サイトウ歯科 院長ブログ

西宮市門戸厄神駅前「サイトウ歯科」の院長が歯科に関する記事を綴っています www.saitodental.jp

日本口腔インプラント学会専門医の更新の意味

2009-06-23 09:26:49 | インプラント治療
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日本口腔インプラント学会の専門医の認定証が届きました。

この学会は日本で最大の歯科学会組織であり、インプラントの学会の中でも唯一、社団法人を取得した正式な学会です。

ところが、日本にはいろんな学会のインプラント専門医が多く存在し、患者さんにはどの学会の専門医でも見分けはつきません。

患者さんにアピールするだけであれば「インプラントを専門にしています」だけでも区別はつきません。

ただ、もともとインプラント専門医の資格取得の目的は、より高度な知識や技術を身つけ、それを維持することが目的ですから簡単に取得できるような専門医では意味がありません。

日本口腔インプラント学会の専門医は取得するのに論文製作、筆記試験、インプラントの指導医による口頭試問、症例報告や学会発表の必要がある上に5年ごとに更新の必要があるので絶えず勉強の必要があります。

それと一番大切なのは症例報告の際に「インプラント治療後3年後のレントゲン」が必要なことです。実はインプラントは悪くなっても患者さんに自覚症状がでることがほとんどありません。悪くなっても10年程症状がでないことは珍しくありません

しかし、学会に提出した「インプラント治療後3年後のレントゲン」はインプラントをしている他の歯科医に評価されるわけですからごまかすことはできません。

そして「インプラント治療後3年後のレントゲン」でインプラントの周囲の骨が安定していればかなりの期間、そのインプラントが患者さんのお口の中で安定して機能すると予測できます。

こういった治療の客観的な評価体制がとても大切であり、インプラント専門医だけでなく、あるいは歯科医師免許自体も更新制にしてそれぞれの歯科医師の技術レベルの評価が今の歯科界にまず必要ではないかと考える今日この頃です。



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