太陽の余熱がじんじんと感じられる歩道に両手と素足を着地させて、首輪以外は何一つ身に着けていない素っ裸の僕は、引かれるままに、家の外を歩いている。余光がまだ西の空に残っていて、電灯なしでも本が読める明るさだった。
リードを引く雪ちゃんは、数歩ごとに振り返り、僕がきちんと四つんばいで歩いているか、確認するのだった。
外に出る前に庭を三周も今の姿勢で歩かされていたので、両腕が痛くなっていた。かてて . . . 本文を読む
道らしい道ではなく、ただ草の密度が薄いところを選んで進んだ。斜面を登るにつれて草の丈が短くなり、ついには膝くらいまでの高さになった。一糸もまとっていない裸の僕は川から上がったばかりで、まだ全身が濡れていたので、足の裏はもちろん、手や膝、お腹まで土に汚れていた。
喉元にたっぷり飲まされた川の水の生臭さが漂ってくる。気持ち悪さを堪えながら、早足で進むと、砂利道に出た。そのすぐ先にコンクリートの壁が . . . 本文を読む