刀 長舩忠光

刀 長舩忠光文明十八年
一寸ほどの区送りで二尺一寸強。反り六分。室町時代中頃の刀の一典型である。身幅はさほど広くなく、重ねを厚くして樋を掻いている。これも、この時代の高級武将の持ち物として多くみられる造り込みである。地鉄は、良く詰んで小板目風にも感じられる杢目交じりの板目肌で、微細な地沸が付いて映りが立ち、繊細な地景が肌目を綺麗に際立たせる。刃文は逆がかった互の目丁子。帽子は乱れ込んで返る。匂出来の焼刃は、明るく、柔らか味のある匂の足が射し、刃境には繊細なほつれが掛かっている。帽子が乱れ込んで、指表は二重刃状となる。忠光は直刃を得意とした名工だが、このような互の目丁子出来においても優れた作品を遺している。


刀 長舩忠光文明十八年
一寸ほどの区送りで二尺一寸強。反り六分。室町時代中頃の刀の一典型である。身幅はさほど広くなく、重ねを厚くして樋を掻いている。これも、この時代の高級武将の持ち物として多くみられる造り込みである。地鉄は、良く詰んで小板目風にも感じられる杢目交じりの板目肌で、微細な地沸が付いて映りが立ち、繊細な地景が肌目を綺麗に際立たせる。刃文は逆がかった互の目丁子。帽子は乱れ込んで返る。匂出来の焼刃は、明るく、柔らか味のある匂の足が射し、刃境には繊細なほつれが掛かっている。帽子が乱れ込んで、指表は二重刃状となる。忠光は直刃を得意とした名工だが、このような互の目丁子出来においても優れた作品を遺している。


