10月8日。
前夜の22時くらいに目が覚めてから寝付けず・・・結局4時を迎えた。
『完全に寝不足』
―外は寒いからトイレに行きたく無いな―
などと思っていると、尚更トイレに行きたくなるのが人体の不思議。
尿意に負け、仕方なくテントを出ようとすると、フライシート(テントの外張り)が凍っている。
どおりで寒い訳だ。
この時期にこの標高(1500mほど)で0℃以下を体験するのは久しぶり。
トイレに行く時に空を見上げれば満天の星。
俺の生まれた町じゃ星の数が少なくて、星座観測の宿題すら不可能に近かったのに・・・
―ここでは『瞬く星の数が多すぎて星座がよく分からない』―
故郷の星は瞬かないのだ。
(因みに、星が輝いて見えるのは『尿意から開放されたから』では無い)
テントに戻って、作り置きの山菜おこわ(フリーズドライ)を食べる。
当然冷たいが、これが今日の朝食。
朝食を済ませたら、25ℓほどのサブザックに防寒着や行動食等を詰め込み外に出る。
そう、今回は『縦走では無く』しかも徳沢にもう一度戻ってくるので、テントなどの重い荷物は置いて行けるのだ。
ヘッドライトを装着して夜明け前の5時過ぎに出発。
明かりを頼りに、先ずは『横尾』を目指す!
『日の出』は6時前なので横尾に着く前には明るくなる計算。
以前この付近で熊に遭遇した事があるが…万が一襲われてもトレッキングポールでマズルをぶっ叩けば、なんとかなるだろう。
本日のルートはこちら↓↓
横尾から蝶ヶ岳(2677m)へ登り、長塀山方面から徳沢へ下山する。
地図によれば8時間の道のり!
予定通り6時に横尾到着。
涸沢へ向かう準備をする人達を横目に、俺は横尾山荘脇の蝶ヶ岳と続く獣道の様な登山道へ入っていく。
この先は樹林帯の急登が3時間余続く…ここからが本番。
30分も登っただろうか?
先行していた御老人に追い付き、道を譲ってもらう。
そのすぐ先は『槍見台』。そう、槍ヶ岳の先っぽが見える場所。
その『槍見台』でカメラでパチリとやっていると、先程の御老人が
「今日は良い天気やね」
と声を掛けて来た。
「そうですね。この天気なら稜線では素晴らしい景色が見れますね」
「でも上は風が強いだろうから寒そうですが・・・」
と返す俺。
この御老人は常念岳へ向かうそうな。(70~80歳くらいに見えるが、元気だねぇ)
御老人に別れを告げ、更に登って行くと・・・こんな所に出た。
「ああ、在ったねこんな所」と思い出す。
ここは樹林帯の急斜面の中を少し拓いてある場所で、丸太のベンチが作って在る休憩場所。
『なんちゃって』とはあるが、ここからの展望は本家『槍見台』より優れている。
山に登らない人は、その目では中々見る事が難しい槍ヶ岳。
―人里から見れる場所にあって、多くの人に見て欲しかった―
と思う反面。
―山深くに在るからこそ良いんだよな―
とも思う。
稜線で目に出来るであろう絶景を力に変えて、急登を行く。
それにしても、ここまで登ると寒い!
蝶ヶ岳は南北に伸びる常念山脈にあり、横尾から登ると西から東へ登る事になる。
その為、西側斜面のこの登山道に日が当たるのは遅い。(おまけに樹林帯)
更に風が吹き降ろしてくる。
指が痛くなる前にグローブを・・・と思ったら指が痛くなってきた…。
しかし、寒いとは言っても登山なので汗をかく。(特にザックと接する背中側)
なのでレイヤリングが難しい。
最初はアウター代わりに通気性の良いフリースを着ていたが、背中が汗で濡れたので脱いだ。
結局、長袖で速乾性と保温力の高いジオライン(モンベル)のシャツの上にレインジャケット。このレイヤリングに落ち着いた。
とは言うものの、行動中はこれでOKだが休憩すると寒い。
日差しが恋しい。
樹林帯の登りは苦手だ。その一番の理由は景色に感動して元気をもらう機会が少ない事。
二番目は、先(山頂)が見えない事。
生憎、腕時計の高度計は壊れたままなので、時間と地図を頼りに現在位置を推測して、登って行く。
こういったキツイ登りに効くのが『飴玉』。
行動中も味わえる『飴』は俺にとって北アルプス必須の行動食。
今回持って行ったのは『アミノ酸入りの飴』と『小梅ちゃん』。
昔から小梅ちゃんが好き(普段飴は舐めないが)
今回の『小梅ちゃん』は期間限定で大玉が『青梅』になっていた。
―あの木の所まで登ったら青梅の大玉を舐めていい―
そんなマイルールと御褒美を決め、時に小梅ちゃん恋しさから
「小梅ちゃーん!」と叫び登って行く。
急登や寒さ、山頂の見えない辛さに対し、鍛えた体力+レイヤリング&ギア+小梅ちゃんで立ち向かって行く事3時間・・・。
―稜線はまだかよ―
―確か突然、視界が開けたら、そこから樹林限界で、すぐに稜線に出るんだよな―
過去の記憶を思い返し歩を進めていたら、急に木々が無くなり、ハイマツと岩だらけのなだらかな稜線に出た。
やっと稜線に。
―振り返れば穂高連峰の絶景がある―
それを知っているから、樹林限界を越えても振り向かず稜線まで歩いた。
振り返れば、秋晴れの青空と槍と奥穂を始めとする大好きな穂高連峰の姿。
なかでも、槍ヶ岳は格別な存在感。
「これを見に来たんだ」と呟く。
上高地ビジターセンターで目にした『小島鳥水』の一節が胸に蘇る。
余が 鎗ケ嶽登山をおもひ立ちたるは一朝一夕のことにあらず。
何が故に然りしか。
山高けれ ばなり。
山尖りて嶮しければなり。
―ここに来て良かった。また槍ヶ岳に登ろう―
そんな思いがこみ上げて来て、にんまりと笑う。
この景色を堪能しながらの休憩といきたいが、なにせ風が冷たく、しかも強い。
なので、蝶ヶ岳山頂方面へ歩く事30分。そこに建つ蝶ヶ岳ヒュッテへ向かう。
(2010年撮影の蝶ヶ岳ヒュッテと槍ヶ岳)
暖かいココアでも飲みたいところだが、この山小屋は例年10月10日位に閉めるので、物資が無い可能性が高い。
じゃあ、と風を避けれるテント設営地へと向かった。
2010年の秋は俺一人のテン場だった。(この年の涸沢の紅葉は素晴らしかった)
翌2011年の秋は、狭い設営地いっぱいにテントが在るのを見てここを通り過ぎ、安曇野へ下山したっけか―(下山後ホテルが空いてなくて辛かった)
(2011年秋のキャンプ指定地)
2015年の今日は、紅葉のピークも過ぎたからだろうか?
夫婦のテントが一張りだけで、以前テントを張った風裏の場所が空いていたのでそこで休憩。
日差しは強いので風裏は暖かい。
カロリーメイトを二袋(フルーツ&チョコ)に行動食のカシューナッツ&胡桃を食べつつ、汗で濡れた衣類をそこらに広げて乾かした。
後で思えば、この判断は絶妙だった。
濡れたフリースとジオラインのシャツは就寝時にも使用したのだが、このタイミングを逃していたら今晩は凍えていたであろうからだ。
そうこうしている内に、適度な風と日差し、あとは機能性のおかげ(アウトドア用品はここが重要)で衣類はあっと言う間に乾いた。
腹も満ちた事だし、蝶ヶ岳2664mの山頂へ向かう。
―うーん、この景色とも、おさらばか・・・―
―来年は今見ている風景の中を歩きたい―
そんな想いを懐いて下山開始。
(2010年撮影 蝶ヶ岳山頂から見る山小屋となだらかな稜線)
↓↓昨日から蝶ヶ岳山頂までの流れを撮影した動画↓↓
編集無しの動画をつないだ物なので粗さは御勘弁を。
蝶ヶ岳Movie
さあ下山。
蝶ヶ岳から長塀山の尾根伝いに徳沢と至る山道は、かつて登った事がある道。しかし、下山に使うのは初めて。
3時間の下山(しかも傾斜がキツイ)は結構ハードだと理解していた。
3時間登った後だし・・・。
まあ、それでも妖精の池や長塀山までは問題なかった。
あっそうそう。
長塀山頂での休憩中、関西弁の初老の男性に出会い言葉を交わしたのだが、そこで感じたのが
『北アルプスでは、やたら関西の人に出会うな?』って事。
これについて後々思い至ったのは
『関西の人は北アルプスが好きなのだろうか?』(東北の人には出会った事がない)
いや、『関西の人は話好き&フレンドリーだから言葉を交わす確率が高く、印象に残るんじゃないか?』
の二つ!
さて、答えはどちらなのだろう?
さてさて、下山。
実は今回の山旅の前から、左足の親指を傷めており、そこにバイ菌が入り腫れていた。
その為、登山靴を緩めて履いていたのだが、それが下山に祟り、足の裏中や踵にマメが出来てしまった。
おまけに腫れていた指は出血してしまう始末。
こんな事もあって今までで一二を争うキツイ下山になった。
しかしコースタイム的には予定通り、12時30分に徳沢に下山。
足の事もあるので、徳沢にもう一泊る手も考えたのだが、上高地をぶらぶらしたいし、小梨平でキャンプがしたかったのでテントを撤収。
更に2時間ほどの道を歩いて上高地へ向かう。
(足が酷い事になっていたので、なんでも無いこの道のりがきつかった)
15時前に上高地に到着してテント設営。(正直かなり疲れた)
(小梨平の設営料は100円上がって800円になっていた)
痛む足を引きずりつつ河童橋やビジターセンターを中心に散策、日が傾くと風も吹き出し、急に寒くなって来たのでテントへ。
夕食の準備をしていると、毎年小梨平でキャンプをしつつ絵を描いている、あの御老人が声を掛けて来た。
「夜は冷えるよー」
俺はその言葉に笑顔を返しておく。
―俺は雪が降る北アルプスでキャンプした事もあるんだぜ?―
それに、今日のディナーは豪勢!これで今晩はグッスリさ。
『白米二食分』と売店で買ったウインナーをぶち込んだ『おでん』!!さらにコーンポタージュスープつき。
流石に多すぎたディナーに苦戦しつつも、なとか腹に収めて19時に就寝して旅を終えた。
今回の山旅を終えて、今思う事は
「また槍ヶ岳を登りたい。夏の日差しを浴びて縦走がしたい」
うん。来年の夏が待ち遠しい。
前夜の22時くらいに目が覚めてから寝付けず・・・結局4時を迎えた。
『完全に寝不足』
―外は寒いからトイレに行きたく無いな―
などと思っていると、尚更トイレに行きたくなるのが人体の不思議。
尿意に負け、仕方なくテントを出ようとすると、フライシート(テントの外張り)が凍っている。
どおりで寒い訳だ。
この時期にこの標高(1500mほど)で0℃以下を体験するのは久しぶり。
トイレに行く時に空を見上げれば満天の星。
俺の生まれた町じゃ星の数が少なくて、星座観測の宿題すら不可能に近かったのに・・・
―ここでは『瞬く星の数が多すぎて星座がよく分からない』―
故郷の星は瞬かないのだ。
(因みに、星が輝いて見えるのは『尿意から開放されたから』では無い)
テントに戻って、作り置きの山菜おこわ(フリーズドライ)を食べる。
当然冷たいが、これが今日の朝食。
朝食を済ませたら、25ℓほどのサブザックに防寒着や行動食等を詰め込み外に出る。
そう、今回は『縦走では無く』しかも徳沢にもう一度戻ってくるので、テントなどの重い荷物は置いて行けるのだ。
ヘッドライトを装着して夜明け前の5時過ぎに出発。
明かりを頼りに、先ずは『横尾』を目指す!
『日の出』は6時前なので横尾に着く前には明るくなる計算。
以前この付近で熊に遭遇した事があるが…万が一襲われてもトレッキングポールでマズルをぶっ叩けば、なんとかなるだろう。
本日のルートはこちら↓↓
横尾から蝶ヶ岳(2677m)へ登り、長塀山方面から徳沢へ下山する。
地図によれば8時間の道のり!
予定通り6時に横尾到着。
涸沢へ向かう準備をする人達を横目に、俺は横尾山荘脇の蝶ヶ岳と続く獣道の様な登山道へ入っていく。
この先は樹林帯の急登が3時間余続く…ここからが本番。
30分も登っただろうか?
先行していた御老人に追い付き、道を譲ってもらう。
そのすぐ先は『槍見台』。そう、槍ヶ岳の先っぽが見える場所。
その『槍見台』でカメラでパチリとやっていると、先程の御老人が
「今日は良い天気やね」
と声を掛けて来た。
「そうですね。この天気なら稜線では素晴らしい景色が見れますね」
「でも上は風が強いだろうから寒そうですが・・・」
と返す俺。
この御老人は常念岳へ向かうそうな。(70~80歳くらいに見えるが、元気だねぇ)
御老人に別れを告げ、更に登って行くと・・・こんな所に出た。
「ああ、在ったねこんな所」と思い出す。
ここは樹林帯の急斜面の中を少し拓いてある場所で、丸太のベンチが作って在る休憩場所。
『なんちゃって』とはあるが、ここからの展望は本家『槍見台』より優れている。
山に登らない人は、その目では中々見る事が難しい槍ヶ岳。
―人里から見れる場所にあって、多くの人に見て欲しかった―
と思う反面。
―山深くに在るからこそ良いんだよな―
とも思う。
稜線で目に出来るであろう絶景を力に変えて、急登を行く。
それにしても、ここまで登ると寒い!
蝶ヶ岳は南北に伸びる常念山脈にあり、横尾から登ると西から東へ登る事になる。
その為、西側斜面のこの登山道に日が当たるのは遅い。(おまけに樹林帯)
更に風が吹き降ろしてくる。
指が痛くなる前にグローブを・・・と思ったら指が痛くなってきた…。
しかし、寒いとは言っても登山なので汗をかく。(特にザックと接する背中側)
なのでレイヤリングが難しい。
最初はアウター代わりに通気性の良いフリースを着ていたが、背中が汗で濡れたので脱いだ。
結局、長袖で速乾性と保温力の高いジオライン(モンベル)のシャツの上にレインジャケット。このレイヤリングに落ち着いた。
とは言うものの、行動中はこれでOKだが休憩すると寒い。
日差しが恋しい。
樹林帯の登りは苦手だ。その一番の理由は景色に感動して元気をもらう機会が少ない事。
二番目は、先(山頂)が見えない事。
生憎、腕時計の高度計は壊れたままなので、時間と地図を頼りに現在位置を推測して、登って行く。
こういったキツイ登りに効くのが『飴玉』。
行動中も味わえる『飴』は俺にとって北アルプス必須の行動食。
今回持って行ったのは『アミノ酸入りの飴』と『小梅ちゃん』。
昔から小梅ちゃんが好き(普段飴は舐めないが)
今回の『小梅ちゃん』は期間限定で大玉が『青梅』になっていた。
―あの木の所まで登ったら青梅の大玉を舐めていい―
そんなマイルールと御褒美を決め、時に小梅ちゃん恋しさから
「小梅ちゃーん!」と叫び登って行く。
急登や寒さ、山頂の見えない辛さに対し、鍛えた体力+レイヤリング&ギア+小梅ちゃんで立ち向かって行く事3時間・・・。
―稜線はまだかよ―
―確か突然、視界が開けたら、そこから樹林限界で、すぐに稜線に出るんだよな―
過去の記憶を思い返し歩を進めていたら、急に木々が無くなり、ハイマツと岩だらけのなだらかな稜線に出た。
やっと稜線に。
―振り返れば穂高連峰の絶景がある―
それを知っているから、樹林限界を越えても振り向かず稜線まで歩いた。
振り返れば、秋晴れの青空と槍と奥穂を始めとする大好きな穂高連峰の姿。
なかでも、槍ヶ岳は格別な存在感。
「これを見に来たんだ」と呟く。
上高地ビジターセンターで目にした『小島鳥水』の一節が胸に蘇る。
余が 鎗ケ嶽登山をおもひ立ちたるは一朝一夕のことにあらず。
何が故に然りしか。
山高けれ ばなり。
山尖りて嶮しければなり。
―ここに来て良かった。また槍ヶ岳に登ろう―
そんな思いがこみ上げて来て、にんまりと笑う。
この景色を堪能しながらの休憩といきたいが、なにせ風が冷たく、しかも強い。
なので、蝶ヶ岳山頂方面へ歩く事30分。そこに建つ蝶ヶ岳ヒュッテへ向かう。
(2010年撮影の蝶ヶ岳ヒュッテと槍ヶ岳)
暖かいココアでも飲みたいところだが、この山小屋は例年10月10日位に閉めるので、物資が無い可能性が高い。
じゃあ、と風を避けれるテント設営地へと向かった。
2010年の秋は俺一人のテン場だった。(この年の涸沢の紅葉は素晴らしかった)
翌2011年の秋は、狭い設営地いっぱいにテントが在るのを見てここを通り過ぎ、安曇野へ下山したっけか―(下山後ホテルが空いてなくて辛かった)
(2011年秋のキャンプ指定地)
2015年の今日は、紅葉のピークも過ぎたからだろうか?
夫婦のテントが一張りだけで、以前テントを張った風裏の場所が空いていたのでそこで休憩。
日差しは強いので風裏は暖かい。
カロリーメイトを二袋(フルーツ&チョコ)に行動食のカシューナッツ&胡桃を食べつつ、汗で濡れた衣類をそこらに広げて乾かした。
後で思えば、この判断は絶妙だった。
濡れたフリースとジオラインのシャツは就寝時にも使用したのだが、このタイミングを逃していたら今晩は凍えていたであろうからだ。
そうこうしている内に、適度な風と日差し、あとは機能性のおかげ(アウトドア用品はここが重要)で衣類はあっと言う間に乾いた。
腹も満ちた事だし、蝶ヶ岳2664mの山頂へ向かう。
―うーん、この景色とも、おさらばか・・・―
―来年は今見ている風景の中を歩きたい―
そんな想いを懐いて下山開始。
(2010年撮影 蝶ヶ岳山頂から見る山小屋となだらかな稜線)
↓↓昨日から蝶ヶ岳山頂までの流れを撮影した動画↓↓
編集無しの動画をつないだ物なので粗さは御勘弁を。
蝶ヶ岳Movie
さあ下山。
蝶ヶ岳から長塀山の尾根伝いに徳沢と至る山道は、かつて登った事がある道。しかし、下山に使うのは初めて。
3時間の下山(しかも傾斜がキツイ)は結構ハードだと理解していた。
3時間登った後だし・・・。
まあ、それでも妖精の池や長塀山までは問題なかった。
あっそうそう。
長塀山頂での休憩中、関西弁の初老の男性に出会い言葉を交わしたのだが、そこで感じたのが
『北アルプスでは、やたら関西の人に出会うな?』って事。
これについて後々思い至ったのは
『関西の人は北アルプスが好きなのだろうか?』(東北の人には出会った事がない)
いや、『関西の人は話好き&フレンドリーだから言葉を交わす確率が高く、印象に残るんじゃないか?』
の二つ!
さて、答えはどちらなのだろう?
さてさて、下山。
実は今回の山旅の前から、左足の親指を傷めており、そこにバイ菌が入り腫れていた。
その為、登山靴を緩めて履いていたのだが、それが下山に祟り、足の裏中や踵にマメが出来てしまった。
おまけに腫れていた指は出血してしまう始末。
こんな事もあって今までで一二を争うキツイ下山になった。
しかしコースタイム的には予定通り、12時30分に徳沢に下山。
足の事もあるので、徳沢にもう一泊る手も考えたのだが、上高地をぶらぶらしたいし、小梨平でキャンプがしたかったのでテントを撤収。
更に2時間ほどの道を歩いて上高地へ向かう。
(足が酷い事になっていたので、なんでも無いこの道のりがきつかった)
15時前に上高地に到着してテント設営。(正直かなり疲れた)
(小梨平の設営料は100円上がって800円になっていた)
痛む足を引きずりつつ河童橋やビジターセンターを中心に散策、日が傾くと風も吹き出し、急に寒くなって来たのでテントへ。
夕食の準備をしていると、毎年小梨平でキャンプをしつつ絵を描いている、あの御老人が声を掛けて来た。
「夜は冷えるよー」
俺はその言葉に笑顔を返しておく。
―俺は雪が降る北アルプスでキャンプした事もあるんだぜ?―
それに、今日のディナーは豪勢!これで今晩はグッスリさ。
『白米二食分』と売店で買ったウインナーをぶち込んだ『おでん』!!さらにコーンポタージュスープつき。
流石に多すぎたディナーに苦戦しつつも、なとか腹に収めて19時に就寝して旅を終えた。
今回の山旅を終えて、今思う事は
「また槍ヶ岳を登りたい。夏の日差しを浴びて縦走がしたい」
うん。来年の夏が待ち遠しい。
なんだか一緒に蝶ヶ岳に登っているような気持ちになれました。
去年は体調がイマイチでかなり凹んでいましたが・・
ALRIGHTさんの写真と丁寧な案内で私もワクワクしていますよ
関西人(私岡山県人・・)は北アルプス大好き。しゃべるの大好き。
人からすぐ声を掛けられるし、人にすぐに声を掛けます
声が大きいから目立つのかも
あ~楽しかったです。
ありがとうございました。
そう言った理由で関西の人の印象が強いんでしょうねー。
今年は表銀座ルートも候補の一つにしています。
どの山どのルートを行くかは、その時の気分次第ですが、またブログに乗せますので待っていて下さい。
レモンパイさんの気持ちを、僅かでも晴れやかに出来たなら幸いです。