公務員試験知能、教員採用試験数学解説

ある予備校講師が暇な時間に綴る小さなブログ

地方初級の数的推理 4

2022-07-31 08:41:00 | 地方初級
2021年出題。                     1円玉が2枚、5円玉が4枚、10円玉が2枚の計8枚の硬貨がある。              この中から、5枚を選んだとき、選んだ硬貨の合計金額が、残った硬貨の合計金額より大きくなる場合は何通りあるか。               なお、同じ金額の硬貨は区別しないものとする。(選択肢省略)                   こういうことですね。
どれを選んだか?ということになれば、選んだ5枚の組み合わせを探すことになります。                             しかし、どれを選ばなかったか?ということになれば、選ばなかった3枚を探すことになりますね。                      こりゃあ、選ばなかった3枚の硬貨を探す方が楽ちん〜。                        8枚の硬貨の合計金額は、1×2+5×4+10×2=42円。                        これの半分は21円ですから、選ばなかった硬貨の合計金額は210円未満、選んだ硬貨の合計金額は210円超。


3枚で210円未満になる組み合わせを探します。                                             ◎印のものが条件を満たす組み合わせです。                        繰り返しますが、選ばなかった3枚の硬貨が決まれば、自動的に選んだ5枚の硬貨も決まりますね。                   以上より、正解は6通りであります。
















地方初級の数的推理 3

2022-07-24 10:05:00 | 地方初級
2021年出題。                     濃度11%の食塩水の入った容器に水を150g追加したところ、食塩水の濃度が5%になった。                    この容器に最初から入っていた食塩水は何gか。(選択肢省略)                 食塩水の問題では、水=0%、食塩=100%です。                       この容器に最初から入っていた食塩水の量をx(g)として、図にすると、
実は、上下を掛け合わせた方程式を解けば終わりです。
正解は、125gです。
















地方初級の数的推理 2

2022-07-17 09:37:00 | 地方初級
2021年出題。                  高校3年生の理科の選択科目のうち、物理選択者は90人、生物選択者は116人である。                         男女別では、生物を選択している男子は物理を選択している男子の1.2倍、生物を選択している女子は物理を選択している女子の1.4倍であった。                  このとき、物理を選択している男女の差は何人か。(選択肢省略)                こんな表に整理します。
物理を選択している男子をx人、物理を選択している女子をy人として、ここに条件を記入すると、
この表から、x+y=90、1.2x+1.4y=116という連立方程式ができます。(2.2x+2.4y=206でも構いません)        この連立方程式を解きます。
よって、物理を選択している男女の差は50−40=10人。                   正解は10人です。



















地方初級の数的推理 1

2022-07-11 07:59:00 | 地方初級
2021年出題。                     売店で40円、60円、80円の3種類のお菓子をそれぞれ1個以上、合計13個買ったところ、合計金額は720円であった。           60円のお菓子よりも80円のお菓子を多く買ったとすると、40円のお菓子はいくつ買ったか。                           なお、消費税は含まないものとする。          ①3個②4個③5個④6個⑤7個                 40円のお菓子をx個、60円のお菓子をy個、80円のお菓子をz個買ったとします。                   合計13個買ったことと、合計金額が720円ということなので、次のようになります。
この表から、x+y+z=13。             40x+60y+80z=720という方程式ができます。
何でもいいので、何か文字を1つ減らします。                             例えば、今、xという文字を減らしてみます。(数学では、文字xを消去すると言います)
最後に出てきた、y=10−2zと、始めにあるx+y+z=13が決め手です。               例えば、z=1だとしたら?
この流れは、めちゃくちゃ大事なので、スラスラいけるまで練習しなければいけません。                         では、z=2だとしたら?                 次にz=3だとしたら?                     しかし、xとyとzの組み合わせが次々現れるので、何か表にまとめながらやらないと、グッチャグチャになりますね。              そこで、先に表を作っておきましょう。              z=1のときの結果は書き込んでおきました。
この先を埋めて下さい。                   こうなりますね。
zを5以上にすると、yが0や負の数になるので、表は完成です。                     でも、こんなに丁寧に計算すると、時間が‥‥😫                          なので、実際には、こうします。このように、買うお菓子の数の組み合わせは4組みつかりました。             この中で、「60円のお菓子(ここではy)よりも80円のお菓子(ここではz)を多く買ったとすると」という条件に当てはまるのは、完成した表の一番右にある、x=7、y=2、z=4です。                      このとき、40円のお菓子(ここではx)は7個買っているので、正解は、肢⑤です。


















地方上級の判断推理 6

2022-07-03 09:44:00 | 地方上級
2021年出題。                      ある装置Xにおいて「条件Aを満たしておらず、かつ条件Bを満たしていない場合、装置Xは稼働しない」ことがわかっている。                          そのことから論理的に言えるのはどれか。                          ①装置Xが稼働する場合、条件A、Bのどちらか一方だけを満たしている。              ②装置Xが稼働する場合、条件A、Bの少なくとも一方は満たしている。               ③装置Xが稼働しない場合、条件Aを満たしておらず、かつ条件Bも満たしていない。                           ④条件Aを満たしており、かつ条件Bを満たしている場合、装置Xは稼働する。                   ⑤条件A、Bのどちらかしか満たしていない場合、装置Xは稼働しない。             以下のように記述します。
「条件Aを満たしておらず、かつ条件Bを満たしていない場合、装置Xは稼働しない」は、次のように表されます。
これの対偶は、
矢印の右側を、ドモルガンの法則で簡単にします。ドモルガンの法則については、カテゴリーの論理に過去の記事があります。                      X→A∪Bとは、装置Xが稼働する場合、条件Aを満たしているか、または条件Bを満たしている。(どちらも満たしていてもOK)ということですから、正解は、肢②です。                         しかし、他の選択肢がなぜダメなのかがハッキリしませんねえ。                 これをハッキリさせるには、これも過去記事ですが、カテゴリーの論理の予想問題(論理)や、新潟県教員採用試験no7(2015.7.5)で紹介している方法をとります。                         つまり、
「条件Aを満たしておらず、かつ条件Bを満たしていない場合、装置Xは稼働しない」ということは、
肢①‥‥アのように、装置Xが稼働する場合、条件A、Bの両方満たしていることがあり得る。                     肢③‥‥エやオやカのように、装置Xが稼働しない場合、条件A、B両方満たしていたり、条件A、Bのうちどちらか一方だけ満たしていることもあり得る。              肢④‥‥エのように、条件Aを満たしており、かつ条件Bを満たしている場合に、装置Xが稼働しないときもあり得る。              肢⑤‥‥イやウのように、条件A、Bのどちらかしか満たしていなくても、装置Xが稼働することがある。