渡辺さん家

スイーツ大好き渡辺さんの時々日記

ため息

2011-02-01 18:31:38 | 音楽

クラッシックコンサートでは、演奏に感動すると

「ブラボー」と言って惜しみない拍手を送る。

あれは、本当に感動しているんだろうか?(・。・;

ひょっとしたら、ライブコンサートのように、

興奮しているだけなのかもしれない。

一度だけ、会場中が感動した瞬間に居合わせたことがあります。

レッスンを受けていたピアノ教室の発表会。

毎年文化会館のホールを貸し切って行われるのですが、

私が高校1年の時、どうしてもホールが押さえられず、

とても小規模な会場で開催されました。

当然ステージと客席の距離は近く、ステージの高さも、

段差程度のもので、演奏者の手元がよく見える状態でした。

客席に感動を与えたのは、私と同年の周子ちゃん。

彼女は小学生の頃から、速い曲が得意で、リスト、ベートーベン、ショパンなどを

よく弾いていました。

当日はベートーベンの「熱情」第3楽章。

演奏時間は長く、約10分。とても速い曲です。

いつも演奏前はガチガチに緊張して、ハンカチをにぎりしめています

椅子の高さ調整をして、鍵盤をハンカチでさっとふいて、呼吸を整えて、

たっぷり時間をかけて落ち着いてから、演奏に入るのが彼女のスタイル。

うらやましいぐらい指がよく動き、速い曲なのに、せきたてられるような

不快感は全くなく、最後は力強いタッチで演奏が終了します。

その、最後の音を弾き終わった瞬間、会場中から「(◎o◎)ほぉ~

と一斉にため息が上がったのです。

人は演奏で感動すると、歓声ではなくため息がでるのかと、そのとき初めて知りました。

私もこんな演奏がしたい(@_@

そう思い続けて、ようやく32歳の時「熱情」が弾けるようになりました。

もちろん周子ちゃんのように上手には弾けませんが、少しずつテンポを速くしながら

苦手な暗譜をして、自分なりに最後まで弾けるようになりました。

毎日練習をするようになって、半年もかかりました。

その後、周子ちゃんは大学進学とともにピアノをやめてしまいました。

天が二物を与えてしまったので、頭のいい彼女は大学受験のために

レッスンをやめてしまい、成人した頃には

「もうあの頃のようには弾けないよー

と言っていました。

ちなみに、彼女には2歳違いのお兄さんがいるのですが、

彼も同じように、ピアノがとても上手で、

しかも頭のいい人だったので、ある時期から

ピアノは弾かなくなりました。

もったいないけど、毎日弾いてないと

すぐに指が動かなくなるから、仕方ないんです(T_T)





コメント (4)
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