脇差 長舩家助

脇差 長舩家助應永二十六年
応永備前の一。特に地鉄が詰んで綺麗だが、単に綺麗と言うのではなく、映りが霞のように立ち込めるその中に杢肌がうっすらと浮かび上がり、流れるような景色を生み出している。これが鉄を鍛えた結果なのか、単純な作業の結果なのかと疑いたくなる、何か、生き物のような、生命の存在をも疑いたくなる出来である。備前物の中でも最も美しい地鉄の時代が応永頃と良く言われる所以である。刃文は腰開き互の目に小丁子交じり。匂主調の柔らか味のある焼刃は足が柔らかく射し、これにほつれかかり、淡い砂流しがかかる。帽子は乱れ込んで先小丸に返る。


脇差 長舩家助應永二十六年
応永備前の一。特に地鉄が詰んで綺麗だが、単に綺麗と言うのではなく、映りが霞のように立ち込めるその中に杢肌がうっすらと浮かび上がり、流れるような景色を生み出している。これが鉄を鍛えた結果なのか、単純な作業の結果なのかと疑いたくなる、何か、生き物のような、生命の存在をも疑いたくなる出来である。備前物の中でも最も美しい地鉄の時代が応永頃と良く言われる所以である。刃文は腰開き互の目に小丁子交じり。匂主調の柔らか味のある焼刃は足が柔らかく射し、これにほつれかかり、淡い砂流しがかかる。帽子は乱れ込んで先小丸に返る。


