公務員試験知能、教員採用試験数学解説

ある予備校講師が暇な時間に綴る小さなブログ

大阪府、大阪府豊能地区、大阪市、堺市教員採用試験 11

2022-04-10 09:26:00 | 大阪府豊能地区公立学校教育採用選考テスト
2021年出題。                    次の図は、わが国の第21回から第25回までの参議院議員通常選挙における年代別投票率の推移を示したものであり、表は第24回及び第25回参議院議員通常選挙における18歳と19歳の投票率を示したものである。                     ただし、ここでいう投票率とは、全国の投票区から回ごとに定められた数の投票区を抽出して行われた調査による数値である。                      あとのア〜エのうち、この図からいえることとして正しいものを◯、誤っているものを✕とした場合、正しい組合せはどれか。1〜5から一つ選べ。
ア 第21回から第23回までの参議院議員通常選挙における20歳代、30歳代、40歳代、50歳代及び60歳代の投票率は、年代が高いほど高くなっている。              イ 第24回及び第25回参議院議員通常選挙のいずれにおいても、10歳代、20歳代、30歳代、及び40歳代の投票率は全体平均よりも低い。                  ウ 第24回参議院議員通常選挙における10歳代の投票率は50%に満たないが、その回の18歳の投票率は50%を超えており、同回の19歳の投票率より15ポイント以上高い。                   エ 各年代の第24回参議院議員通常選挙における投票率と第25回参議院議員通常選挙における投票率とを比べると、その差が10ポイント以上であるのは10歳代のみであり、18歳と19歳それぞれの第24回参議院議員通常選挙における投票率と第25回参議院議員通常選挙における投票率の差も10ポイント以上ある。
肝心の資料の画像がボヤケて分かりにくいので、赤で補足しました。

ア‥‥‥21回から23回に限らず、全ての回に当てはまっています。(10歳代、70歳代以上はアでは触れていません)もちろん◯。

イ‥‥‥これも全くその通り。
ウ‥‥‥第24回は、10歳代の投票率が45%、その回の18歳の投票率が51.17%なので、ここまでは正しい。             でも、19歳の投票率が39.66%なので、その差は51.17−39.66=11.51ポイント。ウは✕。                    エ‥‥‥10代は45%→33%、20代は36%→31%、30代は44%→39%、40代は53%→46%、50代は63%→55%、60代は70%→64%、70以上は61%→57%なので、確かに10ポイント以上差があるのは10代のみ。                      そして18歳は51.17%→35.62%、19歳は39.66%→28.83%なので、どちらも10ポイント以上の差があり、後半も正しい。       よって、エは◯。                     正解は、肢3です。









大阪府、大阪府豊能地区、大阪市、堺市教員採用試験 10

2022-04-04 09:31:00 | 大阪府豊能地区公立学校教育採用選考テスト
2021年出題。                     次の表は、わが国の2017年における情報通信メディアのうち、主なメディアの平均利用時間(分)を年代別に示したものである。                        この表における主なメディアの平均利用時間(分)に関するあとの記述ア〜エのうち、正しいものを◯、誤っているものを✕とした場合、正しい組合せはどれか。1〜5から一つ選べ。
ア 平日1日と休日1日ともに、テレビ(リアルタイム)視聴の平均利用時間が他の年代と比べて最も長い年代は60代であり、テレビ(リアルタイム)視聴の平均利用時間が他の年代と比べて最も短い年代は10代である。                      イ 同じ年代で平日1日と休日1日とを比べると、10代から60代までのいずれの年代についても表中のすべてのメディアの平均利用時間の合計は休日1日の方が長い。            ウ 同じ年代で平日1日と休日1日とを比べると、表中のどのメディアについても平日1日より休日の方が平均利用時間は長い。                      エ 平日1日と休日1日ともに、10代から60代までのいずれの年代についても平均利用時間が長い表中の上位2つのメディアはテレビ(リアルタイム)視聴とネット利用である。
ア‥‥‥前半は確かに正しいですが、後半の休日のテレビ(リアルタイム)視聴を見ると、最も短い年代は10代ではなく、20代になっています。(10代120.5、20代120.3)アは✕。                  イ‥‥‥例えば10代を見ると、全てのメディアで、平日よりも休日の方が利用時間が多いので、計算しなくても休日の方が長いことが分かります。                 他の年代も、ラジオ聴取以外は全て休日の方が長い。                      ラジオは休日よりも平日の方が長く聞かれているようですが、その差は微々たるもので、テレビの差に比べると屁のような?ものです。よって、イは◯。              ウ‥‥‥イと同じことを言ってるようですが、少し(かなり)違います。               イでは、利用時間の合計ですが、ウは、個別ですね。                      イで見たように、ラジオについては、30代から60代の人は、休日よりも平日の方が聴取時間が長くなっています。               (その分テレビをみているのかも。)ウは✕。                          エ‥‥‥全くそのとおり。                 面白いことに、10代20代は平日休日ともにネット利用が1位なのに、30代以上は平日休日ともにテレビ(リアルタイム)視聴が1位になっていて、これはほぼ間違いなくあと20年もすると、テレビよりもネットが主流になりそうです。              ゲームが原因か?エは◯。                以上より、正解は肢4です。                  それにしても10代の若者よ!新聞読めよ!                        
0.3分って、18秒やぞ~!               






大阪府、大阪府豊能地区、大阪市、堺市教員採用試験 9

2022-03-27 09:08:00 | 大阪府豊能地区公立学校教育採用選考テスト
2021年出題。                     次の表は、わが国の2013年から2020年までの乗用車におけるハイブリッド車と電気自動車の保有台数の推移を示したものである。                       あとのア〜エのうち、この表からいえることとして正しいものを○、誤っているものを✕とした場合、正しい組合せはどれか。1〜5から一つ選べ。
ア 乗用車におけるハイブリッド車の2014年から2020年までの保有台数の推移をみると、前年と比較して毎年100万台以上増加している。                    イ 乗用車におけるハイブリッド車の保有台数について、2014年の対前年増加率と2020年の対前年増加率を比較すると、2014年の方が大きい。                     ウ 乗用車におけるハイブリッド車と電気自動車それぞれの保有台数の2013年から2020年までの7年間の増加率を比較すると、乗用車におけるハイブリッド車の増加率の方が大きい。                     エ 乗用車における電気自動車の2018年から2020年までの保有台数の対前年増加率の推移をみると、毎年大きくなり続けている。                          ア‥‥‥もう、いきなり2015年でアウト〜。                          2014年から2015年にかけては、4684−3823=861(千台)、つまり86万1千台しか増えていません。アは✖                  イ‥‥‥増加率は、増えた量÷もとの量で算出します。(他にも求め方はあります)2013年から2014年にかけて、3823−2850=973増加。                  もと(2013年)は2850だから、2014年の増加率は973/2850です。(%にしたければ100倍する)                      2019年から2020年にかけては9281−8453=828増加。                    もとは8453だから、2020年の増加率は828/8453。                       2014年の増加率の方がめちゃめちゃ大きいので、これは正しい。イは◯                             ウ‥‥‥これもイと同じく、増加率の比較です。                          イと同じようにしてもかまいませんが、この場合、もっと簡単な方法がありますよ。                          2013年から2020年にかけて、ハイブリッド車は、ざっと見て3倍になっています(2850→9281)。                     それに対して、電気自動車は5倍(24→117)ですので、電気自動車の増加率のほうが大きい。ウは✖。(この時点で正解は3)                     このように、増加率の比較をするときに、何倍になったかという視点も重要です。                      エ‥‥‥またまた増加率。                 2019年の増加率は14/91。                2020年の増加率は12/105。              分母が大きくなり、分子が小さくなっているので、増加率は小さくなっています。(アについても、同じことがいえます)よって✖。                     正解は肢3です。






大阪府、大阪府豊能地区、大阪市、堺市教員採用試験 8

2022-03-20 09:30:00 | 大阪府豊能地区公立学校教育採用選考テスト
2021年出題。                  平面において、一辺の長さが6cmである正六角形を、直線lに沿ってすべらないように1回転させたとき、正六角形の頂点Pが描く軌跡は下図の太線のようになった。                          円周率をπとして、この軌跡の長さを①〜⑤から一つ選べ。ただし、直線lは動かないものとする。
①12πcm ②14πcm ③16πcm          ④(8+4√3)πcm ⑤(12+4√3)πcm     公式があるので、あとで紹介しますね。            とりあえず、1回転がしましょう。
このとき、何が起こったのかというと、点Pは、60°回転したのです。            もう少し詳しく説明すると、
正六角形が右側に転がるとき、60°だけ回転すると直線lにべちゃっとくっついてしまいます。                     正六角形が60°回転するのだから、点Pだって60°回転します。                 回転の中心は点Qです。                  つまり、点Pは、点Qを中心にして、60°回転します。その時の半径は6cm。            では、その次、
やはり、60°回転しますね。                ただ、このときの半径は6cmではありません。                       6√3cmです。
図で、四角形アイウエは、ひし形。           ひし形の対角線は直角に交わります。            三角形アイオは辺の長さが1:2:√3の三角定規だから、アオ=3√3。                  よってアウ=6√3。                  つまり、点Pは、点Rを中心にして、60°回転します。その時の半径は6√3cm。        その次。
60°回転。半径は12cm。               点Pは、点Sを中心にして、60°回転します。その時の半径は12cm。             その次。
60°回転。半径は6√3cm。2回目の回転と同じですね。                     点Pは、点Tを中心にして、60°回転します。その時の半径は6√3cm。            最後。
60°回転。半径は6cm。1回目の回転と同じです。                       点Pは、点Uを中心にして、60°回転します。その時の半径は6cm。                  ピンク色の部分をすべてつなぎ合わせると、軌跡の長さが分かります。               一つ一つの長さを計算すると面倒なので、まとめます。                 扇形の弧の長さは、2×半径×中心角/360でしたね。
ということになり、一般化した公式は、
本問の場合は、点Pが正六角形の頂点にあるので、ただし書きのように、6−1=5つの長さを足して、2倍して、πをかけて、最後に60/360にすれば答えです。            やってみましょう。
正解は、肢④です。




大阪府、大阪府豊能地区、大阪市、堺市教員採用試験 7

2022-03-13 08:10:00 | 大阪府豊能地区公立学校教育採用選考テスト
2021年出題。                    ある飲食店において、ある日に来店した人のうち、丼物(どんぶりもの)を食べた人の割合は62.5%、うどんを食べた人の割合は36.0%であった。               また、丼物を食べてうどんも食べた人の割合は、丼物を食べた人のうち、9.6%であった。                   丼物を食べてうどんも食べた人の割合は、うどんを食べた人のうち、何%か。最も近いものを、次の①〜⑤から一つ選べ。                       ①6% ②9% ③12% ④17% ⑤20%                若い頃は昼ご飯にカツ丼ときつねうどんくらい普通に食べてたのですが、もう今はきつねうどんだけで十分です。              こういった問題を考えるのに、ベン図を使うのもよし、表を書くのもよし、お好きな方法でどうぞ。                  ではまず、ベン図でやってみましょう。ある日に来店した人を1000人とすると、丼物を食べた人は625人、うどんを食べた人は360人。                    両方食べた人をx人とすると、
両方食べた人は、丼物を食べた人(625人)のうちの9.6%だから、625×0.096=60人。                ゆえにx=60。
うどんを食べた人は360人だから、両方食べた人は、うどんを食べた人の、60÷360=0.1666…で、約17%。           正解は、肢④です。                 表を書くと、
これも同じく、60÷360=0.1666…で、約17%ですね。