奈良散策 第842弾
6月16日~18日に奈良市の率川神社で三枝祭が開かれました。このお祭りは大宝律令や養老令にも載っている古いお祭りです。16日は桜井市の大神神社から率川神社までささゆりを運び、御神前にささゆりを奉献するという神事が行われました。昨日は大神神社豊年講の人たちの手で運ばれたささゆりがJR奈良駅に到着して後、ささゆり奉献巡行の様子を書いたので、その続きです。
ささゆり奉献巡行は三条通りを進んだのですが、踊りながらでゆっくりなので、先に率川神社に行ってみることにしました。
裏側から率川神社に入ったのですが、内部はがらんとした様子です。
神主さんたちも準備中のようです。
拝殿前には椅子がたくさん並べられていました。
本殿の写真を撮っている方がおられたので、私も撮ってみることにしました。本殿は三棟あって、真ん中が神武天皇の皇后の媛蹈鞴五十鈴媛(ひめたたらいすずひめ)、左側に父神の狭井大神(さいのおおかみ)、右側には母神の玉櫛姫命(たまくしひめのみこと)が祀られています。祭壇は中央に置かれていました。
ご飯、魚、果物、野菜、お酒などが供えられています。
左側には「ささゆり奉仕団」と書かれた看板の後ろにササユリが飾られていました。最近、大神神社周辺ではササユリが減ってきたため、豊年講の人たちにより「ささゆり奉仕団」が結成され、ササユリの球根の保護育成を行っているそうです。
提灯にもササユリの絵が描かれていました。
こんな写真を撮っていたら、係の人から、暑いですから、中の椅子に座ってくださいと言われて、座ることにしました。しばらくすると、神主さんたちが入ってこられました。
初めは周りに誰もおられなかったのですが、ささゆり奉献巡行が近づいたからか、見物客が増えてきました。そのうち、ささゆり奉献巡行が入ってきました。いつもなら三条通りから近鉄奈良駅に行き、餅飯殿センター街を通ってから率川神社に着くはずだったのですが、今年は短縮して三条通りから直接に率川神社に着いたようです。
率川神社は急ににぎやかになってきました。
ササユリを運ぶ車もやってきました。
運ばれてきたササユリが神前に置かれました。
拝殿前は奉献巡行に参加された方でいっぱいになりました。
12時からささゆり奉献奉告祭が始まりました。
そして、巫女さんの舞がありました。
それが終わると、大和郡山大神講の代表の方による「ささゆり音頭」の奉納がありました。
ここから記念撮影などがあるというので、そろそろ引き上げることにしました。
たしか、摂社の率川阿波神社も明日17日にはご例祭があるというので、何か準備されているのかなと思って様子を見に行きました。途中に巡行で用いられた笠や三味線が置かれていました。
率川阿波神社は率川神社のすぐ隣にあります。率川阿波神社は大国主神の御子神である事代主神(恵比須さま)が祀られています。延喜式神明帳にも載っている古社で、711年藤原是公により勧請されたということです。はじめ別の場所にあったのですが、その後、衰微していったので、大正時代に率川神社境内に移され、摂社となったとのことです。
阿波社と書かれた灯篭です。
内部はいたって静かで、特にお祭りの準備はされていませんでした。この後、JR奈良駅まで行き、お昼を食べました。
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