月を食す男

月を食す男

黄色の満月の夜
まるでオムレツでも食べるように
フォークとスプーンを器用に使い
満月を次々と食して
完食する男がいる
その夜は陰月となる
何とまた豪勢な食事だろう

涙壺

涙壺

いつも誰かが何処かで泣いてる
どうして神はいつも黙過するのだろう
泣いている世界中の人の涙を
涙壺に収めたら
新たな海が生まれるだろうか
フラスコの涙壺には海と同じ濃度の
潮がゆらゆらに揺られている

Go anywhere

Go anywhere

誰かがラッパを吹いている
何処へ行こうと俺の勝手さ
皆頭の上に矢印の標識を掲げている
戸惑う俺の頭に矢印の標識はない
ただ流されていくのも嫌だ
ただ枯れた都会の荒野に
ラッパが鳴り響いている
とにかく歩き出さなくちゃ
立ち止まっても何も始まらない
ビルの谷間に見えた青空に
黄色い絹の布がひらひらと舞う

再就活

再就活

今日は午前中、案件調査をしていた。午後、内輪の棚卸会議があり、怒られた。もう案件調査は業務移管で関連会社がメインでやる仕事。今のＭｅの仕事は自分の仕事をなくすのが仕事。どうもこの事業部も近々、大粛清が行われるらしく、技術力のないものは首。さらに顧客と一体化して価値を創出できなければ首。と段階的に粛清が行われるらしい。ということで、もう課長レベルでは面接が始まっているらしい。ハード部門も厳しいらしく、スパコンのサポート対応ができなくなりつつある。ということで、完全にやる気を失せたＭｅは定時までの残りの空いた時間を「ビックデータを活かすデータサイエンス」（酒巻隆治、里洋平著）を読書。（P176/260）もちろん定時退勤。

もうこうなったらやけくそ。データサイエンティストにでもなろうかと考えている。