思い出したように訪ねたくなるのが「ぎんねこ」という老舗の蕎麦屋さん。
県庁まで続く石畳の小路、向かい側はタイル張りの床屋さん、
その向こうに銭湯があって、昭和風情の趣のある一帯となっている。
暑い日の人気メニューは “冷やし月見”、シャキッとレタス、ワカメにトマトがのって賑やかだね。
お皿を傾けて山葵を汁に溶くのももどかしく大掴みに啜る。後半は半熟玉子を割ってこれまた美味しい。
客層はYシャツ姿は稀で、ビジネスカジュアルともいえない軽装の方が大半を占める。
古くからの商店街の旦那衆かご隠居ってところだろうか。
暑いからこそスパイスの効いた “カレーライス” は食べたい。
出汁の効いた蕎麦屋さんのカレーって好きなんだよね。昔ながらのポークカレーが旨い。
そしてボクの基本は “大ざる”、刻み海苔を絡めてやや甘の汁にサッと浸してズズッと啜る。美味しい。
年季が入っているけどよく磨かれた漆のせいろにお店の歴史と誇りを感じる。
ただいま「ぎんねこ」は8日間のお盆休み中、お休みが明けたら何を食べようか。
“冷やしたぬき” か “かつカレー” かな。お盆明けが楽しみな “真夏のぎんね” こなのだ。
<40年前に街で流れたJ-POP>
家路 / 岩崎宏美 1983