浅野いにおの描くマンガの主人公は、人物でも人間関係でもなく、風景である。団地や歩道橋やどぶ川や雑踏やなんでもない風景が何かのきっかけで輝く瞬間(朝の光で、夕方の光で、)もしくは輝かない瞬間(どうしようもない昼の光で、夜の暗がりと光の狭間で、)を捉えている。情景漫画家と勝手に呼ぼう。
東京の街は(多分その巨大さゆえに)どこか常に狂気を隠し持っている気がして、それが浅野いにおのマンガ体質と妙にマッチしている。東京あっての浅野いにおであり、その中で浅野いにおは東京を深め、新たにつくり出しているともいえる。暗くて内省的で自意識過剰で怖くて笑えて切なくて入り込めないマンガです。
東京の街は(多分その巨大さゆえに)どこか常に狂気を隠し持っている気がして、それが浅野いにおのマンガ体質と妙にマッチしている。東京あっての浅野いにおであり、その中で浅野いにおは東京を深め、新たにつくり出しているともいえる。暗くて内省的で自意識過剰で怖くて笑えて切なくて入り込めないマンガです。
団子を食べて。
手を触れて。
雲に溶け出す朧月。
ふたりで見上げるその。
一瞬はきっと。
永遠になる。
ことを僕はただ。
妄想している。
手を触れて。
雲に溶け出す朧月。
ふたりで見上げるその。
一瞬はきっと。
永遠になる。
ことを僕はただ。
妄想している。