前回の続きです
次に技術面での話です
安易にインプラントをやりたがるのは、歯科医師にとって「手っ取り早く稼げる方法」だからだ。という発言についてですが
安易にインプラントができるならなぜ歯医者はみなインプラント治療をしないのでしょうか?
そんなに簡単な治療ならなぜ普通の治療にならないのでしょうか?
それは歯科医にとってインプラント治療が「手っ取り早く稼げる方法」ではないからです
インプラント治療を患者さんに提供するにあたって患者さんの全身的、局所的な状態の把握、そして手術時に偶発症が発生した時の対処方法の準備
設備の充実、手術の介助にあたるスタッフの教育、そしてなによりも治療技術の獲得のための勉強が必要となります
今や歯科医師国家試験でもインプラントの問題が出題され、かなりの勉強が必要です
インプラント治療をクリニックに導入しようとする開業医の先生は日頃の診療以外に学会やセミナーに休日返上で自腹で参加して勉強しなければいけません
そして最新の技術を維持するにはそれを続けなければいけません
「手っ取り早く」インプラント治療ができると発言している歯科医師はインプラント治療に関する知識が全くないという裏返しです
まあ「手っ取り早く」インプラント治療して失敗している先生もいることはいるのですが、
少なくとも学会で専門医取得、あるいは取得しようとしている先生はそうではありません
また、学会ではインプラント治療レベルの向上のために勉強だけでなく学会の運営や雑用にほぼ無休で奉仕してくれる先生方もたくさんおられます
患者さんのお口の健康、そして安心、安全なインプラント治療を提供するためにがんばっている多くの先生に対して
安易にインプラントをやりたがるのは、歯科医師にとって「手っ取り早く稼げる方法」だからだ。という発言した先生には謝罪が必要です
その3に続く、、、、