思い出したくないことなど

成人向き。二十歳未満の閲覧禁止。家庭の事情でクラスメイトの女子の家に居候することになった僕の性的いじめ体験。

不機嫌なおば様

2009-02-11 22:48:58 | 7.夏は恥辱の季節
 冷房を強く効かせている応接室に、文字通り一糸まとわぬ体の僕は、丸椅子にちょこんとお尻をのせて、両足をいっぱいに広げさせられている。足首を握るおじさんの強い力に抑えられ、身動きが取れない。
 冷たい空気に全身の肌を晒している寒さに加えて、女の客人におちんちんの袋を揉まれている怖さで、体が小刻みに震える。少しでも力を加えられたら、僕は激痛に苛まれるだろう。女の客人は、おっかなびっくりの様子で、おちんちんの袋をいじっていて、その横では、おば様が微笑みを絶やさない。
「こんなに柔らかいものが体の外に出てるなんて、男の人って面白いわ。これは本来は体の中に収まっているべきものなんでしょうね。私たち女と比べると、やっぱり男の体って、不完全なんじゃないかしら」
 その頬にはまだ少し恥じらいの赤みが残っていたけど、女の客人は、青いカーディガンの袖をまくりあげ、研究対象に取り組むような気まじめな顔つきをして、手のひらにのせたおちんちんの袋を睨んだ。
 耳を疑ったのはおば様のアドバイスだった。袋の中で動いている硬い玉のようなものを指で挟んで、力を加えてごらんなさい、多少の力でも、男の子が急所を攻撃されるとどれくらい痛がるかが分かるから、と笑いながら勧める。僕は首を横に振って、やめるように頼んだ。しかし、男性研究に目覚めた女の人の好奇心は、止められなかった。袋の中を逃げ回る睾丸を、とりあえず一つ、見事に指で掴んだのだった。
 痛みを訴えて泣き叫ぶ僕を、おば様は「いくらなんでも大袈裟でしょ」と一笑に付した。僕の股間を広げているおじさんが、僕の体の柔軟さに感心していた。そして、「おじさんも男だから、そこを握られる痛みは、よく分かるよ。痛いよね。でも、今は我慢の時だよ。チャコくんは、女の子みたいな体つきだけど、ほんとに体が柔らかくて、女の子そのものみたいだね。特別に訓練でもしていないと、こんなに股はひらかないよ」
 股が裂けるほど広げられた僕は、股関節の痛みにも耐えなければならなかった。女の客人は、袋の中の睾丸をつまんでは放し、その都度僕が悶える様をじっと観察している。
「おもしろい。ここを握ると痛がるのね。初めて知ったわ」
 もう少し強く握っても大丈夫、とおば様が言い、女の人が素直に従った時、どうにも耐えがたい痛み、以前におば様に竹刀で打たれたことがあったけども、その時に匹敵するような鋭い痛みが一気に体を駆け巡り、僕はなすすべもなく、嗚咽してしまった。
 一度泣き始めると、止まらない。いつのまにか、僕は小さな子どもさながら、大きな声でしゃくりあげていた。さすがにこれには驚いて、女の客人もおちんちんから手を放し、おじさんは僕の広げさせた足を開放し、丸椅子にきちんと座らせてくれた。おば様がぽかんとした顔で、涙を流し続ける僕を見ている。
 泣く僕をおば様が非難する。と、女の客人が「なんか、すごくかわいそう。お尻の穴まで晒して私に勉強ざせてくれたんだから、今日はもう、許してあげて」と、おば様にお願いをした。おば様は、「仕方がないわね」と呟くと、ガラス戸を開けた。
 蒸し暑い空気が一気に流れ込んできた。おちんちんの袋にじっと手を当てている僕に向かって、おば様が言った。
「もう行っていいわよ。庭で草むしりしてなさいね」
 まだ痛みが退かなくて椅子から動けない僕の腕を掴んで、おば様が無理矢理立たせると、庭に向かって僕の背中を押した。芝生によろめきながら着地し、振り返る僕の目に、ガラス戸を閉め、鍵を掛けるおば様の姿があった。ひぐらしが鳴いていて、ムッとする熱気が僕の体を包んだ。日が西に傾いていて、往来は人通りが増え始めていた。裸のまま草むしりをしていたら、きっと通りを行く人に気づかれてしまう。芝生に身を低くしたまま、応接室の方を見上げると、ガラスに鼻の頭を付けて、おば様とおじさんと女の人がこちらをじっと見ていた。

 応接室から時折笑い声が漏れてきた。通りを自転車や歩行者が頻繁に行き来している。僕は全裸の姿を見つからないように身を屈めながら、庭にたくましく生い茂った雑草をせっせと引き抜いていた。膝が土に汚れて黒い。
 二人の客人が帰る時には、僕もおば様と一緒に門まで見送りさせられた。おじさんも女の人も、僕がおちんちんを隠してもじもじしている姿をおもしろそうに眺めていた。
「いつも裸でも、風邪ひかないようにな」
 おじさんが手を振って、門の外を歩きだした。女の人も微笑みながら頭を下げて、おじさんの後を追った。
 裏口に備え付けの雑巾で土に汚れた足を拭いた僕は、そこから家に上がった。家の中では、おば様が明らかに不機嫌な表情で僕を睨みつけていた。おば様は僕に用事を言いつけるよりも早く、頬を平手打ちした。
「あんたは、私の仕事上の大切なお客様の前で、なんでまた私に恥をかかせるような真似をしたのかしら」
 訳が分からず、呆然としている僕に向かって、おば様が続けた。
「なんで、そんな恥ずかしがっていたのよ。まるで私が強制的にあなたを裸にしたみたいじゃないの。実際はそうなのかもしれないけど、あなたはこの家に居候している身でしょ。だったら、もう少し気を遣わなくちゃいけないんじゃないの」
「え、でも別に僕は・・・」
「お黙りなさい。私は恥ずかしがらないこと、おちんちんを隠さないことって、お茶を運ぶ前に言ったわよね。忘れたかしら」
「隠さないで、とは言われましたけど、恥ずかしがるなとは・・・」
「黙りなさいって。言い訳は聞きたくない。あなたが隠すほどてもない、小さな子供のおちんちんをお盆で隠したり、露骨に恥ずかしがる態度を示すから、まるで私が意地悪なおばさんみたいになったじゃないの。裸でいるのが大好きなんです、裸を見られると興奮するんですってお客さんに伝わるようにしないと、私の立場がないじゃないよ。馬鹿ね。パンツ一枚穿かせてもらえない丸裸の状態を、同情されてどうするのよ。しかも、ちょっとおちんちんの袋を握られたくらいで、あんなにわざとらしく大泣きすることなんか、ないのよ。おちんちんは小学低学年並みでも、心は中学一年生でしょ。心まで体相応の年齢になって、あんたどうするつもりよ。恥を知りなさい」
 一気にまくし立てたおば様は、息継ぎをするように更に平手打ちを二三発、僕の頬に加えた。なんでこんなに叱られなければならないのか、まるで理解できないまま、僕はうなだれていた。おば様の怒りはなかなか収まりそうにない。こういう時は、土下座をするしかない。急いでその場に正座して、両手きちんと揃えて床につき、深々と頭を下げる。「申し訳ありませんでした」と、おば様が納得するまで、何度も大きな声で繰り返す。おば様は、なかなか「よし」と言ってくれない。突然の来客で生活のペースを狂わされた苛立ちも、そこには含まれていたのだろう。
 罰を与えられることになった僕は、廊下に出た。玄関のドアに向かって素っ裸のまま立つ、というのがおば様の考え出した罰だった。もちろん、気をつけの姿勢を保ち、おちんちんを隠すことは許されない。
「しばらくそこで反省していなさい。誰かが来ても、隠れたら駄目よ」
 まるでY美が言いそうなことを最後に付け加えて、おば様は居間のドアを閉めた。廊下は、しんと静まり返った。玄関のドアの嵌めガラスを通して、西日が僕の足元まで、ちょうど親指の先まで差し込んできた。床の白く明るい木目が人肌のような温みを僕の足の裏に伝えた。
 いつまでここに立たされるだろう。日曜の夕方、多くの人は明日が月曜であることを意識的に忘れて、残りの時間を楽しんでいる。僕が明日会うクラスメイトたちも友達や家族と有意義な時間を過ごしているに違いない。Y美は、女の子らしく買い物を友達と楽しんで、今頃は帰途についていることと思われる。それなのに、なんで僕はここに独り、一糸もまとわぬ格好で立たされているのか。全裸のまま家の手伝いをさせられ、罰を受けなければならないのか。この家で、なぜ僕はいじめられ、いつも裸で、恥ずかしい思いをしなければならないのか。普段からあまり考えないようにしていることが、次から次へと頭に浮かび、僕を苦しめる。このように何もすることがなく、ただぼんやりと立ち続けているのは、心に思わぬ負担をかけるものだ。

 どれくらいの時間が経過したのか、分からない。いつのまにか僕は苦しみの原因を考えることを止して、とりとめのない空想に耽っていた。心が僕にそうさせるのだった。楽しかった幼少の頃の思い出が翼を広げて、自由な変奏を繰り広げていた。それが突然中断したのは、来客を告げるチャイムが鳴ったからだった。
 インターフォンで返事をするおば様の声が居間から聞こえた。ドアが開き、おば様が出てきた。僕は慌ててやや猫背気味になっていた背筋を伸ばした。気をつけの姿勢に変わりはない。おば様は、僕をチラリと見てから、たたきに下りた。軽く足を引っかけただけのサンダルがザッザッと音を立てて、玄関のドアに向かう。おば様の手がドアノブにかかった瞬間、僕の手は、おちんちんに回ってしまった。誰だかも分からない来客に、いきなりおちんちん丸出しの裸を晒すのは、我慢できなかった。
「こんにちは、おばさん。Y美から預かった荷物を渡しに来ました」
「まあ、わざわざありがとう」
 黄色い運動靴が開いたドアの隙間から入ってきた。ミューだった。タンクトップに短パン姿で、日焼けした腕や足が長く見えた。おば様の後方に立っている僕に気づいて、驚いたような顔をした。
「あらやだ、ナオス君、なんで裸なの?」
「困ってるのよ。Y美の帰りを玄関の前で待つんだって」
 受け取った紙袋の中身を覗いてから、おば様が明るい調子で答えた。僕はその出鱈目な説明に、もう驚かなかった。それよりも、なぜこの場面で事実を隠さなければならないのか、その方が気がかりだった。先ほどの来客の時といい、今日のおば様の内部には得体の知れない生き物がいて、それがひょっこりと顔を出して、僕をどきまぎさせる。
「でも、Y美ったら、わざわざ裸にしなくてもいいのにね」
「やだわ、別に裸に剥いた訳じゃないのよ。あなたたちが遊びに来た時に、この子のパンツを脱がしたんじゃないの」
 後でおば様にうんと叱られるのを覚悟で、両手を前に回して、おちんちんを隠す。ミューが頬を赤く染めながら、にやにや笑っている。うつむき加減のその視線の先に、僕の下半身があるかと思うと、たまらなかった。
「え、そうなんですか。今朝見た時も素っ裸だったけど、まだ裸のままなんだ。いやだ、じゃあ、あれからずっと裸ん坊のままなの?」
「そうよ。可哀想に、ずっとパンツ一枚穿かせてもらってないのよ」
 ハミングするようなおば様の返答を受けて、ミューが、
「きのうの午後から、真っ裸のままなんて、可哀想」
 と、にやけた口元を手で隠しながら、言った。
 振り返ったおば様が僕を手招きした。恐る恐る近づくと、突然僕の手を取り、玄関の縁まで引っ張る。もう少しでたたきに落ちるところだった。おば様が僕の体にミューから受け取った紙袋を押しつけた。片手で受け取ると、すかさずおば様がもう片方の手を紙袋の底に当てるように命じた。重いので底が抜けるかもしれない、というのがその理由だった。だが、実際はそんなに重くはなかった。おば様は、明らかにおちんちんから僕の手をどかしたかったに過ぎない。
 両手で紙袋を持つ僕の丸出しになったおちんちんを見て、ミューがクスッと笑った。きのうは散々弄ばれ、精液を出す瞬間まで見られたのに、羞恥の思いは常にその都度改まる。おば様が受け取った荷物を居間のテーブルに置くように言いつけた。僕はその場で回れ右して、紙袋を居間に運んだ。
「おちんちんの次は、お尻が丸見えよ。恥ずかしいわね。クラスメイトの女の子の前で」
「やあね、おば様。ナオス君がかわいそう」
 屈託のない二人の笑い声が廊下に響いている。僕は居間に一歩足を踏み入れるや、急いでドアを閉めた。

 ミューが帰ると、おば様は明らかに不機嫌な感情を口元にちらつかせて、居間に入ってきた。またおば様を怒らせてしまった。不安におびえる僕に近づくと、おば様の長い手が飛んで、僕の頬を打った。続けてもう一発。耳鳴りがして頬を押さえる。中指と人差し指が絡み合いながら、うつむく僕の顎の下に入って、きゅっと押し上げる。おば様の薄く開いた目が僕を見下ろしていた。
 許可なくおちんちんを隠した僕に対して、おば様はお仕置きが必要だと言った。頭の後ろで両手を組むように命じる。
「気をつけの姿勢で立っていなさいと言ったのに、なんで守れないのよ。女の子がおちんちんを見る機会なんて滅多にないんだから、隠すことなんかないの。ちっちゃい、毛も生えていない、皮かむりなんだから、恥ずかしがらなくてもいいのよ」
 おちんちんをつまんで引っ張られる。皮が伸びて、痛い。苦痛に顔をゆがめる僕をおば様がじっと見ている。おば様の、おちんちんをつまんだ指が、皮を引っ張ったままの状態で止まった。
「引っ張ったって、10センチあるかないかと言ったところね」
 ぱっと手を放すと、おちんちんが元の位置に戻った。皮がだらりと下がっている。
「オナニーしてごらんなさい」
 胸の前で腕を組んだおば様が威圧するように僕に命じた。
「え、そんな」
「いいから、してごらんなさい。Y美たちの前で、何回もやらされたんでしょ」
 食卓の椅子を取り寄せたおば様は腰を下ろして、足を組んだ。僕は頭の後ろで組んでいた手をほどいて、右手をかすかに震わせながら、おちんちんに回し、自分の指に挟む。オナニーは、僕にとっては、自分でするものというよりは、やらされるものだった。強制されて仕方なしにするもの、それが僕にとってのオナニーだった。
 白いブラウスに黒のタイトスカートを身にまとったおば様は、会社で部下の報告するのを今か今かと待っている様子で、僕を睨みつけている。僕がいつまでもためらっていると、おば様が溜息をついて、
「早くオナニーしなさい。十数えるうちにやらないと、その格好のまま、表に放り出すよ」
 と言った。そして、一、二、三と数え始めた。
 なんでいつもこんな目に、という思いは捨てて、僕は自分の手で自分のおちんちんを擦る。もう何も考えない。ためらいは、より最悪な事態を招くだけだ。おば様がどんな顔をして僕を見ているのかは分からない。恥ずかしくて、おば様の方を向くことはできなかった。僕は昨日から今朝にかけて、何回も射精させられているが、おば様の前でオナニーを強制されるのは、格別の辛さだった。
「ちっちゃなおちんちんのくせに、エッチなことが大好きなのね。女の子の前でオナニーさせられるのも本当は快感なんでしょ、この変態。短小包茎で無毛のくせに、とんでもない変態だね、お前は」
 普段は冷静で、滅多に感情を露わにしないおば様が珍しく、罵詈雑言を僕に浴びせている。手の動きが少しでも遅くなると、おば様に罵られ、お尻を叩かれた。必死に擦り続けているうちに、だんだんおちんちんが硬くなってきた。
「やだやだ。罵倒されてるのに、興奮しておちんちんを大きくさせているよ。この子、ほんとに大丈夫かしら。ちっちゃなおちんちんのくせに、変質者みたいじゃないの。もっとも、そんなお粗末なおちんちんじゃ、女を犯すことはできないけどね」
 頭がぼんやりしていたが、しっかり足の指の付け根あたりに全体重をのせ、バランスだけは保った。おば様の僕をののしる言葉が耳に入っては、心地よい刺激を脳に与えて、渦を巻く。僕は遠くの世界の音楽を聴いているような気分になった。
 呼吸が激しくなる。快感の波が下腹部の中心あたりから、大きなうねりのように巻き上がってきた。手の動きが、疲れている筈なのに、一層激しくなる。精液がおちんちんの袋からおちんちんにまで侵入してきた感じがする。
「いきそうになったら、ちゃんと教えるんだよ。一人でよがってないでね」
「はい」
「で、どうなのよ」
「いきそうです」
「いきそうなのね、まだ我慢できる?」
「はい、でももうすぐ・・・」
「いきそう?」
「はい、いきそうです、あ、あ、いきます」
「だめ、ストップ。勝手にいったら、許さないよ」
 突然おば様に手の甲を叩かれた。僕はおちんちんから手を放さざるを得なかった。おちんちんの先がぬるぬる濡れて、光っている。
「ああ、なんでですか」
 かすれた声で抗議する僕をおば様が鼻で笑った。
「忘れちゃいけないよ。あなたはお仕置きを受けているんだからね。気持ちのいい思いなんか、させる訳ないだろ」
 射精寸前の勃起したおちんちんを指でピンと弾いて、おば様が椅子から立ち上がった。

 水を張ったバケツが二つあった。それを片手に一つずつ持って、先ほどと同じ、玄関の前の廊下に立つようにおば様が命じた。Y美が帰ってくるまで、そこで反省しているようにとのことだった。
「もうすぐ帰ってくると思うから、それまでに大きくなったおちんちんをなんとかしないと、またあの子にいじめられるわよ」
 そう言って、おば様が玄関から外に出た。おば様が庭で草木へ水を撒いている間、家の中では僕が独り、玄関の前に二つのバケツを提げて立っている。いつ誰が玄関のドアを開けて入ってくるか分からない不安に晒されながら、僕はおちんちん、命じられて自ら大きくしたおちんちんを隠すことなく、裸のまま廊下に放置されるのだった。
 ぼんやりとただ立っている時、ふと気付くと一時間は経過していたということを、何度か経験した。逆に10分しか過ぎていないことも、同じくらいあった。だから、どれくらいの時間を立たされているのかについては、全く自信がない。ただ、玄関のドアの嵌めガラスを通して差し込んでくる西日が、ここに立たされたばかりの頃は足元に陽だまりを作っていたのに、今では僕の脛を越して、後ろの壁を明るく照らしていた。
 外でおば様の話し声が聞こえる。隣りの畑に来ているのだろうおばさんが、鉄扉の横のアジサイを絶賛していた。「とっくに枯れて、今では虫歯のようにぼろぼろだけど」とおば様が返すと、畑のおばさんのどっぷりとお腹を揺らしているような笑い声が、その後に続いたおば様の二言三言を完全に覆い隠した。通りを行く何人かがおば様に挨拶をし、それに応えるおば様の爽やかな声が夕暮れのねっとりとした空気の中に伝わってくる。
 その声が聞こえている間は、僕もバケツを床に置いていられる。苦役から解放された腕を軽く振って、目をつむる。すると、自転車にまたがった隣家の奥さんとおば様が、フェンスを隔ててのんびりと話をしている光景が影絵になって浮かんだ。夕映えの次第に消えてゆく空の下、穏やかな一日の終わりを噛みしめるように、二人の女性が言葉を交わしている。まるで、これが彼女たちの人生の至福なのだと、静かに主張しているようでもある。やがて、会話が聞こえなくなり、頭の中で不思議な時間が流れる。ヒグラシの鳴き声に包まれて、どこか遠い昔にタイムスリップしたような感覚を覚えた。
 と、突然ドアノブが回り、玄関のドアが開いた。僕は慌ててバケツを持つ。まずいことに、弾みでバケツの水が少しだけ床にこぼれた。入ってきたのは、おば様だった。サンダルを脱ぎ捨てて、膝を床に着けると、そのまますごいスピードで僕のところまでいざってきた。何かに取り憑かれたかのように目がおちんちんに釘付けになっている。おちんちんを手に取ると、おば様は、すぐにそれを口に含んだ。
 舌をおちんちんに巻き付けて、指がおちんちんの袋からお尻の穴を滑るように次々と撫でる。バケツを持つ手が震える。おば様の熱い息が下腹部にかかる。すっぽりとおちんちんを含んでから口をすぼめる。口に挟んでいる物を唇だけで噛み切ろうとしているかのように力がかかり、おちんちんを締め付ける。
 思わず声を出した僕は、それでもなんとかバケツを放さずに踏ん張った。これはおば様の罠で、快感に打たれた僕がバケツを落とすのを狙っているものと思った。それを理由にして、更に僕を酷い目に遭わせようとしているのだろう。全く今日のおば様は、いつになく意地が悪い。僕は、絶対にバケツを落とすまいと決心した。甘い電流がおちんちんの袋からじわじわと流れてきて、じっとしていられなくなっても、耐えるしかない。
 執拗に弄ばれたおちんちんは、すっかり硬くなって、もはや射精も間近に迎えていた。バケツを持つ両腕がわなわなと震える。吐息とともに喘いでしまう僕おば様が上目づかいでチラチラと見る。おば様は僕が口の中に精液を出すことを許してくれるだろうか。
 一瞬でもそんなことを期待した僕は、やはり甘かった。スポッと音がして、おば様がおちんちんから口を放した。すっかり勃起しているのを確認すると、おば様は何も言わず、逃げるように玄関から出て行ってしまった。
 呆然と立ち尽くす僕の耳に鉄扉を開ける音やおば様の話し声が聞こえてきた。誰と話しているのかは分からないけど、妙に明るい声だった。賑やかな笑い声も聞こえる。「あ、その声は」と思ったのと玄関のドアノブが回ったのは、ほぼ同時だった。玄関のドアが開いて、「ただいま」という声とともに入ってきたのは、Y美だった。
 両手にたくさんの買い物袋を抱えたY美は、玄関に向かって二つのバケツを提げて立っている全裸の僕を見て、驚いていた。でも、すぐにこれは僕がおば様から罰を受けているのだと気付いたようで、ぽかんと開いた口は微笑に変わったけれども、おちんちんが大きくなっていて、下腹部にくっ付きそうになっているのに目が止まると、急に不機嫌な表情に変わるのだった。
「いったい何してんのよ、お前は」
「おば様に叱られて・・・」
 バケツを提げているせいで、おちんちんを隠せない。その恥ずかしさにもじもじしながら言葉を濁すと、Y美が追討ちをかける。
「叱られたのは分かるけどさ、なんでおちんちんが大きくなってるのよ」
 うまく答えられない僕に業を煮やしたY美は、玄関を上がったところにドサッと買い物袋やポシェットを置くと、僕の手首を掴んで、引っ張った。バケツが二つ、手から離れて、床に水が飛び散った。僕は素足のまま、たたきに下ろされ、玄関から外へ引っ張り出された。夕映えの淡い空気の中で、おば様がホースで庭に水を撒いている。百日紅の木の横で人影が動いた。白いジャージ姿の奥さんが回覧板を渡しに来ていた。
「お母さん、チャコのこれ、どういうことよ」
 勃起した僕のおちんちんを指で示し、Y美がおば様に知らせた。会話の途中だったおば様と奥さんが振り返る。僕はY美に両手を後ろで押さえられていた。二人の女の人がクスッと笑った。

 夕食を終えると、Y美はソファにうつ伏せになった。町を一日ぶらぶら歩いて、相当に疲労したらしい。僕に足のマッサージを命じた。僕は相変わらず素っ裸のままだった。パンツを穿かせてほしいと頼んでも、Y美は「後でね」とか「今忙しいから」としか答えてくれなかった。夕飯の時にはさすがにパンツを出してくれるかと思ったが、Y美は面倒くさがって、「もういいじゃない。明日の朝まで裸んぼでいなよ」と、僕に一人だけ真っ裸でいることの羞恥から逃れることを諦めさせた。
 マッサージをしたことのない僕は、おば様に奉仕する要領で、Y美のお尻を揉んだ。すると、Y美は烈火のごとく怒った。ジーンズの上から触ったY美のお尻は、柔らかく、僕は新鮮な感動を味わったけれども、Y美は僕を変態と罵り、お尻に触わられた嫌悪を露わにして、僕の頬を激しく平手打ちした。
 立たせた僕の股間に手を伸ばし、おちんちんの袋をぎゅっと鷲掴みした。そのまま左右に揺する。痛い。痛い。Y美は、僕の体を隅々まで見て弄んでいるのに、僕がジーンズの上からちょっとお尻を触ったくらいで、こんなに激昂する。 
 この家ではY美が圧倒的に偉く、どんなにがんばっても僕は決して彼女と対等な身分にはなれないのだった。




2 コメント

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さすがです (ごう)
2009-02-17 19:10:32
ますます快調ですね。
ぼくも
「小さなオチンチンのくせに生意気」だと言われて、
いつも彼女にお尻をたたかれていますが、
ナオスさんのお話ほどの仕打ちを受けた経験はありません。全裸生活・・・ちょっとうらやましいです。
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ごう様 (naosu)
2009-03-01 21:11:38
貴重なコメント、恐れ入ります。
いつまでも毛が生えず、皮も剥けないのは、女の子たちに小さなおちんちんをもてあそばれ続けた精神的ストレスが原因かもしれません。
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