面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

日本はシーレーンを守れるのか

2019-06-25 23:57:25 | 外交・安全保障・国際
トランプがまたぞろホルムズ海峡を米国が守る必要はないと言い出した。米国はエネルギーの世界最大の生産国になっているからホルムズ海峡に留まる必要さえない、と。

日本や支那を名指しして原油をホルムズ海峡経由で輸入している國は自国の船は自国で守るべきと言った。

米国が世界の覇権國と嫌々ながらも認められているのは米国自身の実力によるが、米国の覇権で自由貿易が行われているからではないか。

米国がホルムズ海峡から第5艦隊を撤収させることがあれば自由貿易はできなくなる。世界の警察官から降りたとはいえ、米国は自由貿易の守護者ではなかったか。トランプが保護貿易に傾いているとはいえ。

また支那にホルムズ海峡に艦艇を派遣するよう要請するかのごとき発言は危うくないか。支那が人民解放軍海軍艦艇をホルムズ海峡に派遣すればそれだけ中東における支那の存在感は高まる。

第5艦隊と支那人民解放軍海軍艦艇が並走しつつホルムズ海峡を守るのか。世界は覇権が米国から支那へ移る過程にあると見なさないか。

岩屋防衛相は即座に現段階で自衛隊を派遣する考えはないと表明した。

私も半分忘れていたが、アデン湾での海賊対処活動は継続しているのだ。

その第33次派遣海賊対処水上部隊には護衛艦あさぎりが舞鶴から3月16日出港した。

中東やアフリカ東海岸に海上自衛隊の艦艇を派遣することは日本の存在感が高まるし、海上自衛隊に取っても良い経験になる。海賊の抑止、駆逐も必要なことだ。

しかし艦艇の遣り繰りが大変ではないか。まず日本の領土、領海を守らなくてはならない。そして空母や潜水艦は海賊対処に向かないから通常の護衛艦(駆逐艦)がその任に当たることになる。

護衛艦が有り余っているわけではないのだ。長期派遣任務が終われば艦も人も休ませねばならない。何より護衛艦は定員を大幅に割っている人員のことが気に掛かる。

トランプがシーレーンを守るために相応の負担を求めてきたら、護衛艦を派遣するのか。シーレーンの安全は死活的に重要だ。

枝野幸男が石油が入ってこなくても命に関わるほどではないと言ったのは平和ボケで呆れる。原油が入ってこなければ日本経済は死ぬ。失業者、困窮者、自殺者そして餓死者まで出るのではあるまいか。

ガソリンがなければ車さえ動かせず物流が死に絶えるのだ。

しかしまず膨張する人民解放軍海軍から日本領土、領海を守らねばならないのだ。現有の護衛艦の隻数で艦艇を遣り繰りできるだろうか。護衛艦はどの艦も定員も大幅に割っている。

また金だけ出して済ませることは嫌だが。


カテゴリー変更。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 軍事力の裏付けなくして北方... | トップ | 専守防衛を転換せよ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

外交・安全保障・国際」カテゴリの最新記事