酒と女と・・・
酒を飲むときはたゞ酒のみを味はいたい、女を恋するときはたゞ女のみを愛したい。アルコールとか恋愛とかいふことを考へたくない。飲酒の社会に及ぼす害毒とか、色情の人生に於ける意義とかいふことを考へたくない。何事も忘れ、何物をもすてゝ――酒をいふもの、女性といふものを考へずして、たゞ味はひたい、たゞ愛したい。」
《明治44年雑誌「青年」(夜長ノート)》
酒を飲むときはたゞ酒のみを味はいたい、女を恋するときはたゞ女のみを愛したい。アルコールとか恋愛とかいふことを考へたくない。飲酒の社会に及ぼす害毒とか、色情の人生に於ける意義とかいふことを考へたくない。何事も忘れ、何物をもすてゝ――酒をいふもの、女性といふものを考へずして、たゞ味はひたい、たゞ愛したい。」
《明治44年雑誌「青年」(夜長ノート)》