だーばぁの流儀

児童文学作家・岡田なおこブログです。
全身マヒ+オストメイト・作家・アラ還ならではの日々を気ままにつづっています。

ブックカバーチャレンジ@ふるやのもり

2020年05月04日 | 日記
7days ブックカバーチャレンジ】Day 3
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【内容紹介】ではありませんが、前回の「ほしになったりゅうのきば」も今回の「ふるやのもり」も、次回ご紹介する予定の作品も、福音館書店の「こどものとも」という月刊誌から誕生しました。
「こどものとも」は有名ですが・・・
ーー赤ちゃんがいい気持ちになれる絵本
まだおしゃべりができない赤ちゃんでも、絵本を読んであげると、うれしい笑顔を見せてくれます。
親と子をつなぐ、宝物となるような絵本をお届けいたします。
赤ちゃんの成長と好奇心に応え、動物や乗り物の絵本、色や形の絵本やさしい物語絵本など、赤ちゃんが身をのりだしてくるような世界を毎月展開してゆきます。
破れにくいよう厚紙を使用、角を丸くし、安全性にも配慮しています。 ーー

このようなスタンスで、低価格で販売し続けています。
福音館書店の長い歴史の中で創られた絵本が、国内外でも読み継がれていることに、ワタクシメは敬意を表し、幼い頃「こどものとも」が身近にあった環境に感謝します。


レジェンド・田島征三さんのデビュー作

貧しい農家のじいさんとばあさんは仔馬を育てている。
雨のある夜、子馬をねらって、泥棒と狼は、それぞれ厩に忍びこんでかくれていた。
じいさんとばあさんが「この世で一番怖いのは、泥棒だ」
「いやいや、それよりも、狼がこわい」と話しているのを盗み聞き、泥棒と狼はニマニマ。
ところが、
「泥棒より狼よりも怖いのは“ふるやのもり”だ」
「そうだ。そうだ」
じいさんとばあさんの話しているのを聞いて、泥棒と狼は、「ふるやのもりとは、どんな化け物だろう」と震えていると、雨が強くなり、古い家のあちこちで雨漏りしてきて……。
さてさて「ふるやのもり」の正体は?!

文・瀬田貞二/初版 1969年


こんな絵は、こどもの本には向かない!

田島征三さんの談によると、「ふるやのもり」はボロクソにたたかれたようです。
しかし蓋をあけたら大人気となりました。
その後「ちからたろう」や「ふきまんぶく」などなどヒットが続き、一躍「時の人」へ・・・。
ワタクシメは田島征三さんの作品はどれも好きですが、「ふるやのもり」には若かった征三さんのヤンチャぶりが表れている気がして、一番好きです。

田島征三さんには双子の兄・田島征彦さんがいて、同じ「絵本作家」です。
征彦さんも「じごくのそうべい」を始め、数々の作品を生み、受賞歴もたくさんおありですが、お二人を比べると「静と動」、タイプがまったく違います。

征三さんは子どもの頃からじっとしていなかったとのこと。
征彦さんはおっとり?
でもお二人とも同じ道に進み、どちらも「こどもの本に向かない」ような作風をつらぬき、ぶれることなくご自身の世界を繰り広げられていて、素晴らしいです!

田島兄弟の作品を読み比べるのも、オススメします📚

※「ふるやのもり」の読み聞かせ動画はYouTubeで観られます。
  ゆかいな昔話ですから、そちらも、ぜひ!






コメント
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