レトロの小部屋

紙物を中心に古物を集めています。

裁縫用具

2017年05月16日 09時09分35秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

袂の丸みを作る型です。
年齢や着物の種類によって袂の形は違っていました。

左から紙、アルミ、木製です。
中央のアルミが時代的には新しい道具の形で、後にステンレスに変わりました。

和服のシルシ付けはヘラでした。
鉄、角、木、象牙、竹、プラスティック、様々な素材で作られています。
洋服のチャコのように、書くことは絶対しませんから、シルシの付きにくい場合コテの様に火鉢の火で温めて使ったようです。
右端のヘラは反対側にルレットがついた変わりものです。

 ルレットも時代によって変化しました。

 目打ちです。


指ぬき

2017年05月13日 08時46分38秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

針の耳を支えて、運針に必要な指ぬきです。
中指にハメて「小ちゃぼ」の針用です。
素材もいろいろです。

こちらは中指の根元にはめて手のひらで「大ぐけ」の針を支えました。
祖母がよく使っていました。
小チャボの針で縫う小学校の家庭科の授業には出てこなかったこの指ぬきですが、祖母見ていた私はその便利さがわかるのですが。
42歳の時88歳で逝った祖母。露店でやっと見つけた時はうれしかった。

自作の指ぬきを制作するのが流行った時代があったようです。

毛糸を巻いたのもの、紐でつなげてあるものは作者が違います。

きれいな刺繍が、使うのもったいない、で、残ったようです。
モノづくりは器用不器用が作品に出ます。
上手の手です。

裏側です。


インクびん  ベストインク

2017年05月11日 07時54分22秒 | インクビン

右の大きい方はラベルとラベルの塗料がパラパラとはがれます。
蓋にベストインクとあり、所蔵品のベストインクの小さい方(インクメーカー1)と蓋を比較すると、そのメーカーですが時代が違うようです。

緑の方のビンと形が似ています。

ガラスの蓋には ROWLANDS のエンボスです。



蓋がガバガバなのでコレの蓋では無いのではと言うと、コルクが巻いてあったんだと露店店主は言いました。

 


 


お針箱(裁縫箱) 2

2017年05月08日 08時58分14秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

この様な物があったとは、ちょっとおどろきでした。
左端は蓋に漆で絵と文字が書かれていますが、私には読めません。
中央は臥龍梅と書いてあり、横たわる古木の梅です。
右は何も書かれていません。

胴の穴から糸を引き出します。

 

中身です。
左のだけは、針山の布が傷んでいましたので、私が作り直しました。
中央は糸巻きが一個欠落していたので、夫が作ってくれました。茶色いのがそうです。
前に出ている白木の小さな糸巻きは、仕様が同じなのでコレ用に作られた物かと思います。

各色の糸を使う仕立て屋さんの物でしょうか。
木をくりぬいて作られていますので、意外に高価でした。


糸巻き

2017年05月07日 16時12分12秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

家族の衣類の仕立てや繕いは、家庭の女性の仕事でした。
カセ単位で売られている糸を糸巻きに巻き取って使いました。
糸巻きは形も素材もいろいろありました。
木製では、杉、桐、樫、黒柿、その他。

焼印で絵付けもしてあります。

プラスティック、うるし塗り、鼈甲もあります。

紙の縁に金具を巻いた物。

右の一枚だけは縁も描いてあります。

ぶ厚い紙です。

少し大きいサイズです。

紙は徐々に薄くなりました。奴さんの顔の物は凧揚げのタコ糸巻きです。


縫い針

2017年05月05日 15時12分33秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

針で縫う事は古代から変わらず続いています。
東北歴史博物館に「骨針(こっしん)」として収蔵されています。


絵に描いてみました。

正倉院には鉄の針があるそうです。

縫い針です。

縫う素材による糸の種類や作業方法によって、針は長さや太さが種類分けされました。
下段左は「陸軍御用品」と印字されています。軍隊で兵隊さんは上官や自分の物を繕ったのでしょうか。

皮三角針は針先が三角錐で、各角が刃になっています。皮製品縫製用でしょうか。

ミシン針、刺繍針、針の袋に宣伝用印刷して配ったのでしょうか。

景品として、時代ごとに多種多様なデザインでお客様に配られました。



反対面と内部です。

ミツワ石鹸です。

反対面と内部です。

天狗尿素化成。顔が縦に折ってあります。


似たデザインの2枚です。

郵便貯金。

こちらも。

待ち針です。

トランプ待ち針。ハート意外の物もあるのでしょうか。

針入れに入れて裁縫箱の中にあります。
一貫張りやセルロイドで作られています。
こけしの形の物は、針と糸巻きを入れて携帯用で、腰をねじて開けます。



左端の物は頭にボタンが付いています。
素材は違いますが全部金属製の物です。針の部分まで平べったいものもあります。
使用目的がわかりませんが、めでたい彫り物なので花嫁の角隠しを後ろで留めたのではと想像してみました。
因みに右端の3本は私の使用しているもので、サイズの比較に並べています。

2018年2月の新発見の待ち針です。大きい丸いものは縫い針にくっついていましたが、名札?

裏面です。

さしてある紙は森永ミルクキャラメルの空き箱です。

右書きやカタカナ、時代を感じさせるので捨てられません。

 

 

 


絎け台

2017年05月04日 16時33分51秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

和裁には「絎ける」という縫製が必ず含まれます。
布をピンと引っ張って作業します。

その道具は針箱と同じく、鈴木春信の浮世絵「座敷八景、手拭いかけ帰帆」に登場しています。

仕立物をしている女性の膝元にあるこれです。描きだして見ました。

畳に金具を打ち立てて使います。
畳が傷む、膝に敷きこんで使う道具が生まれました。

針山には頭髪を集めて作ってあると祖母は言っていました。
水道が無かった昔の人は、入浴時にシャンプーはしませんでした。
櫛の抜け毛の油が運針を滑らかにしたそうです。
洗髪は天気の日にお湯を沸かして庭先で行いました。

開いてみるとやはり。

気持ち悪いので捨てて、綿をくるんで作り直しました。

収納には折り畳み式と着脱式です。

小さいサイズの絎け台が発案されました。
掛け針で布を挟みます。

時代によってアルミからクロームメッキの鉄へと素材が変化しました。

赤い木製の物は。戦時中の学校教材でしょうか。名札がついています。

 


お針箱(裁縫箱)1

2017年05月03日 10時45分44秒 | 裁縫用具・布・仕立雛形

衣・食・住と必要な物の筆頭に「衣}が上げられました。

既製品が存在せず、着る物すべて家族が仕立てていました。
仕立てられない人は他人に依頼するよりほかありませんでした。

裁縫箱はいつからあったのでしょうか。

18世紀の浮世絵師鈴木春信の「座敷八景 手拭かけの帰帆」の中の敷居の上に針箱が見えます。

昔の裁縫箱として一般的によく知られている形です。

一部の引き出しに桐材の板で中蓋があり、引き出す時中の小物が引っかからないように保護されます。

ミニチュア針箱のように、針山の付いた絎け台が左側の物もあります。

ミニ針箱の中身です。
火のし(ひしゃく型のアイロン)とコテの実物は実際には針箱には入りませんが、玩具としてこの中に入っていました。
絎け台には物差しを立てるケースが付いています。
物差しは主人、針山は私が作って完成品となりました。

絎け台は無く、右に大きいく深い引き出しがあります。
引き出しではなく開きの場合もあります。
開きの場合、引き手が左寄りについていますので見ただけで引き出しか開きか判別できます。

この品は特許番号が記されていましたので、特許庁のホームページから調べました。
物差しは後ろの穴に。

縫い糸を枷(かせ)単位で買う時代でしたから、枷から糸巻きに巻き取らなければなりません。
片開きの蓋を開けます。針山は私が作りました。

糸を巻き取る時にも使える工夫ですが、出し入れの煩わしさからアイデア倒れの感があります。

どなたかの手作りのようです。

箱型のほうが日常には便利でした。
素材も様々です。

型に和紙を何枚も張り重ねて、乾燥させて漆を塗って蒔絵を描いて完成させる「一貫張り」という技法で作られています。

小物入れも一貫張りです。

木製に和紙を張って彩色してあります。

セルロイドです。同志社のマークがあります。学校からお揃いの物を出されたのでしょうか?

セルロイドが可燃性の問題で姿を消し、樹脂になりました。

木製の物にも変化が生じます。
半分の蓋を開き、中に倒してあった棒を立てると絎け台になります。

和裁より洋裁や手芸が一般的になると、上蓋が全開の形になりました。


スポイト 1

2017年05月02日 10時34分52秒 | 文具

ガラス管のスポイト。
手に取ってゴムを押したら、元に戻らなかった。

あらどうしよう買わなくちゃと思い、値段を尋ねた。
80歳くらいな丸い顔で白髪の女性店主がにこやかな顔で答えた。
ああ、高くなかった。 で買った。
帰ってバックから出したら、ゴムが元に戻っていた。

そのあと不注意で再び痛めてしまった。

プラスチックの筒型のケースに入れて「ゴムを押すな!」と書いた紙を入れている。