桐野夏生の一番有名な小説ではないでしょうか。気合の入った文章で、主人公の女性と同じく一分の隙もない感じです。(主人公のモデルはもしかして桐野夏生女史自身なのでは…と勝手に想像してしまった。)一気に読まされてしまいました。物語が破滅を含んだ収束に向かうにつれて肌が切られるような切迫感が増していき目が離せなくなります。
前に『IN』を読みました。(実はこちらが最新作。『OUT』とは全く接点もない物語。)どちらも読んでみて、『OUT』と『IN』という題名の意味がなんとなく理解できます。「OUT」にはおそらく「いまある状況(外的にも内的にも)からの脱却・脱出」という意味もあるのでは。主人公雅子の場合は、自由になるために一人になる、ということが大きな目的としてある。僕もひとりが好きですが、雅子のひとりは哀しすぎる。僕はもっと楽しいひとりを目指してやる。ってむしのいい話かなぁ。
前に『IN』を読みました。(実はこちらが最新作。『OUT』とは全く接点もない物語。)どちらも読んでみて、『OUT』と『IN』という題名の意味がなんとなく理解できます。「OUT」にはおそらく「いまある状況(外的にも内的にも)からの脱却・脱出」という意味もあるのでは。主人公雅子の場合は、自由になるために一人になる、ということが大きな目的としてある。僕もひとりが好きですが、雅子のひとりは哀しすぎる。僕はもっと楽しいひとりを目指してやる。ってむしのいい話かなぁ。
風の強い日に。
僕の身体は飛ばされる。
とうの昔に飛ばされた。
僕の心を追いかけて。
前に飛んだあの時は。
確かに自分の意志だった。
今だって確かにそうさ。
だから僕は待っているのさ。
強い風を待っているのさ。
ずっとずっと待っているのさ。
どこへでも飛んでいけるさ。
あなたの心に寄り添った。
僕の心をつかみに往くさ。
僕の身体は飛ばされる。
とうの昔に飛ばされた。
僕の心を追いかけて。
前に飛んだあの時は。
確かに自分の意志だった。
今だって確かにそうさ。
だから僕は待っているのさ。
強い風を待っているのさ。
ずっとずっと待っているのさ。
どこへでも飛んでいけるさ。
あなたの心に寄り添った。
僕の心をつかみに往くさ。