柄の悪い高校生が僕の腕を背中に回して、後部の二人掛け座席を占める女子高生たちに素っ裸の僕を見せつける。男の人のごつごつした手におちんちんをいじられ、僕は痛みと恐怖に耐えながら、小さな声で許しを乞い続けた。窓を流れる景色が先ほどからゆっくりになっている。工事か何かで渋滞し、バスはのろのろとしか前に進まない。
なぜ僕が素っ裸のままバスに乗せられているのか、その理由を女子高生から聞いた男の人たちは、 . . . 本文を読む
土砂降りの雨を避け、大きな楓の下にしゃがみ込む。アジサイの花が素っ裸の僕をとりあえず隠してくれた。公民館を出入りする人たちは皆足早だった。普段なら庭木や花の方を一通り眺めてからのんびりと公民館に入る老人や花好きのおばさんも、この強い雨のおかげでそんな余裕がないのは有難かった。
アジサイの間から見覚えのあるピンク色の傘が開くのが見えた。Y美だった。公民館にいる筈だったおば様がやむを得ない仕事上の . . . 本文を読む