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石田波郷・「波郷句自解」(三十二)(三十三)      高橋透水

2014年10月31日 | 俳句・短歌・評論・俳句誌・俳句の歴史
女来と帯纏き出づる百日紅       波郷

女がはつきりしないが、この句では必要がない。然しこの「女」といふ語調
は相当放恣だ。真夏の男臭さが、中年のどぎつさではなく、矢張り若々しい
身振りを失つてゐない。


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 夏すでに兄妹懈く叱り合ふ      波郷

昭和十五年。やうやく暑気が身心を懈怠に陥れる頃、口数の少い兄妹が互に
何かを叱り合ふ、兄妹、親子、夫婦等でなければ出来ぬことであらう。


「波郷句自解―無用のことながら―」(有)梁塵社 より


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1 コメント

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Unknown (輸那括絲子)
2014-11-01 00:27:41
読者登録していただき有難うございます。

女来と帯纏き出づる百日紅    波郷

百日紅…猿はどうしても牡でしょうね。
おんなく…でも意味は通じるし、
にょきっと…波郷ならやっぱりコチラでしょうか。(-.-)
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