小諸 布引便り

信州の大自然に囲まれて、風を感じ、枝を眺めて、徒然に、社会戯評する日帰り温泉の湯治客です。愛犬の介護が終了しました。

欧州は、デフレ化するのか?:

2014年08月16日 | 社会戯評
欧州は、デフレ化するのか?:
ギリシャの金融危機が去り、ポルトガルやスペインの危機が過ぎ去ったかと思いきや、一難去っては、一難、クリミヤの危機に端を発したウクライナの混乱に因り、地政学上のリスクが生じて、欧州経済にも、石油・天然ガスのリスクに伴う経済成長の陰りが、公然と目立ち始めてきた。それにしても、欧州もロシアも、互いの経済制裁により、共倒れのリスクがないとも限らない。そんな様相である。そんな中、ドイツがクシャミをすれば、欧州は、風邪を引くと言われている状態の中で、そんなドイツも、いよいよ、長期金利の引き下げを断行し、いよいよもって、世界的な規模での長期金利低下に伴う、デフレの危機が、叫ばれ始めた。如何にも、失われた20年と云われた、日本化の兆候なのであろうか、サムスンの成長にも陰りが見え始めた韓国も、又、セマウル号の事故以来、国家をあげてのヒステリックな自粛ムードの中で、国家的な安全神話の矛盾が表面化しつつあり、限りなく、日本化に類似した状況が垣間見られるようになってきた。デフレ脱却に向けたアベノミックスも、なかなか、思うように、給与水準の引き上げと構造改革が進まず、好調であった株価も、新たな成長戦略政策を含めて、いまや、正念場を迎えつつある。今日では、過去と違って、何事も、一片調子で、右肩上がりに良くなってくる時代ではなさそうである。「不透明な時代」とは、嘗て、云われた時代もあったが、常に、「不確実性と不透明性」の先に、やっと、何か、小さな光明が見え始めてくる時代なのだろうか?それても、光明は見いだせない、見えてこない時代なのだろうか?誠に、デフレという悪魔のマインド・コントロールが、じわじわと影響してくる時代なのであろうか?財政政策・金融政策を総動員しても、何としても、この傾向から、一日も早く、脱却しなければならないであろう事は、言を俟たない。