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長唄三味線/杵屋徳桜の「お稽古のツボ」

三味線の音色にのせて、
主に東経140度北緯36度付近での
来たりし空、去り行く風…etc.を紡ぎます。

11人いる?

2022年06月03日 23時53分57秒 | 趣味です。
 五人囃子どころか、地謡座ができるのではないか、と気がついたのがこの木曜日、6月2日の朝のことで、緑の葉海に晦まされ厳密に数えたことも無かったのだが、あれれ、何となくここらへんが薄くなってきたような…と、彼らの旺盛な食欲に応えるべく気前よくその身を投げ出す緑の黒髪ならぬ檸檬樹の茂みを矯めつ眇めつ、心を落ち着けて緑の幼虫をよくよく数えてみたら、昨日まで緑野の七人と思っていたのが、八虫士いたのだった。
 加えることの、黒白の鯨団が三匹…しめて、11人いる……ではないか。



 嬉しくなって、今日もいるかしらと、ベランダを覗いたところが、緑のしゃちほこ、ちりれんげの形で寝ていたツワモノが居りました。
 自由だなぁ…
 ところで、つい4日前の5月31日に、「今日は土方歳三の誕生日」という文言がインターネット内に流れてきて、刑事コロンボの「さらば、提督」回だったか…明らかに犯人ではなかろうかと思われた、ロバート・ボーンが途中ゲームオーバーして、被害者だった提督の弟さんの「そんなバカな…」という台詞を想い出したほどに…ナニヲイットルノカネ。
 どうやら西暦年に換算しての今日は何の日ネタのようでしたが、およしなさいな。トシさん本人だって、えっつ、オレの???と驚くに違いないのだ。
  大体、江戸時代には、31日という概念はない。
 小の月は29日、大の月でも30日どまりである。
 本人の心情に思い至らず、勝手に決めつけるのって、どんなもんなんでしょうかねぇ。

 …というわけで、では、本当の土方さんの誕生日はいつだったのかというと、天保六年五月五日だったらしい。
 なんと、今日ですよ。月暦令和四年五月五日、端午の節句は本日、6月3日金曜日なのです。

 とはいえ、昭和の子どもには物心ついた時から、新選組はポピュラーで当たり前の存在過ぎて、改めてトシさんに恋心を抱く状況ではなかったので…そして昭和の50年代ぐらいまで、精神的強面のトシさんより薄命の沖田くんが圧倒的人気だったので、後年、友人に連れられて石田村の土方さん宅へお詣りしたこともあるし、壬生の屯所だって行ったし…取りたてて新選組ファンでなくとも、彼らの史跡をたずねて旅するのは昭和の青少年には当たり前(?)のことだったので…昭和の小中学生には鴨川つばめ「マカロニほうれん荘」だし、女子高生には和田慎二「あさぎ色の伝説」だし、そりゃーもう、キリがないので、ただでさえ取り留めのない本稿が更に茫洋として困ってしまうので、もう新選組のことは語りたくないのだが、

 もう20年以前、たしか早乙女貢だったと思うのだが、歴史エッセイの著作の中に、試衛館(しえいかん)ではなく誠衛館(せいえいかん)の誤りではなかろうか、というお説を拝見したことがあった。
 なるほど、そうかも知れない…と、漢字の意味を繙き、類推した展開だったので、今でも印象に残っているのだが、時代小説、時代劇、映画、芝居…etc.で口に馴染んだ固有名詞を今更改められるものであろうか、とも感じた。
 どなたか発掘して、新説・新選組異聞…的なことを纏めて下さると面白いのだが。

 そして、そして、実は、私がもう、ずうぅっと長い間、新撰組関連で最も気懸りだったのは、浅葱色の隊服の袖の意匠は、“だんだら模様”ではなく、“雁木模様”というのが正しい名称ではなかろうか、ということなのでありました。
 だんだら模様というのは、地との境界が曲線であらわされる柄だと思うのですけれどもね…

 一方、旧暦皐月のレモンの木上では…



 アクロバティック!



 いつも仲よし。
 そして、記憶を辿るに、昨シーズンのみどり丸たちと色合い、印象が違うことに気がつきました。
 2021年6月30日撮影の、碧丸。



 模様以外はすべて、この上もなく緑色です。
 いっぽう、2022年、今年の6月のミドリ君たちはというと、



 背は模様以外緑色ですが、模様がヘビメタっぽい…爬虫類の鱗様の白黒柄で、お腹側は白いのです。
 疑似お顔周りが褐色なので、カールおじさんのようでもあり…映画「若者たち」シリーズの橋本功にも似ている……

 けれども別種というわけでもなさそうで、これは個体のDNAの違いなのでしょうか。
 大体、ナミアゲハ、という名称がどうも気に入らない。
 並があるならジョウアゲハ、とか特上アゲハとかが居るわけでもなかろうに、ネーミングに愛情が感じられないではありませんか。なにかこう、投げやりな。手抜きな感じがして詰まらないではないかいなぁ。
 うちのは檸檬の樹で育ったから、レモンアゲハ、と、せめても呼びたい気がするのでありました。

 …と観察者の思惑はよそに、幼虫たちはそろそろ、蛹化に向けて旅立ちの季節。




※電導ヅタのお話が一言も出てこなくて申し訳ありません…
 初めて萩尾望都「11人いる!」がテレビドラマ化されたとき(キャスティングは確か宝塚関係だったかと)、熱烈な原作のファンだった中学生の私にはどうも馴染めず、激しい抗議のお手紙をNHK放送センターへ投函したのでした。

コメント (2)
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