そしていつもの「抜かない治療」のお話です
「必要もないのに、インプラントを勧める歯科医師が少なくない。特にコロナ禍になって、その傾向が強まっているんです」
「まだ十分に使える歯を抜いてまで行う治療ではないと考えている」
こういった話は歯を抜きたくない患者さんの心につけ込むことは可能ですがこれは論理のすり替えです
インプラントをしない先生=歯を残すことを考えている VS インプラントをする先生=歯を必要ないのに抜く という構図を作り上げていますが
インプラント治療をしっかり学べばわかることですが、インプラントの弱点として天然の歯のように噛んだ感じがないため天然の歯に比べて
大きな噛む力がかかってしまう可能性があります
そのためなるべく残せる歯は残してインプラントに強い力がかからないようにするのがセオリーです
インプラントで残りの歯の負担を減らして歯を守り、残りの歯でインプラントに過大な力がかからないようにしてインプラントを守る
これが基本です
また、インプラント学会ではインプラント治療と他の治療の提案は必ず勧めるように指導しており、治療方針を決めるのは基本患者さんです
そしてなによりも「極力、歯を抜かない治療」といった先生のところに長期間通って抜くべく歯を保存することによって歯の周囲の骨が溶けてしまい
インプラントどころか義歯さえも安定しなくて困っている患者さんや、むやみに歯を残してその膿が全身に回って掌蹠膿疱症など他の病気になってしまった患者さんも
実際におられます
今は抜歯するかしないかの基準も、インプラント治療の適応も学会で治療指針が作られて学会に参加している歯科医師はその治療指針にそって治療をしています
当然、大学病院でも抜歯もしますし、保険が効かない治療を勧めますし、治療に何年もかかることがあります
他の歯医者で抜いた方がいいと言われた歯を残せます、うちは保険で治療できます、うちは短期間で治せますと言えば
一部の患者さんの評判は上がり患者さんは集まってくるでしょう
それこそ患者を集めるのに腐心して"貧すれば鈍する"状態になっていないでしょうか?
その4に続く、、、