サイトウ歯科 院長ブログ

西宮市門戸厄神駅前「サイトウ歯科」の院長が歯科に関する記事を綴っています www.saitodental.jp

学問せなあかん!

2019-06-26 17:40:21 | 歯列矯正

週末は日本成人矯正歯科学会が地元関西の大阪市中央公会堂で行われており参加してきました。

この建物は国指定重要文化財で立派な建物で驚きました。

今から100年ほど前、今度の一万円札の肖像となる渋沢栄一の渡米実業団はアメリカの進んだ産業や文化を視察しましたが、

その時のメンバーの一人、岩本栄之助の寄付によって建てられたそうです。

その岩本栄之助の口癖は「学問せなあかん」だったそうです。

歯科の分野ではまだまだ欧米に比べて遅れている日本、「学問せなあかん」ですね


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歯科治療で大切なのはセンスだ!

2019-06-11 19:15:33 | 歯列矯正

週末は東京へ成人矯正学会のセミナーへ参加していました。今回はMEAWテクニックとそれに伴うレントゲンの分析方法を学んできました。

また、おかげで分析方法と治療技術がまた増えそれに伴い悩みも増えました。

このMEAWテクニックは矯正治療においてなかなか優秀なテクニックです。

しかし残念なことにこのテクニックを使う歯科医師の多くが「MEAWテクニックは抜歯を避けることができる体に優しい矯正治療方法」

といった宣伝を繰り返しおこなっているようで、本家本元の理論が湾曲されているようです。

ジブリの映画「風立ちぬ」でカプローニは「設計で大切なのはセンスだ。センスは時代を先駆ける、技術はその後についてくるんだ」といっていますが同感です。

技術や機械が先にありきだと治療プランを見誤ります。やはり治療プランを確実に立てるセンスに技術や機械がついてくるのが正しい道だと思います。

ちなみに写真は日テレ前のジブリのからくり時計ですが技術や理論ではなくセンスが造形を際立たせているように感じました。

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矯正装置の種類  第7回成人矯正学会認定医プログラム in 東京

2019-05-07 13:00:03 | 歯列矯正

矯正装置には色々種類があります。歯の表面につける装置もあれば裏側につける装置もあります。

また素材も金属やセラミック、ジルコニアなど多種多様でそれぞれの理論にもとづいて設計されています。

その上、最近はやりのマウスピース矯正や部分矯正装置、床矯正装置などもあり患者さんの選択肢は広がってきました。

ただ、矯正装置それぞれに理論に基づいた設計により患者さんのお口の状態によっては向き不向きがあります。

例をあげると、マウスピースで治したいとの希望を持って当院にこられる患者さんでもマウスピースだと不完全な治療になったり治療が長引いたりする可能性があります。

残念ながらすべての矯正装置が同じ結果を出すところまでは現在では到達していません。

なのでそれぞれの装置の利欠点を理解していただいた上で装置を選んでいただくことになります。

治療結果をだしつつ、できるだけ患者さんの希望に沿うように考えていくことが大切だと思います。

今回、東京でのセミナーは中目黒に宿泊したのですが、珈琲好きの私としては以前より気になっているスターバックスリザーブロースタリーに朝食を食べにいってきました。

店全体がが焙煎工場になっており、普通のスターバックスとはメニューも異なります。また、コーヒーの入れ方一つとってもサイフォン、ハンドドリップ、フレンチプレスと自由に選ぶことができます。

こんな感じで患者さんがすべての矯正装置を自由に選ぶことができるようになるといいですね。


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床矯正装置ってなに?

2019-03-11 11:04:56 | 歯列矯正

今日は山田、陳 両先生による床矯正装置のセミナーでした。

乳歯から永久歯に生え変わる時期にいつ矯正治療を始めるかは難しい問題です。

一般的に上顎が飛び出ている上顎前突は遅い時期でもいいと言われています。

それに対して下顎の飛び出ている下顎前突は早期の治療が必要とされています。

また、前歯が噛み合わない開咬という状態や軽い乱杭歯も早期治療が必要です。

そんな時、歯の表面に装置をつけるブラケットシステムはまだ使えないのでいろいろな装置が必要になってきます。

今回はその中でも人気の床矯正装置についての講義でした。

床矯正装置は入れ歯のように取り外しが可能な矯正装置でいろいろな歯並びを治すことができます。

そして、食事のときなどに外すことができるので快適なのですが、逆にあまり使ってもらえないと治療がすすまないどころが害になってしまう可能性もあることが欠点です。

当院でもムーシルドなど床矯正装置を使っていますがそのあたりが心配なので、可能であれば舌側弧線装置や急速拡大装置など取り外しが出来ない装置をなるべく使用しています。

その方が結果がしっかりでるので安心ですね。

マウスピース型の矯正装置のインビザラインも同じですがネットでいいことばかりが宣伝されているので欠点も知っておいていただきたいところです。


写真は築地本願寺で境内にあるカフェでの朝食です。

小皿が18皿あるのは阿弥陀仏が言った「本当に安心できる世界に、命あるものすべてを平等にうまれさせたい」という18番目の一番強い願いから来ているそうです。

誰にも負けないおはこのことを18番といいますがそれもこれが語源だそうです。

「歯科の勉強量だけは負けないようになろう」と思いながら「お寺ごはん」美味しくいただきました。

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歯が生えてこない!

2019-03-11 10:03:49 | 歯列矯正

今週は日本成人矯正歯科学会認定研修プログラムに参加するため東京へ行ってきました。

今回は昭和大学歯学部小児生育歯科学講座の島田教授のお話がありました。

島田先生は永久歯が生えてこない萌出障害の治療に力をいれておられいろいろ興味深い話を聞くことができました。

この永久歯が生えてこないという病気は放置すると、永久歯が生えないだけではなく埋まっている周囲の歯の根を曲げたり、最悪、周りの歯の根を溶かしてダメにしてしまう可能性があります。

しかし、小学校で行われる歯の歯科検診では検査項目が限られておりレントゲンも撮らないため、気づかない間に成人してしまい手遅れになることも多いそうです。

歯の生える時期を正しく知っている歯科医師に診てもらいレントゲンをとることによって萌出障害は見つけることができます。

何事も早期発見早期治療ですね。ちなみに講習会の後は移転後の築地海鮮市場で美味しく海鮮丼をいただきました。


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歯並びを治したい人が増えてる?

2019-01-28 15:19:56 | 歯列矯正

1月の連休は東京へ成人矯正学会のセミナーへ参加していました。

また新しい骨格の分析法を学び新しい視点を得られましたが頭を整理するのが大変です。

それはともかくアメリカの統計ですが歯並びやかみ合わせに問題がある人は人口の3分の2に及ぶそうです。

日本でのアンケート調査でも6割以上の人が歯並びに自信がなく、そのうち6割弱の人が矯正治療を受けたいとのこと。

実際当院への問い合わせも昔に比べて歯列矯正の問い合わせが増えたような気がします。

よく考えたら生活レベルが高く美意識が高い日本人が歯並びが悪くて気にならないわけないですよね。

ところで東京で新型のタクシーに乗ったのですが、背が高く乗り降りしやすい上に黒色でフェンダーミラーだとイギリス調ロンドンタクシーみたいでなんか得した感じがしました。

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矯正の分析方法って多すぎない?

2018-11-14 18:18:38 | 歯列矯正

今月も成人矯正歯科学会のセミナーで東京です。

今回のセミナーでは矯正治療の治療計画の立て方や評価するための考え方と分析方法についての講義でした。

それにしても分析方法が多い!顔の写真、模型、レントゲンそれぞれについてたくさんの分析方法があり、それぞれの考え方があります。

僕自身は20年ほど前に習った分析方法で治療をしていたのですが、聞いているとなるほど他の分析方法にも色々利点があるようで勉強になります。

ただ、いろんな分析を行うと話がどんどん複雑になってきて治療計画を立てるのが難しくなるような気が、、、、セミナーのあと食事に丸の内へ行くとすっかりクリスマスになっていました。

今年ももう少しですね

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変えてはいけないものを残しつつ変わっていく矯正治療の進化!

2018-10-16 15:29:05 | 歯列矯正

日曜、月曜と東京へ成人矯正学会のセミナーへ参加してきました。

今回もいろいろ学んできましたがインプラントや矯正治療に限らず歯科治療の考え方に大きな変化が起きてます。

そもそも歯科治療とは治療後お口の機能が長く維持できるように考えられていますが、

主役の患者さんはそれよりも審美、美容、コスト、スピード、快適性などを求めていることが多く治療形態もそれに合わせたものに変わってきました。

しかし基礎理論を大切にしながら、患者さんのニーズに答えていくといった感じに変わってきています。

その変えるという部分がとても難しい!変えていいところと変えてはいけない部分の線引きが難しい!

考えすぎて疲れたので夜の皇居の周りをランニングしてきました。オリンピックに向け街はどんどん綺麗になっていきますが、

都市開発も変えてはいけない部分を残しつつ開発が進んでいるのをみるとどんな分野も同じ悩みを抱えているような気がします。

「てんぷら 天喜代」でアナゴのスカイツリーを満喫して撤収です。


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永久歯って何本いるの?

2018-09-22 17:19:48 | 歯列矯正

9月に入って成人矯正学会認定医プログラムが始まりました。

今回は第一回で総論でした。30年あまり矯正治療に携わってそれなりに勉強をしてきたのですが、もう一度知識を整理することと、

最新の治療技術を身につけて患者様に還元するため2年間ほど休みが不規則になりますがお許しください。

今回の講義の中で100年前に矯正する時に抜歯するかしないかで論争があり結局抜歯しなければ無理に歯を並べてもまた歯並びが安定せずに

壊れてしまう症例がでてきたため歯をぬいたほうがいい方は抜いた方がいいと結論がでているというお話がありました。

加えて、哺乳類はもともと44本永久歯があり、現在の32本まで進化の過程で歯が減ってきているので顎のサイズが進化に伴って小さくなっているのに

歯の本数を無理に並べる方が問題であるという話がありました。

それらを根拠にして抜歯が必要な患者さんに対して説明してあげてくださいとのことでした。

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歯を抜いて矯正するか?抜かずに矯正するか?

2018-06-26 19:09:15 | 歯列矯正

日曜日は第26回成人矯正歯科学会に参加するため東京まで日帰り弾丸ツアーです。 

今回学会で一番興味深かった講演は昭和大学歯学部歯科矯正学講座の槇教授の基調講演でちょっと感動しました。

特に「抜歯するよりは拡大や遠心移動をもちいるべき?」というテーマについて、「最近矯正治療を行う際、歯を抜かずにならべる手法が流行っていますが

長期で見るといろいろ弊害がでてきています」と実際に歯が骨から飛び出てきたケースなどを紹介されていました。

歯を抜かずに歯列矯正するリスクについていつも患者さんに説明しているのですが、矯正の大学教授が「抜いた方がいい場合がある!」いった発言をしていただけるとそのモヤモヤがスッキリ晴れます。

というのも結構「歯を抜かずに矯正できませんか?」という問い合わせが患者さんよりあり、「歯を抜いた方がいい場合がある!」というと

そこでもう「この先生は良い歯を抜く悪い先生だ!」みたいなことを言われます(笑)

それでも歯を抜いた方が治療結果がいい患者さんに抜かずに矯正すると将来的に歯周病のリスクが高くなる可能性を患者さんに説明してきましたが、

それをしっかり大学教授がデータの裏付けを元に声を大にしていって発言していただけると自信をもって「歯を抜いて矯正した方がいいですよ!」と言えます。

もちろん歯を抜かなくても治せる患者さんは抜かないのは当たり前です。

でも歯を抜かないことが目的になって将来歯が抜けてしまっては本末転倒です。

あくまでも最新のエビデンスを元にケースバイケースでしっかりとした診断を行い治療方針をたてることが大切なことにはかわりありません。

ちなみに空港でANAのC3POバージョンの機体を見かけました。映画ハンソロを見に行かないと、、、

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