(写真は、本文と特に関係はありません。)
いつ図書館で予約したのか思い出せないけど、「老いのゆくえ」黒井千次 著 を借りて読んでいた。
読売新聞に連載されていたらしい。
本日、返却しましたが・・・。
ねこ吉は、「老いのゆくえ」といえば、行き着く先は「死」だと常々思っている。
今、ねこ吉に老いは、ヒタヒタと波が押し寄せるなんてものじゃなんて可愛いものじゃなく、ザバァ〜ンと大波を食らって、ずぶ濡れになって、雫を滴らせ、目をパチクリ。
一体何事が起こったの?
そんな時もある。
つまり、とんでもない物忘れをして失敗をやらかす。
今まで知っていた言葉を、ど忘れしてどうしても思い出せなかったり。
段差もないのによろめく。
さっきまで、テレビを見てたのに知らない間に寝てたり。
今日は、洋裁の帰り薬局でマスクを二箱買った。
773円だったので、1073円を出した。
包装してもらったマスクを受け取りスタスタと売り場を離れた。
後から店員さんが、「お客様、お釣りをお忘れです。」と言って追いかけてきた。
300円もらっていなかった。
嗚呼、ねこ吉はボケてます。
頭から大波を被った気分。
泳げないから溺れます。ショックが大きかった。
今に買ったものも持って帰るのを忘れる日が来るかも。
「老いのゆくえ」の作者は東大卒の人だ。
現在85、6歳
ご存命です。
暗くなりがちの話も、素敵な文学的表現で、比喩が上手。
「老人あるある」を共感しながら読んだ。
そして、東大卒の人も、手に持った物を何処かにおいて思い出せない。
とっさに言葉が出ない。
探し物に時間がかかる。
立ち上がるのに時間がかかる。
大怪我こそしていないが、2、3度派手に転んだって。etc...
よろめいて転んだ時、ひっくり返ったコガネムシの様になって手足をバタつかせたそうだ。
周りの人に助けおこされたとか・・・。
東大卒でスポーツマンでも、老いには勝てないんだな。
物忘れをするんだ。
転んでコガネムシのようになってしまうんだ。
何の努力もしなかったし、体を鍛えるなんてしたこともない。
そんな、ねこ吉に物忘れや体の衰えがやってくるのは当然か?
この本は、自分を慰めるために読むのか。
著者が、老いを感じたのは、70代後半からだそうだ。
ねこ吉はまだ70歳にもなってない。
ちょっと早くないか?
何か背筋がゾォ〜とする。
最初は笑って読んでいたねこ吉も、
「面白うて、やがて悲しき」です。
近々転んで、手足バタバタ、コガネムシになる日も近いかもしれない。嗚呼。