旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

大人のたしなみ 新改商店@青森

2021-02-20 | 大人のたしなみ

いわゆる「立ち飲み屋」はガード下や雑居ビルの片隅で営業している店が多い。
最近は女性ひとりでも格好良く立てるお洒落な店が増えたのも確かだけれど、
いずれにせよ大都市にある飲み方。地方都市では経済成長により「角打ち」が
廃れてからこっち「立ち飲み屋」は希少な存在だ。
おそらく青森市で唯一軒の立ち飲みであろう「新改商店」は乾物屋さんが経営している。
酒屋が酒とつまみ(乾き物や缶詰など)を売って、店の一角で飲食させる「角打ち」に対し
乾物屋が自社製品(つまみ)のアンテナショップ的に酒も提供してしまおうなんて、
おっお~っと「掟破りの逆ラリアット」みたいなアイディアに感心してしまう。
浮かび上がる看板には "想い出づくり海峡するめ" だって。なるほど納得なのだ。

御託を並べるのはこれ位にして、男は渋くサッポロの "赤星" からはじめる。
アテは "ハムカツ" と "マカロニサラダ"、前者は冷凍ものだけど、後者は美味しかった。

隣のご常連さんのアテが気になって、気さくなママに "厚揚げ焼き" をお願いする。
カリカリの厚揚げにたっぷりの削り節、ネギ、生姜をのせ、ポン酢をかけて美味しい。 
地酒は西田酒造店(むしろ田酒が有名)の "喜久泉"、すっきりした吟醸造りを味わう。 

おでんは青森風?とたずねると「ごめんなさい、うちは関東風」とママさん。
いえいえ構いません。大根、厚揚げ、たまご、ロールキャベツと出汁が浸み込んでいる。
合わせる "稲村屋" は青森県産米「華吹雪」で醸した辛口で旨みのある特別純米酒だ。 
蔵元の鳴海酒造店(黒石市)へは、弘南鉄道を潰した2017年の夏に訪ねている。
そういえば1月30日のOAで六角精児さんも訪ねていた。
すっかり日が暮れて17:00、でもこのあとの "はやぶさ" に乗れば21時前には帰れる。
おっと、(自社製品の)乾き物やら生珍味は食べなかったな、ママさんごめんなさい。

<40年前に街で流れたPOPS >
Modern Girl / Sheena Easton 1981