう。
▼本堂が見えます。
▼本堂下に寺標。
▼本堂 (重文)。桁行七間、梁間六間、入母屋造、檜皮葺、大永四年 (1524年) 再建。
御朱印はここでいただきます。
▼内柱の太い本堂外陣。巡礼の方が引率の僧侶の説明を聞いているところです。
▼格子で仕切られた奥が内陣。
▼内陣須弥壇。中央に本尊千手観音立像(重文)左聖観音立像(重文)右十一面観音立像(重文)が祀られ
ています。
▼本尊千手観音立像 (重文)。
▼本堂右手石段上に三重塔(重文)。塔高24.35m、三間塔婆、杮葺、総丹塗。永正十三年(1516年)焼失
後慶長二年(1597年) 再建。本尊 大日如来坐像。
▼護摩堂 (重文)。桁行三間、梁間三間、宝形造、檜皮葺、慶長十一年(1606年)再建。 本尊 不動明王。
▼三仏堂。(持仏堂) 桁行五間、梁間四間、入母屋造、檜皮葺、元暦元年 (1184年) 建立。
永正十三年(1516年)焼失後再建。釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来の三尊を祀っています。
▼三仏堂内陣須弥壇。釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来の三尊です。
▼三仏堂をもう一度。
▼護法権現社拝殿。
▼護法権現社本殿。一間社流造、江戸時代後期の建立。
長命寺の草創説話にかかわる武内宿彌を祀っています。
▼本殿広場から望む琵琶湖ではありません、長命寺川でした。
▼境内。決して広くはありませんが、狭くもありません。
▼鐘楼 (重文)。重層袴腰、入母屋造、檜皮葺。
▼鐘楼内部。内部精巧な造り、梵鐘は鎌倉古鐘で一打撞かせていただきましたが楼内の響きは半端じゃあり
ません。
▼修多羅岩。とにかくデッカイ岩で、境内斜面いたる所に巨岩、巨石がゴロゴロ。
由来は天地開闢天下太平子孫繁栄をいう。封じて長命寺開闢武内宿彌を御神体。
▼如法行堂。
▼堂内には、知恵文殊菩薩、勝運将軍地蔵尊、福徳庚申尊の三尊が祀られています。
▼天尊堂。商売繁盛の拕柷尼天尊 (だきにてんそん) 早い話がお稲荷さんをお祀りしています。
▼太郎坊権現社本殿。長命寺の総鎮守社、太郎坊とは天文年間、長命寺に住んでいた普門坊と云う僧が、寺
護持の為に魔王の姿に変じ祠を建てこの権現を勧請したと云うそうです。
▼拝殿にのしかかるように、京都愛宕山より飛来した巨岩。
▼宝蔵。
▼さておばさんも石段を慎重に帰りはります。ボクもそろそろ (シャレわかります?) 帰りましょうか。
▼御朱印です。
フロクです。
迷車大和路号は長命寺から近江八幡市街、悲運の関白豊臣秀次さん縁の八幡堀へ。メディアの力は偉大です。
一帯人だらけ、駐車お食事お茶ままならず、人切れを待ち八幡堀の写真チョコットだけ。
聞きしに勝る参道石段です。境内も相当高低差があり、全て石段。見ているだけで息が上がりそうですが、
ボクはよれながら歩きましたよ、足の震えが手にもきて、写真のボケはご容赦を。
(しんどい表現はあくまでもボクの感覚です)
琵琶湖東岸には、凄いお寺が随所に古の法灯を灯し、今にその姿を残しています。最澄さんの意思は天台の
教えとともに近江路に数多くの天台寺院と十一面観音を今に伝え、巡礼の人々の信仰を支えているようです。
南無観世音菩薩 合掌
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