人間、ある程度歳を取ると、人間としての偉さや風格が自然に滲み出てくる人と、そうでもなくて、誰しもありがちな自己満足の世界に落ち入ってしまって、ふと気が付けば少し迷惑な存在になっている人か・・・あるいは、宮沢賢治ではないですが、「褒められもせず苦にもされず、そういう者に私はなりたい」というような柔和で平凡な人になるのか？まあ、そういった三者択一であろうと考えられます。
今日は、近隣の某公的機関の所長から依頼を受けて、とある８６歳の男性の家を訪問して、最近購入されたCanoonのMG3530というプリンタで印刷ができるようにwindows7搭載のノートPCの設定をしてやってください・・・という仕事が舞い込んできました。それで、即座にOKして、午後1時ごろにこの方の自宅を訪問して、すぐにプリンタドライバをインストールしてMG3530という型式のプリンタを作動させました。こういう仕事は86歳の方ではとても無理ですので、慣れている人が訪問してやってあげないといけません。その役を私がおおせつかったようなわけであります。その方は、以前にエプソンのプリンタを使っていたのですが、買い換えた場合には、新たにCanonのMG3530のプリンタドライバを入れないと作動しないということを理解しておられませんでしたので、その点の説明も丁寧にいたしました。
めでたくこのプリンタで印刷が出来るようになったのですが、わざわざ奥様からメロンを一切れ出していただき、また、おみやげにドリップ式の珈琲までプレゼントして頂き、「ほんとうにありがとうございました。」と丁寧にお礼をご夫婦から言われましたので、こちらが却って恐縮してしまったような次第でありました。
その方のご自宅は、ごく近所で、２DKぐらいの小さなマンションの一室でしたが、わざわざ帰りがけにご丁寧にお礼をおっしゃられて、ご夫婦とも風格のあるずいぶん偉い人だなと感銘を受けました。もう15年ほど昔からの知人ですが、その上品で高貴な物腰からして、さぞや大邸宅にお住まいの資産家の御方なのかなと勝手な想像をたくましくしておりましたが、あにはからんや、それは当たっておりませんでした。
住居の大きさや資産の額は、その人の偉さには、もとよりまったく無関係であることに、当然のことながら気が付いた次第であります。（笑）
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