暦の上では秋を迎えたが、「この夏一番の暑さ」という言葉が日々更新される猛暑の日々が続いている。
故郷や行楽地でお盆休みを過ごすという方も多いだろう。
お墓参り、レジャーなど、外で体を動かす機会が増える時期、熱中症対策が欠かせない。
熱中症は症状の程度により大きく3段階に分けれらるという。
急激な水分不足と血圧低下による「熱疲労」。
水を飲んでいても塩分を補給しないことで筋肉に痛みを伴うけいれんが起こる「熱けいれん」。
これらの症状を超え体温を調整する中枢機能が麻痺し体温が40度を超えるなどする「熱射病」。
お茶や水を飲んでいても塩分摂取ができず、それを防ぐためにスポーツドリンクが有効であることは言うまでもないが、口に合わないなど、馴染みがない方もおられるだろう。
おすすめしたいのが梅干と麦茶の組み合わせ。
【写真】フルーツ感覚で食べられる、はちみつ仕立ての梅干
梅干の酸っぱさにあるクエン酸と、麦茶に含まれるミネラルが熱中症予防に有効。
梅干1個に対し麦茶500ミリリットルで、塩分摂取の目安となる水分の0.1%~0.2%の塩分量になる。
食事の際や休憩時間に摂取することでスポーツドリンクと同等の効果を発揮できる、和歌山ならではの熱中症対策だ。
この夏も、みなべ町と町内の梅農家、加工業者が協力し、熱中症対策や疲労回復に役立ててもらおうと、高校野球和歌山大会に出場の全チームと高野連スタッフに梅干を贈り、梅とスポーツを結びつけた取り組みを推進。
加工業者の工夫で、はちみつ仕立てやフルーツ感覚で楽しめる梅干など、幅広い年代に受け入れられるラインナップも充実。
猛暑を乗り切る、和歌山発の熱中症対策を試していただき、広めてほしい。
(次田尚弘/和歌山)