長野県南部、南信と言われている地域は、長野県北部や東部、北信や東信と異なり、土壌調査をしてもセシウム汚染が大きく見つかるケースはかなり少なく、セシウム134が検出されない程度の状態も珍しくはありません。
今回問題となっているのは、諏訪郡富士見町。これまで37点の様々な作物や肉などを検査しています。
今までの結果は、下限値が高いものもありますが、一応全てND。ほぼないとみられる土壌汚染を考えると、当たり前の結果が続いている状態でした。
http://www.radioactivity-db.info/city.aspx?city=富士見町&pref=長野県
但し、山を越えれば、東信エリアになりますから、こうした山を越えてくる可能性がある野生動物には何らかの異変が起きていてもおかしくはありません。
今回、100ベクレルを超えたシカはこの富士見町で捕獲されていたものでした。
11/16の検査で、セシウム合算で160Bq/kgの検出(セシウム134はほぼない状況)ということです。
富士見町周辺のみで生息しているシカなら、この程度のセシウムを体内に蓄積していることは、普通は考えにくいと思います。おそらく何十キロか移動して、このエリアで捕捉されたと考える方が妥当かもしれません。
イノシシは10キロ程度の範囲は普通に動きますし、もっと移動してもおかしくない動物とされていますが、シカは比較的定住性が高く、通常の移動範囲は数キロというのが常識だったと思います。
今回はこれまでのシカの移動動想定がそもそも間違っている可能性を考えるべきと思います。
こうした獣(シカやイノシシなどの哺乳類、更に野鳥)の肉については、放射能汚染を回避するために、通常の農作物よりも、汚染された可能性があるエリア(捕獲地点)をかなり広めに考えておく必要があると、僕は今回の事例から更に判断しています。山岳を一つ二つは超えてくる可能性を、こうした獣はあると思うべきだと。
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