つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

「たばこ増税」、サラリーマン受難の秋・・・

2010-09-29 | お気の毒です
 10月1日からたばこが値上げされる。それも1箱110~140円という大幅な値上げで、愛煙家にとっては秋の冷え込みとともに、さぞや懐も寒くなるだろうとご同情申し上げる。
 先日のニュースで、たばこ店やコンビニトアなどでまとめ買いする様子が放送されていたが、中には300カートン・90万円をまとめ買いした人もいたという。また、街頭でマイクを向けられたサラリーマンの中には、昼食代や小遣いをやりくりしてひねり出すという人もいたが、その涙ぐましい努力がいつまで続けられるか。1日110円をひねり出そうと思えば、並大抵の苦労ではあるまい。

 ロッテが9月7日に発表した「たばこ増税に対する意向アンケート」の結果によると、たばこ増税を機に「禁煙する」と答えたのは全体の27.6%、「喫煙の本数を今より少し減らす」は31.3%、「半分に減らす」8.1%、「3分の1に減らす」2.8%。これに対し、「禁煙も減煙もしない」と答えたのは9.5%だったそうである。何らかの形で本数を減らすという人が約42%。だがこの人たちはニコチンの恐ろしさを知らないのではないか。
 ある専門誌に、「ニコチンは、本来人間の体内にあって、大脳や自律神経系の神経伝達物質として重要な働きをしています。しかし、喫煙によって体内に入ったニコチンは、脳に化学的変化を引き起こし、ニコチンを補給しないと本来の正常な機能が営めない状態にしてしまうのです。タバコを吸うと、「集中力が高まる」・「気分が落ち着く」・「ストレス解消になる」と感じておられる方は多いと思います。このタバコの効用感こそ、ニコチン依存症に陥っている証なのです。」とあった。
 また、喫煙本数を減らすことは、たとえ周囲の協力があってもなかなか困難だという。私にも経験があるが、喫煙本数を減らせるくらいなら禁煙できると思う。私がたばこを始めたのは「痩せられる」という一言がきっかけで、喫煙歴は30年以上。禁煙してからすでに15年以上も経つのに、今でも時々、吸いたい欲求に駆られることがあり、喫煙で摂取されたニコチンはそうたやすくは抜けないということがわかる。そして、私が50歳過ぎてぜんそくを発症したのも、多分に喫煙が原因ではないかと思っている。
 ぜんそく発作での入院は40日以上が2回、20日ほどが1回。おかしなもので入院中は人が目の前でたばこを吸っても何ともない。ところが退院して家に帰ると、まずたばこが頭に浮かび、手が出てしまう。40日間の禁煙は何だったのか、その1本で元の木阿弥となり、体に悪いと「分かっちゃあーいるけど止められない」のである。
 ぜんそく発作の苦しみに耐え切れなくなって禁煙を始めたのだが、体調がいいときには吸いたくてたまらなくなる。そこで1本くらいならという誘惑に負けるともう終わりで、それをどこまで我慢できるか、要するに自分との戦いなのである。

 最近、禁煙外来を訪れる人が多いという。聞くところによると、一般的な禁煙治療では、8~12週間に5回の診察を受ける。禁煙補助薬を含めた自己負担額は1万2千~1万8千円程度。値上げ後のたばこのほとんどは1箱400円以上となるため、1日に1箱ペースの喫煙者なら1カ月分のたばこ代程度で収まるというのである。
 しかし、これですべての人が禁煙に成功するとは限らないそうで、治療を始めてもたばこの誘惑との戦いは続くそうである。ただ、我慢の度合いが比較的楽だというだけで、ここで負けてしまう人もいるという。治療さえすれば禁煙できるのではなく、やはり自分との戦いで、それに打ち勝つ意志が強くなければならないのである。
 先日、遊びにきた親友がいうには、同僚(私にとっては元同僚)の2人の営業マンが、少し前から禁煙治療を始めたという。が、2人とも2回目の治療を受けずして中止、「もう絶対に禁煙はしない」と息巻いているという。が、あの2人には到底無理だと思うから、別段、驚きもしない。今度、彼らが電話してきたら思いっきり笑ってやろうっと…。   
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6 コメント

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禁煙 (おくだっち)
2010-09-30 08:29:29
私は、長男が小児喘息が出た時、家で吸わなくても体に染み付いた臭いだけで喘息の発作が出ることがあったので吸うのを止めました。

それまで、日にロングピースを2箱吸っていたので止めるのは苦しかったですが、事情が事情だけに簡単に止めれた方ではないでしょうか。

止めてからもう30年程になりますが、今では、他人のタバコの煙がとても煙たく鬱陶しく感じます。
私も吸っていた頃は、周りにかなり迷惑をかけていたのですねぇ。
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Unknown (オールドレディー)
2010-09-30 09:59:05
♠おくだっちさま
私も今はたばこの煙がとてもいやだと思うようになりました。自分が吸っていた間は、周囲の人はこれに耐えていたのでしょうね。

現在は全面禁煙という施設が増えて、たばこ吸いの肩身の狭いこと、お国の産業だった頃とは大違いですね。
いっそのことたばこ販売を止めたらいいのに、それだと税収減になって困るのだそうです。が、厚労省は禁煙を進め、財務省は税収を当てにする、これっておかしいですね。
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禁煙・・ (千菊丸)
2010-09-30 13:47:38
オールドレディ様、お久しぶりです。
わたしは非喫煙者ですが、父がヘビースモーカーです。
受動喫煙の危険性が明らかになっている中、全面禁煙の施設が広がりつつあることで、父がいつか禁煙してくれればいいなと、思っておりますが、これは父本人の問題なので、難しいです。

ただ、喫煙は百害あって一利なし、ということはよく知っていますから、わたしは一生煙草を吸いません。
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Unknown (オールドレディー)
2010-09-30 16:29:37
♠千菊丸さま
お父様がヘビースモーカーだったら、あなたも少しは煙を吸ってるかもしれませんね。

最近のお父さんたちはベランダで吸ったり、換気扇の下で吸ったり、涙ぐましい努力をしているようですが、なんだかかわいそうな気もします。
でも、一口に禁煙と言っても簡単ではありませんから、楽しみを奪うような無理強いはできませんね。

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禁煙かー (みそ猫堂)
2010-10-03 16:57:41
私も愛煙家の一人として、今回の値上げにはほとほと参っています。

で、「本数を減らす」事にしました。
数年前に一ヶ月で禁煙に失敗した経験から、無理はしない事にしたおのです。

もともと、一日の喫煙数は10本程度なのですが、それを半分にするつもりです。


ただですね~、「喫煙者=悪」みたいな最近の風潮にはどうも納得出来ません。

もちろん、ポイ捨てなどのマナーの悪い喫煙者は、みそ猫堂も大嫌いですが、
以前、屋外の禁煙エリアでも無い場所で吸っている時に、後から来た小娘がわざわざ風下に来て迷惑そうに手をパタパタあおいだのには腹がたちました。


タバコに限らず、自分と違う生活習慣や、価値観を持っているというだけで敵対視するような考え方は、とても危険だと思います。
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Unknown (オールドレディー)
2010-10-04 09:35:08
♠みそ猫堂さま
大変ですネエ。本当に最近は肩身がせまい思いをしている方が多いようで…。
私も10本くらいしか吸っていませんでしたが、本数を減らすというのはむずかしかったですね。

それでもぜん息さえなかったら止めていたかどうか、好きなことをセーブしてまで長生きしたくないという主義なので、きっと禁煙してなかったと思います。
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