脇差 見龍子壽幸
脇差 見龍子壽幸天保十三年
一尺五寸六分 反り三分六厘。脇差としては身幅が尋常で、反りも適度について扱い易いと思われるが、天保頃だから戦のあった時代の作ではない。だから出来が悪いのかと言うとそうではない。斬れ味も優れている。この一門は備前伝を突き詰めており、匂口の柔らかく明るい丁子出来の刃文を、小板目鍛えの地鉄に焼施す作を専らとしている。互の目が拳状に三つ四つと連なって繰り返す態が良く知られており、本作も、互の目丁子は比較的大模様にはならないが、小丁子の連続して小足が盛んに入る華やかな出来となっている。精良な地鉄を、さらに丁寧に鍛えて無地風に仕立てるのも、この時代の特徴でありまたこの派の特徴。
脇差 見龍子壽幸天保十三年
一尺五寸六分 反り三分六厘。脇差としては身幅が尋常で、反りも適度について扱い易いと思われるが、天保頃だから戦のあった時代の作ではない。だから出来が悪いのかと言うとそうではない。斬れ味も優れている。この一門は備前伝を突き詰めており、匂口の柔らかく明るい丁子出来の刃文を、小板目鍛えの地鉄に焼施す作を専らとしている。互の目が拳状に三つ四つと連なって繰り返す態が良く知られており、本作も、互の目丁子は比較的大模様にはならないが、小丁子の連続して小足が盛んに入る華やかな出来となっている。精良な地鉄を、さらに丁寧に鍛えて無地風に仕立てるのも、この時代の特徴でありまたこの派の特徴。