JCP市原時夫です

千葉県房総の睦沢町から、政治・経済・歴史・オペラ・うたごえを考えるgabuku@m12.alpha-net.ne.jp

スポーツ裁定の本当のあり方示す。 アイスホッケー

2014年12月27日 | Weblog



 日本のスポーツ界で、事件が起きる度に懲罰で済ませるやり方に、おかしいと感じていました。
 今日の「赤旗」を見て、教育的な裁定をとった、日本アイスホッケー連盟にスポーツの発展へのまじめな姿勢が見られます。

「赤旗」より
アイスホッケー
メダル拒否事件
厳しくも教育的な。裁定″
 選手が授与されたメダルをゴミ箱に捨てる。そんな残念な出来事にたいし、日本アイスホッケー連盟が24日に下した゛裁定”は、厳しくも教育的な配慮があるものでした。
 事件は7日の全日本選手権決勝で起きました。2ー2の延長という白熱した試合。日光アイスバックスの決勝ゴールは、ポストに当たりはね返ったようにも見え、得点したか否かが微妙
なものでした。審判の協議の末、得点が認められると、敗れた東北フリーブレイスの一部選手は納得できず、相手との握手を拒み、メダルを首から外し、表彰式後、ゴミ箱に投げ入れたのです。
 選手の心の整理がつきにくい事情があったとしても、これらの行為は相手の選手や審判、大会運営にあたる人々への敬意を欠き、傷つけたことは明瞭です。
     持ち越す恥
 フリーブレイスも翌日、こうコメントしています。「常に勝敗と隣り合わせとなるスポーツ選手として、勝ち負けを試合終了後にまで持ち越す行為は大変恥ずべき行為であります」。
 連盟は今回、ゴールの判断がその後の検証でも正確だったことを示しつつ、選手らに対しては懲罰的なものでなく、その 「成長」を促す意図が見える裁定を出しました。
 メダルを捨てた2人の選手には、フェアブレーの研修」の受講とともに、今回の自身の体験や反省を中高生に話して聞かせる内容が課されています。半年で10回という具体的な数も示
されています。
 そこに「二つの意図がある」と連盟の中村慎・審議委員長は話します。
  「一つは今回のことを自分でしっかり考えてほしかったから。もう一つは、トッブ選手が今回の苦い経験を乗り越え、自分の言葉で語ることは、若い選手にプェアブレーの大切さをリ
アルに伝えることになる」
      生きた教育
 懲罰といえば出場停止といった罰則ですませるヶケースは多い・選手の心の成長を考えた゛教育的な配慮”を課したものは珍しい。同時にこれは生きたプェアプレー教育にもなります。  他の競技でも採り入れていい教訓がここにはあるように思います。
 好感が持てるのは、今回の処分や対応が、当該選手やチームにだけ向けられたものではない点にもあります。
 決勝ゴールの判定で「ゴールのサインを出さなかった」審判、それをアナウンスしなかった運営、判定のビデオサポートシステムがなかった点、表彰式の非礼な行為をそのままにした大会
役員への指摘もありました。
 「こんな出来事を二度と起こしてはならないという角度からすべてを洗い直した結果」と中村審議委員長はいいます。
 「アイスホ’ツケーは試合で激しいボディーコンタクトがあります。それだけに、フェアブレー、相手を尊重する気持ちがなければ成り立だない。そのことをもう一度見つめ直したい」
 災い転じて福となす。今回の裁定がプェアなアイスホッケー界への大きな「歩となるはずです。
         (和泉民郎)