寝転んで空を見る

山高きを厭わず 海深きを厭わない

何が故に然りしか

2016年12月08日 | 2016北アルプスの旅
今年は燕岳から槍穂縦走をしようと考えていたのだが、ジョギングし過ぎて左膝がぶっ壊れる始末。
おまけに腰の調子悪いときたもんだ…。
腰はともかく、膝の調子が良くなってきた8月下旬には、長雨続き。

腰や膝に不安があるので、燕岳からの縦走は止めて置いて、槍穂縦走に予定変更。
長雨の上がった9月1日に上高地へと向かった。



予定としては、上高地から槍ヶ岳を登り、南岳→北穂→奥穂→前穂→上高地へ下山の予定。
しかし、上記の様に左膝と腰にいまだ不安があるので、様子を見ながら登る事に。(最悪、槍を登らず引き返す事も念頭に)

こういった判断(危機察知と進むか引くか)には自信があるので、まあ問題ないだろう。
大事なのは希望的観測で判断しない事。

と言う事で、ここからは、山旅の記録。


2016年9月1日。
この夏、一乗谷に行った残りの切符(青春18きっぷ)を使い始発の電車に乗り込む。
松本駅に到着したのは9時35分。
この時間だと、上高地行きのバスが松本バスターミナルから出て居るので、駅斜め向かいの『アリオ』一階のバスターミナルへ向かう。

10時15分発の上高地行きのバスに乗り込むと、なんとこのバスには『バスガイドさん』が付いていた。(今までは無かったぞ?)
車中、サングラスをして寝る気満々だった俺だが、バスガイドさんの話に聞き入って居たせいか、上高地まで1時間半ほどの乗車時間が短く感じた。
特に『波多の西瓜』と『雀脅し』は知らなかったので、大変興味深かった。

やるじゃんアルピコ交通!(でも何を言ってるか理解できない外国人には、ストレスだったろう・・・)

12時5分に上高地到着。
ここから槍沢キャンプ地(ババ平)まで歩いていく。
地図上だと5時間半程度の道のりだが、それでは日が暮れてしまうので、急いでスタート。
腰に爆弾があるので、トレッキングポールも早速投入。


15時過ぎに槍沢キャンプ地に到着。
まず思ったのが『いつもよりテントが少ない』。
次に気が付いたのは『水場が変わってる事』蛇口とシンクが設置されてるー!
そして驚いたのは、『あのトイレが綺麗で大きくなってるー!』しかも男女別!!
『女性登山者(テント泊)に優しいテン場になったなぁ…』と感心。

さて体の調子はと言うと、初日歩いた感じは『左膝は問題なし!』だが『腰は結構重いなぁ』と言う状況。
立っていると差ほどではないのだが、椎間板が圧迫されている感じ!
腰を曲げたり座ったりすると、その後腰を伸ばすのが辛い・・・
ストレッチをして伸ばすと7割くらい回復する。
まあ、そんな感じだ。

テントを設営したら、夕食の時間。
早茹でパスタに、マ・マーの『あえるだけパスタソースぺペロンチーノ』の元をかけた物が今晩の夕食。
が、これが美味くない。
自分で作った方が美味いわ…とつぶやいて就寝。


9月2日。
夜明け前に起床し、カロリーメイトの朝食をとってからガサゴソと仕度を始める。
クッカーやバーナー、寝袋やマットをザックに詰め終る頃には外が明るくなっていた。
この日、ここで始めてテントの外に出ると人の姿は無く、みな槍を目指してスタートした後の様だ。(槍沢ロッジから登ってくる人はいるが)

腰の状態はと言うと、上高地到着時を100%とするならば、槍沢キャンプ地到着時は70%、今朝は95%と言ったところだろうか。
槍ヶ岳は登れるだろうと判断。

そこから進むか引き返すかは、槍ヶ岳で判断する事に。

テントをザックに詰め込んで、ポカリスエットを作ったらスタート。
しんどい登りが続くが、槍が見えたら元気になる自分が想像できる。
槍の穂先が見える手前の水場でキンキンに冷えた水を補給する。
『2009年の10月山旅時は雪が降って、この水場に大きななツララが出来ていたっけ…』などと思い出す。

ここで言葉を交わした御夫婦達は昨夜、槍沢のキャンプ地でワイン二本、おまけに沖縄から来た登山者と仲良くなって、焼酎を御馳走になったそうな(泡盛じゃないのか?)。
旦那さんは『二日酔になっちゃった、気持ち悪い…』と言っていた。
その人も含めここで言葉を交わした人達が『槍の穂先が見えたら、元気が出るんだよね』と言っていた事が、心に残っている。



心に浮んできたのは・・・

『やっぱり、みんなそうなんだ』という事。

改めて思う『そうじゃなきゃ山は登れない』という事だ。




                                  つづく

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