古いモルタル壁のバラック酒場が残る美久仁小路の入口に「酒場ずぼら」がある。
この横丁の雰囲気も、この店の名前も、呑み人にはどストライク。
でも、6〜7人が肩寄せ合うように呑む狭いL字のカウンターに、初めての訪問はランチなのだ。
刺身や焼魚、チキンカツ、鶏唐は、日が暮れてからアテで頼めば良いから、ちょっと変わり種を択ぶ。
目の前で豚肉を炒めるフライパン、いい頃合いでパックから一掴みの橙色が投入されると
パッと酸っぱい匂いが広がった。ほどなく “豚キムチ” の皿がカウンターを越えてきた。
キムチの旨味と辛味が豚肉によぉく絡んで、温かいごはんにのせて美味しい。
二つの小鉢に、とうふ、ワカメ、シジミから択べる味噌汁が嬉しいね。
今度は、直ぐ後のサッシがカタカタ鳴るような寒い夜、焼酎のお湯割でも呑みに来ましょうか。
ご馳走さまでした。
<40年前に街で流れたJ-POP>
十人十色 / 大江千里 1984