いろはにぴあの(Ver.4)

音楽、ピアノ、自然大好き!

トリオコンサート

2019-10-05 | ピアノ、音楽

 ブログ更新、また久しぶりのような気がする。演奏会レポときたら一年以上書いていない気がする。すっかり勘が鈍ってしまったけれども、ちょっと重い腰を上げることにした。

 サックスフォーン、ヴァイオリン、ピアノのトリオの演奏会に行ってきた。会場はとある教会。

演奏者は、サックスフォーン:山川寛子、ヴァイオリン:石上真由子、ピアノ:渡邊智道

プログラムは

 全曲初めて聴いた曲ばかりだったけれど、名手たちの演奏のおかげで幸せな出逢いを果たせた。

 ブッシュ作曲ヴァイオリンとサクソフォンの為の組曲、作曲家のブッシュはプログラムによるとルドルフ・ゼルキンと長年共演を重ねてきた19世紀末から20世紀初めの名ヴァイオリニスト。近代の曲でありながら、前奏曲、サラバンド、ガヴォット、ジーグという、バロック時代の組曲のタイトル。ヴァイオリンとサックスの音の掛け合い、生き生きとした躍動感にあふれていて聴いていて楽しく心地よかった。どことなく、バッハの無伴奏チェロ組曲も連想した。

 ドビュッシー作曲アルトサクソフォンとオーケストラの為の狂詩曲。聴力の低下を防ぐためにサクソフォンを習い始めた高名な外科医の夫人が、フランスの複数の作曲家に注文した作品のうちの一つ。ドビュッシーが作曲した唯一のサクソフォンの為の作品。出だしのピアノのきらりとした響きからたちまち神秘的な雰囲気に。その後もドビュッシーならではの二つの楽器の妙なるハーモニーに引き込まれながら聴き入った。

 ルクー作曲ヴァイオリン・ソナタト長調。フランクの薫陶を受けた最後の作曲家。フランクのヴァイオリンソナタに似ているかな、と思いながら聴き始めたのだけど、一概にはそうとも言えない感じ。スケールが大きくみずみずしくて生命力豊かな、そして情熱を感じる音楽だった。生き生きとした第1、第3楽章に挟まれた緩徐楽章の第2楽章の、深く含蓄に溢れた、永遠に続きそうな世界に、すっかり心奪われた。演奏だけ続いたまま、時が止まってくれたらよいのに、終わってほしくないと、何度思ったことか。

 最後のアイシェンヌ作曲カンティレーナとダンス、サックスフォーン、ヴァイオリン、ピアノという編成のために作られた貴重な作品。愛らしさを感じる旋律の後の情熱的なダンス、わくわくぞくぞくしっぱなしだった。

 唯一知っていた曲だったアンコール、サティ作曲君が欲しい、とても洒落たアレンジと演奏で温かな気持ちに。

 耳からたっぷりの宝物をうけとった約二時間。この場に居合わせて、演奏を聴けて、本当に、よかった。

 

 ちなみに

 私も同じ会場で〇日後にピアノを弾く予定。会場は本当に素晴らしいのだけどさてさて・・・でもどう考えてもこれはかけがえのない機会。がんばるしかない!