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欧米系の品種が融合 大人気の「シャインマスカット」

2023-10-08 22:46:15 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では、大粒で糖度や香りに優れ、巨峰を親にもつ「ピオーネ」を取り上げた。
今週は、巨峰、ピオーネと並ぶ、日本の代表的なぶどうとなった「シャインマスカット」を紹介したい。


【写真】黄緑色の果皮が美しい「シャインマスカット」

シャインマスカットは「安芸津21号」と「白南」を交配し育成。2006年に品種登録された歴史の浅いぶどうである。

安芸津21号はアメリカ系の品種である「スチューベン」と、ヨーロッパ系の品種である「マスカット・オブ・アレキサンドリア」を交配したもの。
一方、白南はヨーロッパ系の「カッタクルガン」と「甲斐路」を交配したもので、いずれも、アメリカ系とヨーロッパ系の品種の組み合わせから生まれている。

一般的に、アメリカ系は弾力があり噛み切りにくい肉質でフォクシー香と呼ばれる特有の香りがあり、ヨーロッパ系は柔らかく噛み切りやすい肉質でマスカット香と呼ばれる香りがある。

果肉は大きく楕円形をしており、果皮の色は黄緑色で皮は薄いが、果肉と密着しているため剥きづらい。ジベレリン処理により種なしになっているものが多いため、皮ごと食べることができる。

食してみると、張りのある皮によるパリッとした食感があり、果肉は非常に甘くジューシー。酸味は控えめで、マスカットに近い香りがする。

農水省統計(2020年産)によると、全国の栽培面積は2281haで、巨峰に次ぐ2番目。
主な生産地は、第1位が長野県(640ha)、第2位が山梨県(609ha)、第3位が山形県(227ha)となっている。和歌山県でも栽培されており、面積は12haとなっている。

ハウス栽培のものは6月下旬から出荷が始まり8月下旬まで。露地栽培のものは8月上旬から10月上旬まで楽しめる。
栽培面積が拡大し、以前よりも手頃に購入できるように。ぜひ、味わってみてほしい。

(次田尚弘/和歌山市)

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