震災の二年前に、たぬ吉に転勤の辞令が出て、松戸の家を売って神戸に引っ越してきた。
松戸に比べて、神戸は都会。
中古のマンションとはいえ、高かった。
リフォームをしたし、たくさんローンも抱えていた。
それが、一瞬の地震でズタボロマンションになっってしまった。
住めなくなったマンションでも、ローンの返済は容赦がない。
義援金もたくさん集まったみたいだけど、あまりに被災者が多かったのでもらえる額は少なかった。
如何にして修繕資金を捻出するか・・・。
ネットも無い時代、新聞、人づての情報、など、少しでもお金がもらえると聞けば、ねこ吉は東奔西走した。
義援金、色々な方々から頂いたお見舞金は、普段使っている生活費の口座ではない別の口座にプールした。
マンション大修理のお金と、室内のリフォームのやり直し。少しでも預金の取り崩しの額を少なくするためにローンの借り換えをした。
5年利子補給金がもらえるときいて、書類を整えて金融機関に出かけて行った。
ねこ吉は、壊れたマンションの写真など撮っていなかったので、同じマンションの人が撮っていたベランダに落ちた瓦礫、X状にひび割れた壁などの写真を焼き増し(今は無いよねぇ)させてもらって提出した。
雑損控除で、1円でも多く税金を返してほしくて、ボランティアで来ていた税理士に計算してもらわず、自分で必死に計算して税務署に持って行った。
算数、数学、計算が大の苦手のねこ吉だったのに、修理費資金捻出のために、よくマァ頑張ったものだと思う。
思い出したのでブログに書いておく。自分で自分を褒めるために・・・。
小さい時から、ねこ吉は一人っ子で甘やかされて、ぼんやりしているとか、何もできない子と周りでずっと言われてたんだよ。
そんなねこ吉が、もの凄く頑張ったんだよ。
遠い遠い30年も昔の話だねェ。今はもう抜け殻のようになってしまったけど。
追記
今日は、2つの記事を投稿しました。