道らしい道ではなく、ただ草の密度が薄いところを選んで進んだ。斜面を登るにつれて草の丈が短くなり、ついには膝くらいまでの高さになった。一糸もまとっていない裸の僕は川から上がったばかりで、まだ全身が濡れていたので、足の裏はもちろん、手や膝、お腹まで土に汚れていた。
喉元にたっぷり飲まされた川の水の生臭さが漂ってくる。気持ち悪さを堪えながら、早足で進むと、砂利道に出た。そのすぐ先にコンクリートの壁が . . . 本文を読む
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