旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

夕暮れ東京散歩Ⅷ 新宿にて 都営新宿線を完乗!

2019-01-25 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 都営新宿線は東大島と船堀の間で地上に姿を現す。多分荒川を渡河するためと思う。
久しぶりに陽を浴びて、都営の車両も京王から乗り入れてきた車両も眩しそうだ。

本八幡駅は、京成本線と国道14号線それに総武本線を串刺すように地下空間に在る。
今回はここから新宿へと、都営新宿線を折り返す。

銀色に鮮やかな黄緑のラインをひいた新宿線の車両は、ちょうど15:00発、急行の笹塚行き。
なんと新宿線は地下鉄には珍しく急行を走らせている。
いくつかの駅に退避線が設けられていて、各駅停車を2本も追い抜いて行くのだ。

岩本町駅は国道4号線の下、地上に出ると和泉橋の下を神田川が流れている。
お茶の水の谷を流れてきた神田川は、この1キロ先で隅田川に注ぎその旅を終える。 

新宿線はここから靖国通り(都道302号線)の下を西へと進む。
古本屋とスキーショップが並ぶ神保町に停まると次は大きな鳥居が建つ九段下に滑り込む。 

 九段下の駅をおりて坂道を、人の流れ追い越して行けば、
              黄昏時雲は赤く焼け落ちて、屋根の上に光る玉ねぎ。

 北の丸公園から歩道橋で通りを渡ると靖國神社の参道が夕陽に延びている。
大村益次郎を見上げて神門を潜ると拝殿に行き当る。今ここに平穏があることに感謝。

 

新宿線は九段下から靖国通りをさらに西進、市ヶ谷そして曙橋と停まる。
曙橋の南側には魅惑的なオトナの街・荒木町が広がる。でも週末は休みの街だからパス。 

本八幡から新宿まで、各駅停車で35~40分、急行で29分の都営新宿線の短い旅が終わる。
乗務員を交替して京王線を橋本まで走り抜ける電車を見送る。 

 新宿四丁目の雑居ビルを見上げると「信州炉端」の文字、故郷の味はあるだろうか。

 

 先ずは "七笑 辛口純米酒"、木曽福島の酒だね。あれっラベルが変わっている。
コクとキレのある豪快な酒は肴を択ばない。"野菜焼き" は長芋にバターの味付けが旨い。 

 

"トマトおでん" と "白菜煮" は、出し汁が利いてサッパりと美味。
名物 "山賊焼き" は大根おろしとエノキをのせて、カラッと揚がった鶏にポン酢が良い。 

 

"夜明け前 辰の吟" はホタルの町・辰野の蔵、山田錦を醸したなめらかな吟醸香の酒。
こちらの信州郷土料理は松本平の味だね。生まれ育った善光寺平のとは趣がちがう。
それでも旨い酒肴を愉しんだ都営新宿線の夕暮れ散歩、中天には満月が浮かんでいる。

東京都交通局・新宿線 本八幡~新宿 23.5km 完乗 

大きな玉ねぎの下で / 爆風スランプ



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